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はじめ通信・子どもと教育のはた0415

あまりに乱暴な石原都政の教育政策・・その後
都民運動がじわじわと攻撃を押しかえしている(その1)


●3月の予算議会を通じて、石原都政のもとでの異常な教育分野の政策がひとつひとつ論戦の焦点となりましたが、その後の都民世論と関係者の粘り強い議会への働きかけや運動によって、マスコミも動き出し、じわじわと攻撃を押し返してきています。かいつまんで、きょうまでの動きをまとめてみました。

(1)日の丸・君が代の学校行事での強制問題
3月17日の文教委員会の様子は、以前このコーナーでお知らせしました。
 その後、25日の予算委員会で、公明党の中島議員が、光明養護学校の卒業式でスロープを使わせたことが、参加した卒業生の障害児やその家族の望みであり、みんながそのことを喜んだかのような発言を行いました。
 その光明養護では、多くの卒業生の父母が昨年と同じようにフロアー形式の卒業式を希望し、校長とかなり粘り強く話し合いもしたり、教育庁にきて近藤指導部長にも代表者が要請しています。
 それをあえて無視するような質問を行ったことは、公明党が都教委の「実施指針」をあらためて支持する姿勢を表明した姿として、私は国会での教育基本法改悪法案の提出が近いだろうということを実感しました。

●以下に、3月16日の教育庁交渉に際して光明養護の保護者である古橋さんが発表した記者会見資料を紹介します。
    卒業式・入学式の都教委通達の再検討を求めて
              2004年3月16日 記者会見資料

 私の子供が通う肢体不自由養護学校の卒業該当の保護者は、今回の「通達にのっとった卒業式」について1月に学校長からの説明がありました。
 私達保護者は、肢体不自由な子供が通う学校の式典として「高さのある壇上」に上げての証書の授与を回避したく、都教委の会見(2月18日)に参加させていただいたり学校長に質問・要望書を振出したりしてきました。
 しかし、番数垂や学校長は、(2月20日)に都知事が密着会見で「登壇が苦痛な人を上げる必要はない。ケースバイケース」と発言されたにもかかわらず、「通達を遵守する」の一点張りで、納得のいく説明もなく、貴重な税金で「個別の配慮」と称した、張り出しステージやスロープを急遽2月24日に設置してしまいました。
 おかげで、補装具を付ければ自力で歩ける訓練をしてきた子供も車椅子に乗せられ、子供の目線で見ると、壇上がとても遠くに見える長い長いスロープを進む予行練習を強いられています。
 私の子供は、自立歩行も話す事もできず、ただ車椅子で運ばれるしかありませんし、補装具を付ければ自力で歩ける訓練をしてきたお子さんも、その成果を発揮できずに車椅子で運ばれることになり、その悔しさはひとしおのものがあると思います。
 カタツムリより遅い我が子の成長に一喜一憂し、学校から帰ってきて嬉しそうにしている我が子を見て「通学できて本当に良かったね」と心底思っているだけに今回の一方的な通達によって、我が子の安全が脅かされ、保護者や周りの人達を不安な気持ちにさせられるような事がまかり通ろうとしている事に、残念でなりません。
 私達のような肢体不自由な子供が通う学校の保護者は、健常者・肢体不自由者といった分け隔てのない生活が営めるような環境や、思いやりのある豊かな社会を築き上げていくために「我が子の存在があるのだ」と思っています。
 そのような環境や、豊かな社会は、一方的な通達や処分、処罰で築き上げられるとは到底考えられません。
 是非、15教指企第569号 平成15年10月23日 通達の再検討を要請いたします。
 以上、よろしくお願い致します。          古橋知明

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