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AcNetLetter103{5}2004・4・30
都立大の危機FAQより
「首大」設置申請についての2004年4月28日NHK番組について

2004年4月28日にNHK首都圏ネットワークで「首大」設置申請の話が取り上げられたそうですが、どんな内容だったんですか?

ポーカス博士

…‥・この報道を見た普通の人は、「そうか.これで来年の4月から新しい大学ができるんだな。今はもう.反対連動は行われていないんだ」と思うに違いない。まず経過説明が非常にゆがめられている。「知事の強い意向」で新たな案が登場したと言うと、「そうか.石原知事が強い指導力を発揮したんだ」と思うじゃろう。
 現実はどうだったか?話し合いを拒否して.非合法なことを強引に行って、勝手に自分好みの改革案をでっちあげたのだ。これを、NHK用語では「強い意向」と呼ぶのだとしたら.非常識にも程がある。これまで出た数々の声明を読んだことがない記者がおとなしい言葉でまとめたとしたら,非常に罪作りな表現じゃ。

「一部の教員や学生から反対の声が上がった」というのは、2003年10月頃のマスコミ報道だ。その後、「新構想」に対して学生がいかに支持していないか、4大学の教員がいかに支持していないかが明らかになり、そのような報道は消えていた。「一部が反対Jという表現はあまりにも誤った印象を与える。10人いて、その一部が反対といったらせいぜい2〜3人だろう。しかし現実には、4大学合計で797人中451名(57%)、都立大589人中381名(65%)が反対しているのだ。学生も2000人以上が反対している。
 これを矮小するのはとんでもない間違いだ。常に公平性を考慮して報道をすることをNHKは心掛けているとしたら今回の報道はあまりにも配慮の欠けたものだった。

 教員も96%が「新大学」へ移行する予定というのも、そのような数字が出てくるまで、法的根拠のない意思確認書をめぐって、文部科学省も巻き込んだごたごたがあり、再三に渡る桐喝が行われ、何が書いてあっても、部分的に文面が書き換えられていても提出されたものとしてカウントしたのが96%という数の背景と実態だ。
 そのような事実に一切触れることなく、あたかも96%の教員がすんなりと「首大」へ移行するかのような報道をしたのは非常に遺憾だ。

 今後、教員が就任承諾書を出すことになっているという件には、さらりと触れたが、今の一番大きな関心事は(1)設置審から、どのようなクレームがつくか?ということと、(2)果たして、どれくらいの人が就任承諾書を出すことを拒むか?という2点にある。この2点に踏み込まずに.ただ無批判に「単位バンク」をパネルを使って紹介し、これが「首都大学東京」の大きな特徴ですなんて説明するなんぞ能天気としか言いようがない。

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