力の象徴・・・
      七夜に『凶夜』出現の同時期に出現したある七夜当主の特殊能力。
      人間誰しも持ち合わせる守護霊に働きかけ、そのものに最も相応しい形態・及び能力を携えて具現化する。
      ただの人間でも象徴と化した守護霊は存外なる力を誇ったとされる。
その形態には主の能力をある一定に強化した『特化型』と、能力を今までに無い使用法に施した『応用型』に分かれる。
      しかし、それが七夜それも『凶夜』ともなると死徒二十七祖に匹敵、もしくはそれを凌駕する驚異的な力を誇る。
      また、象徴の攻撃は霊魂にも有効とされ、それをもって『凶夜の遺産』は七夜の魂魄をことごとく滅ぼした。

最終能力・・・

『力の象徴』に備わった奥義ともいえるもの。
力を倍加させたり、象徴と同化したり千差万別であるがどれも象徴の能力を二十分に発揮する為に自身の力を更に特化された能力である。
しかし、この能力を使用すれば途中で使用を止める事は出来ず、使用してしまえば術者に待っている末路ただ一つ。
・・・魂魄の消滅である。

第一の象徴

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『千の空間を支配したもう千の腕』・・・(能力・空間移動を利用した全空間攻撃、主人=七夜乱蒼、形態=『応用型』)

      乱蒼の”力の象徴”。
      別の五つの遺産が持つ象徴に比べて特殊能力は無く自らの能力を応用した象徴と言える。
      しかし、直接的な攻撃力は本文中で表れたとおり、空間を支配するが如き奇襲戦法は驚異。
      遺産の象徴の中では一・二を争うほどの機動力をほこり、隠密性・汎用性に至っては随一。
      様々な条件下でも強大なる力を誇る。

最終能力・・・『空間への別離』

      持ち主である乱蒼と象徴『千の空間を支配したもう千の腕』が一つとなり自らが空間と空間の狭間を自由に行き来できる。
      本体の戦闘力はさほど変化しないが一つにまとまった事で更に高度な奇襲戦闘が可能となった。
      だが、象徴と術者の魂魄は一つにまとまる事により、互いが互いを打ち消し合い、最終的には消滅する。

第二の象徴

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『時空を釣堀とせん翁』・・・(能力・平行時空を含めた全時空への干渉、主人=七夜風鐘、形態=『特化型』)

      風鐘の”力の象徴”。
      直接の攻撃力は遺産の中では最も下に当たる。
      しかし、全ての時空への干渉を自由自在に行えるようになり、その時代の人物を召喚する事も可能である。
      ただし、召喚には、目標とした人物に対して極めて強い念を持ち合わせないと不可能であり、逆に言えば強い念を持ち合わせていれば、何人でも召喚は可能である。

最終能力・・・『打ち捨てられた時の海』

       対象を一人に、それもこの世界にだけ関係したものを連続して招聘する。
       ただし、この能力をもって招聘されたものは極めて不安定で、尚且つ自我を持ち合わせていない。
       更に、行動範囲はこの時の海の中だけと言う、通常能力に比べると見劣る部分が多いが、この力を発動させた者(風鐘)は魂魄の消滅以外に死滅する事は不可能、志貴の『極無』でも消滅させる事は出来ない。

第三の象徴

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『夢の語り部となす琵琶法師』・・・(能力・夢の具現化、主人=七夜籠庵、形態=『特化型)

      籠庵の”力の象徴”。
      活動は夢と言う精神の中にある為単体としての攻撃は無きに等しい。
      それと引き換えにこの象徴は標的の夢を検索し夢を自由に具現化させることが可能となる。

最終能力・・・『夢と現の狭間』

       琵琶法師が創り出した夢の具現化を、現実の世界に一時だけ移動させる。
       夢の中を己の領域とする者、夢では理不尽な強さをもつような者と対峙する時のみに使用する。

第四の象徴

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『理の異なる世を繋ぐ獏』・・・(能力・異世界の境界線の抹消、及び魔の模倣、主人=七夜紅玉・七夜青玉、形態=『応用型』)

     七夜紅玉・七夜青玉姉妹の象徴。
     象徴の中では、能力はトップクラスに位置し、強大なる魔を呼び出せる補佐を行う事が出来る。
     また主人の力を著しく消耗させるが魔の肉体を食らう事でその魔の全てを模倣出来る。
     更に本文中では出されなかったが、獏本体も戦闘能力は高い。

最終能力・・・『傷を私に』
       獏自体を強化させる能力ではなく、獏が受けるダメージを全て主が受け持つ。
       その為、自身への負担は他の最終能力と比べて、主人が二人いるというプラス面を差し引いても尚大きい。

第五の象徴

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『魂と共存せりし魔狼』・・・(能力・魂魄を吸収する事による戦闘力上昇、主人=七夜幻陶、形態=『応用型』)

      七夜幻陶の象徴。
      特にこれといった能力を無く、ただ魂魄を食らい自身の戦闘能力を上げるだけだが、その戦闘力は全ての象徴の中でも最凶。
      乱蒼の象徴ですら、一歩劣る。

『最終能力』・・・『わが身を人身御供とする』

      能力名で判ると思われるが術者自身を体内に取り込み、避けられぬ消滅と引き換えに象徴の全ての能力を最低でも二倍術者の魂次第では十倍にまで高める。

第六の象徴

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『全てを傀儡たらしめる道化師』・・・(能力・・・物体の支配操作、主人=七夜紫影、形態=『特化型』)

        七夜紫影の象徴。
        物体(物・人体関係なく)を支配及び、操るだけの象徴であるが、『周囲の力を利する』点では随一の能力を誇る。
        本文中では『シュライン』を自ら倒壊させるよう命じたが、その気になれば地形の変更すら容易い。
        この象徴の影響下に入れば支配できぬものは無く、潜在的な危険度は最も高い象徴かもしれない。

『最終能力』・・・『傀儡空間』

      一見すると『固有結界』に極めて酷似した能力。
      象徴が大地、空間に溶け込み、取り込まれる事で、最大半径五十メートルから百メートル内の空間を己自身とする。
      これを発動させればもはや象徴は元に戻る事は出来ず術者の消滅と同時に大地、空間そのものと成り果てる。

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