省吾が野外コンサートを演る、しかも仙台で!
これは行かない手はない。しかも、ブロック指定なので、息子も一緒に参加できる!
早々と僕らは参加を決めた。
チラシを職場のロッカーの扉の中に貼って、毎日楽しみに待っていた。公園入場料を含んで5260円。
当日、仙台駅の前のバスターミナルには、「浜田省吾コンサート」の文字。会場の「みちのく杜の湖畔公園」には、臨時バスで40分ほど。
14時OPENで、18時STARTという事で、当時2歳の息子を公園で遊ばせるのもいいかと思い、我々は早めに会場に着いたつもりだった。
しかし甘かった。開場前にもう長蛇の列。ブロックは決まっていても、その中では早いもの勝ちだ。
公園散策は諦めて、会場入りした。おっとその前に中が見える場所で一枚。
C−3ブロックは丁度真ん中で、とても見やすい所だった。
中ほどに席をとり、息子を遊ばせながら、ブラリと廻ってみた。タンクトップとパンフをGETした。
タンクトップは日本地図のデザインに、ツアーの会場名がプリントされているもの。
パンフは「ONE&ONLY」のもの。「A PLACE IN THE SUN」の時のように、特別なパンフは無いのが残念だった。
それでも、野外特有の雰囲気はいい。カメラも廻ってる。ライブビデオにするのだろうか?
会場では、案内係みたいな人が、「今日のコンサートはライブビデオで発売されます」なんて言ってるし。(後に会報で否定した)。

期待は嫌がおうにも膨らむ。

今にも雨が落ちそうな18時過ぎ、「愛の世代の前に」でライブは始まった。そして「MAINSTREET」へ続く。
「HELLO ROCK & ROLL CITY」では、「HELLO みちのくCITY!」と唄った!
曲目はベストテイクといった感じで、アルバムツアーでは考えられない曲も沢山演ってくれた。
大好きな、「僕と彼女と週末に」なんて、何年ぶりに演ったのだろう?
「BASEBALL KID'S ROCK」では、ウェーブも経験した。後のインタビューで省吾は、2万5千人のウェーブは、とても気持ちが良かったと語っていた。
もちろん、参加した皆も同じ気持ちだったと思う。
8月なのに肌寒い日で、省吾はしきりに「寒くない?」と聞いていた。
なにしろ、抽選で当たった「ON THE ROAD ”FILMS”」のTシャツを着てたのに、寒くて上に羽織った長袖のTシャツが最後まで脱げなかったくらいだ。
息子は、始まってすぐに自分の腕の中で眠り続けていた。よくこの大音響の中で眠れるものだと感心するやらあきれるやら。
下に置くと起きて泣いてしまう為、ずっと抱いているのも辛かった。

アンコールの「二人の夏」は初めてライブで聴いた。こういう特別なイベントでしか聴けないだろう。
「雨、降らなくて良かったよね。」省吾の一言。
本当にそうだ。「晴れ男」のメンツは、どうにか保ったようだ。「ラスト・ダンス」の余韻が醒めない曇り空に、花火が打ち上げられた。それは、楽しかったパーティーの終わりを告げる合図だった。
花火が終わってから、息子がやっと目を覚ました。省吾の子守り唄が終わったからか?
前にいた息子の相手をしてくれていた女性の団体の一人が、「花火、観れなかったね」と語りかけてくれた。「もう少し早く目を覚ませば良かったけどね」
さて、ここまでが天国。これから先が地獄だった。
公園から退出してバスに乗り込み、仙台駅近くにとった宿についた時は、0時をゆうに廻っていた。疲れ果てていた。
たっぷり睡眠をとった息子が、眠い我々を尻目に、元気に遊びまわっていたのは、言うまでもない。

セットリスト 愛の世代の前に
MAINSTREET
HELLO ROCK'N ROLL CITY
MONEY
いつかもうすぐ
EDGE OF THE KNIFE
BASEBALL KID'S ROCK
SWEET LITTLE DARLIN'
J.BOY
BLOOD LINE
夏の終り
丘の上の愛
もうひとつの土曜日
A NEW STYLE WAR
明日なき世代〜
八月の歌〜
BIG BOY BLUES
詩人の鐘
アンコール
.路地裏の少年
終りなき疾走
.こんな夜は I MISS YOU
.ラスト・ダンス


メモリアルチケット
 
上の部分が
公園入場券
下の部分が
半券

1991年8月10日 みちのく杜の湖畔公園

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