秋祭りの舞台は『飽波神社』・その4
- 「大祭」の華!!「地踊り」
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地面を舞台に踊りを披露することから、付いた名称が「地踊り」。 「山車」を引き回す「子供連」「青年連」が、綱を張った状態でその綱を地面に置き、各地区で戴いた「ご祝儀」のお礼としてこの「地踊り」を披露します。 「地踊り」は各地区によって番組(演目)が違います。 同じ曲目でも、指導してくださる日本舞踊の「師匠」の流派などの違いで、振り付けが違ったりします。 どの地区も「子供連」の番組、「青年連」の番組と分けて設定されていますが、殆どの地区では「子供連」と「青年連」共通の番組も持っていて、「合同の地踊り」も披露される場合があります。 基本的に昼間の時間帯は「子供連」の番組が多くなります。 踊りの曲目は、歌舞伎でもおなじみの「長唄」の抜粋や「小唄」などが殆どで、盆踊りで見るような「***音頭」や「民謡踊り」は含まれません。 つまり、本格的な「日本舞踊」となるわけですが、全国的に見てもこのようなお祭りは珍しいそうです。 勿論、盆踊りや民謡も一口にいえば日本舞踊かもしれませんが、多少内容が違うようです。 ですから踊りの振り付けも、「唄」の内容に沿った本格的で難しいものです。 ですから、各地区で会得するために練習会が行われています。
早いところは8月後半から、毎晩公民館などで練習が始まります。 各地区とも「十八番(おはこ)」を持っていて、毎回の「大祭」で必ず披露されています。 子供達も難しい日本舞踊を、一生懸命練習に参加して覚えて、本番当日は粋な法被に身を包み、カッコよく本格的に踊っています。 ギャラリーの皆さんは、ご覧の後には是非とも暖かい拍手を御願いいたします。 昨今、子供のしつけが社会問題になったりしますが、そんな意味でもこの練習会は、子供達が学習することが大変多く、ためになる物だと思います。 練習の時の挨拶や、厳しい「師匠」の言うことをしっかりと聞いて、学校の勉強とはまた違った勉強が出来る貴重な機会だと思います。。。
「地踊り」の他にも、各地区で色々なパフォーマンスが行われます。 「舵棒」の上で"ひょっとこ"のお面をかぶって踊ったりする地区や、「山車」を交差点でグルグル回転させたり、地踊り以外の番組に無い集団パフォーマンスをする地区もあります。 ご覧になれたらラッキーでしょう! また見ていて、つい一緒に参加したくなるようなパフォーマンスもあります。 ここではあえて詳しく述べませんので、当日のお楽しみといたしましょう!!!
基本的に各地区とも「地踊り」がメインのパフォーマンスですが、地区によっては「上踊り」と呼ばれる「特別番組」を持つ地区もあります。 「上踊り」とは「山車」の舞台上で踊るもので、「下伝馬」と「左車」のみにある特別番組です。 「山車」には仕掛けがあって、「山車」の前部が引き出されて「舞台」が出来上がる仕組みになっています。 この「舞台」で「地踊り」とは違う演目を披露します。 「左車」では前回の「大祭」から、地元の子供の代表が「上踊り」を披露しています。 聞くところによると、4月からすでに「師匠」に弟子入りして、「上踊り」の練習をしているようです。 これも『見られたら超ラッキ〜』的なものですから、何処で行われるかは当日になって見ないと解りません。 絶対に見てみたい人は、2日目・3日目は「下伝馬」か「左車」にひっついて行動しましょう!!