地学部、ついにTV進出!!!


 1999年5月27日。この日は中間考査が終わった次の日だった。放課後、僕はいつも通り地学室にやってきた。そのとき僕は初めてこの事実を顧問の四元先生から聞かされた。なんと、NHKから番組の出演を依頼されたのだ。初め僕はその話を疑ったが、四元先生の話を聞くとやはり本当のようだ。しかもどういうわけか、うちの部の女子を20人ほど要求してきた。なぜ女子なのか疑問に思いつつ、このことを部員たちに報告した。みんなはさまざまな反応を見せたのだが、案の定、なぜ女子なのかという疑問が飛び交った。さらに、うちの部の女子は当時13人しかいなかった。そこで、先生がNHKの方ともう一度連絡を取り、男子も女子より少なければOKだということになった。女子13人と男子7人で決まりだと誰もが(実は僕と先生だけ)思っていたのだが、返事を聞いてみると「絶対イヤ」とか「恥ずかしい」とか「派遣扱いされたくない」と答えるものが若干いた。僕は何とか頼んだのだが、男女あわせて13人が限度だった。「TVに出るなんてめったにないことだから出ればいいのに...。」さすがに13人では少なすぎるというので、前々から地学部に入りたいと言っていた古井戸さんと瀧田さんに入部してもらい、一緒に出てもらえることになった(ふたりとも、感謝してます!)。先生はできるだけ多くの部員を出演させようと、「あと3年の女子3人に出てもらえれば...」そう思ったのか、ついに起動した。ところがこの宣戦布告は無駄だった(三島衣恭の逃げ足の速さに負けた...)。仕方なく最終的には男子6人(見学2人含む)、女子11人で行くことになった。



ハイビジョンスペシャル 宇宙ビジュアル紀行 天の川銀河
             〜2000億の星々の生と死の物語〜

ゲスト  向井 亜紀   宍戸 開   朝霞高校地学部
司会   加藤 成史アナ 阿部 陽子アナ
解説   高柳 雄一
担当   高橋 永央   梅田 ひとし

出演者  長島 新一  西村 怜馬  皆川有里子  大貫 寛未  中森 千明      古井戸美保  瀧田 早希  荻原 広樹  関根 秀昭  井元 志保      赤間 慶子  星野 明子  野島 春美  草間 久水  清水 由美
見学者  笹本 元樹  徳井 研太

収録  1999年6月 8日(火) 16:00〜19:00 CT113
放送  1999年6月12日(土) 21:00〜23:00 BS9ハイビジョン
再放送 1999年6月20日(日)  8:00〜10:00 BS9ハイビジョン

内容  ハッブル宇宙望遠鏡やすばる望遠鏡を通して宇宙の謎に迫る みたいなコト
    宍戸さんの天の川体験帽子が必見

 なぜ僕たち朝霞高校地学部が選ばれたかというと、番組関係者がこのホームページを見てくれたからのようだ。このホームページはどうやら世間から好評らしい(1か月でどれだけの方が見てくれているのか僕は知らないが、この前もホームページが学研の図鑑に載っていた。賞も何度か取ったことがある)。番組関係者の方、僕たち朝霞高校地学部を選んでくださって、どうもありがとうございます。光栄です。まさか僕の代でこんなことが起こるなんて思ってもいませんでした。今後ともどうぞよろしくお願いします。
 さて話は戻りまして6月1日、地学部のOBである古川さんが教育実習生としてやってきました。古川さんは平成5年度の卒業生で、工藤さんの2つ下だそうです。驚いたことに、古川さんはすでに僕たちがNHKへ行くことを知っていました。先生が大いに宣伝しているようです(地学の授業の時もそれぞれのクラスで宣伝していて、そのときいた草間さんは恥ずかしくて伏せていたとか...。一番やる気があるのはやっぱり先生なの?)。古川さんは「地学部もまじめになったなぁ」と感動していました(実は外見だけ?)。
 また話がずれてしまった。では収録当日のことについて話しましょう。6月8日、僕は派遣であること利用し、6:00まで遊んでいた。そのあとはすぐに寝たのだが、そのおかげで朝はゆっくりできた。10:15に家を出発し、東武東上線和光市駅10:30集合にぎりぎり間に合った。またもや僕が最後だった。最近みんなは時間を守りすぎる。そんなに時間に拘束されたいのかなぁ。この前の部長会もそうだ。5分遅れていったら予定の5分前から始まっていたとか...。前はこんなではなかったのに...。はっ、また話を変えてしまった。スミマセン。また戻します。みんなそろったので準急に乗り、池袋へ向かった。みんなが移動しているのを見ると、僕はつくづく「ほんとに不思議な団体だな」と思った。池袋に着くと、怜馬(西村)とおぎっち(荻原)は色紙(宍戸さんと向井さんのサインをもらうため)を買いに東武デパートへ行った。そのすきに僕たちは野島さんたちと待ち合わせをしている山手線内回りのホームの先頭部分に向かった。彼女たちと合流し、怜馬たちが到着したとき、時計は11:00を指していた。山手線に乗り、原宿で降りて(駅の近くで大貫さんがチンピラに絡まれたが逆に倒してしまった?)近くの代々木公園で昼食をとった。僕とおぎっちは飲み物を買うのを忘れたため、公園の入り口近くへ戻って買いに行った(すぐ近くにあったんだけど気づかなかった...くやしい...)。その距離往復800m(?)。疲れた...。日差しも強い上に走ったため汗をかいた。あちーーーっ! 戻るとみんなはたいてい食事が終わっていた。僕は近くにいたカモの写真を撮りつつも、大急ぎで食べた(このせいでその後1時間、横っ腹が痛かったが...)。食事が終わり、NHK放送局へ向かった(12:15)。予定通りである。5日に行った打ち合わせの時は20分も遅れてしまった(高橋さん、すみませんでした)。大回りをしたものの、予定通りにスタジオに到着した(12:40)。しばらくして僕たち出演者はセットの所へ向かった(13:00)。

