2001年の1月まで、横浜に2年間単身赴任していた。首都圏のライブを観まくろうと心に決めていた。
しかし、渋谷公会堂、NHKホール、横須賀芸術劇場、おまけに昭和記念公園まで電話予約で外れてかなりヘコんでいた。(笑)
そんな僕のもとに、ノースロードミュージック(東北のイベンター)から、一通のDMが送られてきた。
いや、正確にいうと、僕の家内に、何故か、僕の名前じゃなく(涙)
2001年アリーナツアーの盛岡と仙台の特別先行予約のDMで、書かれた番号で申し込めば、優先でチケットが取れるという。
これは、参加しないと。家内も誘ったが「盛岡は遠い」との事で、一人で参加することにした。
後日、送られてきたチケットは、前から10番目くらいのアリーナ席。やっぱり、行けば良かったと騒いだが、後の祭りというものだ。
当日、秋田新幹線「こまち」で、盛岡へ。駅からも、「盛岡アイスアリーナ」の、青い建物が見える。
バスに乗って、会場へ。
ファンクラブの場所を捜したが、どこにもない。ギターピックとか、ポストカードとか貰えて、とても良かったんだけど。
後で聞いたら、オークション等で売る人が多くて止めたとか。
会場では、浜省のゲームのチラシが配られていた。どんなゲームなんだ?省吾の未発表曲のカバーという、区麗情の「君のいない空」というのも、気になる。
グッズ売り場は、長蛇の列。今回は、久しぶりにTシャツでも買おうかと思っていた僕の前に、とても魅力的なアイテムが。
省吾リアルフィギアである。ベースボールキッズ バージョンと両方をGET!
3年ぶりの省吾。中央のシートがかけてある場所(まさか、あんな仕掛けになってるとは!)を横目に見ながら、自分の席へ。
「SHOW MUST GO ON」ミュージカル風な音楽に乗せて、5〜60年代の舞台の映像が流れる。
いやがおうにも、期待は膨らむ。省吾のライブのOPは、いつも我々を、「あっ」と言わせてくれる。
「SHOGO MUST GO ON」・・・なるほど。
OP曲は、「青空」。まさか、緞帳でせり上がってくるとは思わなかった。
演歌歌手じゃないんだからという人もいたが、あの曲で始まるなら、それもアリだと思った。
第一印象では、救いようもないほど暗い曲だと思った「青空」も、アルバムに入って、印象が変わった。
ラストの「日はまた昇る」まで脈々と流れる、大河のような壮大な曲だと。
久しぶりの省吾は、相変わらず若い。BSで観た時は、「やっぱフケたな」と思ったんだけど。生の省吾は、とても若く見える。
「HELLO 盛岡CITY!」仕方ないのだが、他の土地で聞く「HELLO ROCK & ROLL CITY」は、少し寂しい。
そろそろ、「HELLO 秋田CITY!」が、聞きたいものだ。
そういえば、アリーナ初体験である。秋田には、アリーナクラスのいい体育館が無いので、アリーナツアーでは、いつも外されてしまうのだ。
1年に一度は、省吾のコンサートに行けた頃が懐かしい。
「モダンガール」は女性に、そして「MONEY」は男性に捧げるといって唄った。
「MIDNIGHT FLIGHT」大好きな曲だが、今はまだ11月。省吾が言った。
「盛岡では、クリスマスに来た事がなくて、唄った事がなかった。聴いてください」
「真夏の路上」からの3部作は、アルバムと同じ曲順で演奏した。「あい色の手紙」では、持っている手紙の内容が気になった。
「J・BOY」これも定番だが、このテイクは苦手です。「J・BOY」と拳を挙げるタイミングが外されてしまうので。まあ、すぐ慣れたけどね。

そして、アンコール。2部構成のステージは、もう3時間になろうとしている。
なぜか、前の人たちが、チラチラ後ろを見始める。何故だろうと思いながら、つられて同じ方を見たりして。
スクリーンに、省吾の姿が映し出された時、その意味が判った。
センターステージというのは、省吾がずっとやりたかったそうで、大変良いアイディアだと思った。自分から、省吾までの距離は遠くなってしまったが。
とにかく、みんな楽しそうだ。もちろん省吾自身も。
省吾の撮った映像が、スクリーンに映る。自分も撮って欲しいと思ったのは、僕だけでないだろう。
「この中で、家族をおいて来た人いるかい?」自分の事だ。
「もう少し演るけど、時間は大丈夫?」本当は、少し不安。最終の新幹線に間に合うか?
心配な気持ち半分、終わって欲しくない気持ち半分の、切ないところだ。
「もう一度、ステージに戻ります」センターステージを終えた省吾が、メインステージへ移動。
自分は、一番通路側の席だった。横を省吾が通っていく。手を伸ばせば、届く距離だ。
躊躇はしたが、もうこんなチャンスは一生ないと思い、思い切って手を伸ばしてみた。省吾の肩のあたりに触れることが出来た。
メインステージでの、最後のアンコール曲は、「君の名を呼ぶ」。
水谷公生さんの、泣きのギター(?)が素晴らしい。
そう、水谷さんが、全部に参加してるなんて、なんと贅沢なツアーだろう。
いつでも、「武道館」とか、「A PLACE IN THE SUN」とか、節目のライブに参加してくれた水谷さんが、全部のツアーに参加するのだから。
3時間半以上の至福の時は、終わった。
余韻を楽しむ間もなくバスに乗り込まねばならないのは、少し寂しかった。
でも、最終の新幹線に間に合わなければ大変である。ちょっと、10年前の「みちのく湖畔」のことが、頭に過った。
でも、そんな心配は無用で、すぐにバスに乗り込むことが出来た僕は、無事最終に新幹線で、帰路に着くことが出来たのである。

セットリスト
青空
裸の王達
Hello Rock'n Roll City
さよならゲーム
Give Me One More Chance
Love Has No Pride
モダンガール
MONEY
DANCE
境界線上のアリア
MIDNIGHT FLIGHT
愛という名の もとに
陽のあたる場所
彼女
…to be Kissin' You
真夏の路上
午前4時の物語
あい色の手紙
モノクロームの虹
J・BOY
日はまた昇る
アンコール
.路地裏の少年
悲しみは雪のように
AMERICA
君がいるところが
My Sweet Home
演奏旅行
君の名を呼ぶ

2001年9月23日 盛岡アイスアリーナ

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