はじめ通信・子どもと教育のはた0901
授業も観ずに障害児の性教育先進校を「不適切」と決めつけ、前校長を”島流し”(研修送り)
●七生養護学校をはじめ、障害児の性教育に熱心に取り組んでいた学校や教員を、「不適切」として調査・摘発し、ときの校長が指導責任を問われて、現場からはずされ研修センター送りの処分がだされました。
●7月中旬に設置された「都立盲・ろう養護学校経営調査委員会」による全養護学校の調査がまとまり、8月28日に発表されました。
それによると、(1)教育内容について、不適切な性教育が行なわれていたり(7校)、(2)学級編制が届出より少ない(4校)とか不適正であったり(4校)決定どおり行なわれていなかった(12校)、(3)教職員の服務が、勤務時間の不適切な調整(4校)、長期休業中の研修の不適正承認、勤務時間の飲酒など(1校)の例が指摘されました。 ●また、9月1日付で前七生校長ら数人の校長が、事実上現場から追い出され、いわば”島流し状態”に置かれる研修センター送りなど厳しい措置をうけることになりました。
教育内容を第1の理由として、しかも教育水準に定評のある教育活動を「逸脱」として事実上教師生命を奪うに等しい措置をとったのは、私の知る限り前代未聞です。 ●「不適切」だといわれる勤務時間の調整や学級編制についても、実はこれが文字通り問題とされるなら、通常の小中学校の、ほとんどが巻き込まれるほどの深刻な影響を及ぼす問題だと、ある小学校教諭から心配して相談がありました。
たいていの学校で、地域に開かれた運動会や発表行事を組むために、大半の先生が休日出勤をし、その代休を1ヶ月内に全員が取るのは不可能に近いという問題を抱えているそうです。 ●「地域に開かれた学校」などとれいれいしく掲げながら、その矛盾をあげて現場に押し付け、必要なフォロー体制もとらせずに、自らは規則をたてに校長や現場の教員に責任を負わせるということでしょうか。
● ”まじめに仕事をする人ほどバカを見る”という大人社会の典型が東京の学校社会だとすれば、それを見ながら育つ東京の子どもたちの未来はどうなるのか・・。
秋の肌寒さと、どんよりした天気に、私の思いも覆われてしまった気がします。 |