地学部一同  :よろしくお願いしまーす。
プロデューサー:阿部アナウンサーと加藤アナウンサーです。
加藤アナ   :加藤です。よろしくお願いしまーす。
阿部アナ   :阿部です。よろしくお願いしまーす。
地学部一同  :よろしくお願いします。
高柳解説委員 :何も知りませんので聞かないでください。
荻原     :うわーーーっ。
地学部一同  :ははははは...。
プロデューサー:高柳解説委員です。
高柳解説委員 :よろしくー。
地学部一同  :よろしくお願いしまーす。
プロデューサー:じゃあ座ってください。

 僕たち出演者は横にあるひな壇に腰をかけた。場所が問題になったが、2,3年が下の2段を使うことになった。

 司会の人たちが練習している間、僕たちは高橋さんから説明を受け、先ほど配られた台本を見ながら、出番の所を確認した。高橋さんは遠慮なく下の2段の人たちを指名し、質問をしたり、答えたりする人を決めていった。該当者は8人以上。「以上」というのは最後に感想を聞くとき、ランダムに当てるという意味である。もし答えるときにためらったら、「そのままon air」だという言葉に僕たちはとても心配した。怜馬の脇にはマイクが置いてあり、阿部アナが僕たちに質問するときなどに使われたのだが、このとき注意されたのにも関わらず、怜馬は収録後、マイクを落としてしまった。壊れてなかったよね?
 練習を終えるとゲストの宍戸さんと向井さんが入場し、すべて通しのリハーサルが行われた(14:30)。僕たちの主な役割は前にも述べたとおり、質問をしたり、質問に答えたりすることだ。一見楽そうに見えて結構つらい。しかもずっと座っているため、ケツが痛くなり、みんなはVTRのたびに、立ったり座ったりを繰り返した。しばらくして...。

向井さん   :朝霞高校のみんなもお尻がだんだん限界に近づいてきましたね
地学部一同  :ははははは...。
向井さん   :いくら若いピチピチのお尻でもやっぱり...。
加藤アナ   :さっき立っていたのはやっぱり痛かったから...。
地学部一同  :ははははは...。
加藤アナ   :すいませんねー 座布団ぐらい用意しておけば...。
地学部一同  :ははははは...。
荻原     :そういえばここ芝生じゃなかったっけ。
長島     :牛のエサ?
荻原     :やっぱ安かったから?

 そんなことを言っているうちにリハーサルが終了した(15:20)。僕たちは楽屋に案内され、作戦を練った。ここで僕は記念写真を撮っていると、大貫さんが...。そのあとはひどい有様でした(笑)。やっぱり大貫さんには勝てねぇ。しばらく休んだあと、再びスタジオに戻り、今度は本番に入った(16:00)。このころになると疲れが出始め、少し眠くなってきた。リハーサルで僕が答える場所は2か所だったのだが、なぜか3か所になってしまい、そのうちの2か所をミスってしまった。初めは緊張していた僕だったが、司会やゲストの方たちのおかげで次第に緊張は緩んでいった(一番効いたのはやっぱり宍戸さんの天の川体験帽子かな...)。収録が進み、ふと元樹君(笹本)と徳井君がいる奥の方を見ると、なんと2人は四元先生と仲良く話をしていた。予定では終了間近に来ると聞いていたのだが...。僕たちは本番中(録画中)にもかかわらず、騒いだ。「うわあーーっ、ヨッツだーーっ!!!」「ゲッ、何でいるの?」「来るのが早いよー」 
 本番には1回、休憩時間があった。その時間に僕たちは、番組関係者の方が用意してくれたカツのサンドイッチみたいなのをいただいた。それからすぐに復帰した。「一番上の段にいたドラちゃん(関根)たちは当てられる所がなく退屈だったろうが、僕たち1,2段目の人はハラハラドキドキしていたんだぞ。まあ、今さら言っても仕方ないが...」僕は3段目の4人に言いたかった。
 収録が終わるとゲストの2人はすぐ撤収し(サインがーーっ!)、みんなは急に笑顔になっや。すると先生が顔を真っ赤にして近づいてきた。集合写真を撮りたいらしい(半分強引だった気が...)。阿部アナ、加藤アナ、高柳さんを含んだみんなで一緒に撮れたのがうれしかったのか、やけにゴキゲンだった。先生は即、これをホームページに載せると宣言した(デジカメは早くできていいね)。さらに先生はハイビジョンテレビが高画質で気に入ったそうで、欲しくなったと高柳さんに話していた。そういえば解説の高柳さんは声や口調などが四元先生に似ていたなあ(事実です。ほんとに似ているんです。嘘ではありません)。
 最後に番組関係者の皆さんにお礼を言い、帰ることになった。帰りは先生と一緒だった(珍しく電車で来た)。先生と新宿で別れたあと、どこかで何か食べようと計画していた(1年生は結構乗り気だったのに、なぜか大貫寛未率いる2年女子は強く反対していた)のだが、先程のサンドイッチが効いたらしく、結局みんな帰った(池袋駅で会ったおばあちゃんを怜馬は...)。何はともあれ、無事に終わってよかったです。放送が楽しみです。
皆さん、どうもありがとうございました。

            1999年6月9日   第30代地学部部長  長島 新一 

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