延喜式内・飽波神社(あくなみさん)

=由緒=
 古墳時代、第一六代仁徳天皇六年(西暦316年)10月、飽波郷(旧藤枝一円)の鎮護の神として創設されたふるい歴史を持つ。 「延喜式内」とは、平安時代の延喜年間(901年ころ)祭事優先の伝統が守られ、社格制度や儀式などが整備されたそうだ。 その当時の延喜式の神名帳に登録されている3132社(式内社と言うらしい)のひとつと言うことで伝統を守って現在にいたっている。
作り物だけれど、水(丸い石)が湧き出ているでしょう!
 昔はこの神社の鎮座する岡出山の山すそから清らかな水が湧き出ていて、諸病に霊験があったと伝えられていて、人々に水を恵み、瀬戸川の水害からも守っていただける飽波(湧波)神社といわれ崇敬されてきた。 昔は河川整備などされていないため、度重なる洪水(飽きる程の波)が名前の由来とされているらしい。

=お祭り=
 藤枝市内では一番大きな神社で、前述のように由緒ある神社なので、一年を通していろいろな祭事があるが、ここでは代表的なものだけを紹介しましょう。 先ず正月は初詣でにぎわう。 あと、6月の30日に「大祓い式」というのがあって、夏越しの大祓いとも言われ、罪やけがれ、病苦などにかからぬように「茅の輪くぐり」と言うのが行われる。 地区ごと、各隣組の組長さんがお札を各家庭に配布して、そのお札で体を清めて、最後に息を吹きかける。 それをまとめて奉納しても、茅の輪と同じご利益があるということで今でもコレは年中行事になっている。 当日、神社に行くと大きな茅(かや)で編んだ輪があって、くぐり方の説明などもされているので出かけてみるのもいいかも。

飽波神社・境内 毎年10月の第1日曜日が最終日となるように3日間例祭が行われる。 コレが所謂、秋祭り的なものだ。 3年ごとに大祭りが行われる。 例年は御所車に乗せた神輿を引き回し、子供(小学生男子の有志)の武者行列、舞姫(小学高学年の女子)、神役の渡御(とぎょう)が行われる。平成5年から担ぎ神輿もこの渡御に加わっている。 神役と担ぎ神輿は15町内の青年がでて役割を果たしている。 渡御は大祭の翌年が西回り、翌々年が東まわりで藤枝15町内をすべて回る。 以前は神社付近の道路いっぱいに露店がたくさん出たが、今は神社の前の駐車場の参道付近に出ているだけで少し寂しい感じだ。 大祭の年はかなり賑やかになり、露店の数も増える。
 大祭は3日間通して行われ、「原」、「藤岡」地区を除く13町内から山車が出て各町内一円を引き回す。 山車も町内それぞれ違いがあって、引き回しの際に地踊りや、素歌(長唄)、上踊り(山車上での踊り)などが披露される。 近年、この大祭も「大祭連合会」などが発足され、行政とのタイアップや、歴史文化の保存を目的とした取り組みがされている。

 11月になると「七五三」詣での数も増えて、千歳飴を持っての記念撮影風景が多く見られる。 余談だが、この神社の裏山の森「岡出山」は、静岡県選定「ふる里の森」百選のひとつに指定されている。

  • 所在地:藤枝市藤枝5丁目15−36 (旧地区名・岡出山)
  • 電話 :054−643−2915
  • 御祭神:少彦名命(すくなひこなのみこと)
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神明神社(おしんめさん)

神明神社・境内=由緒=
 創立年月日は不詳。駿河記なる書物に「昔蓮華池畔岩田山の宮社をここに奉遷す」とあるらしいが詳しいことは近所のお年寄りに聞いても解らなかった。

=お祭り=
 例祭は所謂夏祭り的に行われる。 子供神輿(中学生)と小学生以下の行列渡御が各町内毎神社を訪れる。 昔(10年位前)は毎年7月19日)が例祭で次の20日が後述する「八坂神社」、「愛宕神社」「左車神社」の例祭だったが、中学生の志太地区の運動部系の大会の時期と重なってしまうことや、夏休みに入っての祭りの方が都合が良いとの事で、近年は7月の第三土曜日に行われている。
夏祭り、ご褒美に大喜び!
 この夏祭りは子供中心で行われていて、私たちが当時現役のころは15地区のうち、「原」、「五十海」「藤岡」には神輿と行列の道具が無く不参加であったが、今ではすべての地区が参加している。旧西益津地区の「郡」も、この夏祭りには参加するのである。

  • 所在地:藤枝市藤枝3丁目4−1 (旧地区名・上伝馬)
  • 御祭神:天照皇大神(あまてらすおおみかみ)
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愛宕神社(あたごさん)

愛宕神社・境内=由緒=
 創立年月日は不詳。 境内の洗心石鉢に「宝永三年五月施主 下伝馬町」とあることからかなり古いことは確からしい。。。

=お祭り=
 「神明神社」同様、夏の子供祭りの舞台になる。 神明神社の翌日、つまり以前は7月20日が例祭だったが、前者にならって、現在は7月の第三日曜日に行われている(平成13年はたまたま第四日曜日)。
夏祭り、神輿と!
 露店などは出ないが、八坂神社の例祭当日でもあるので、各地区の子供渡御は先ず、ここへ参拝してから八坂神社に向かうのが通例とされている。 祭りは左車町内会が組長などの当番と、神社総代が行っているが、「濱小路保存会」なる地元の有志が祭り運営の補助を行っている。 子供たちはここの参拝が済むとアイスをもらえるのだ。 しばし、森の木陰で休憩した後に八坂神社に向かって出発する。

  • 所在地:藤枝市本町4丁目3−1 (旧地区名・左車)
  • 御祭神:伊邪那美尊(いざなみのみこと・国土造営の神)・迦具槌命(火の神)
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左車神社(おしゃもっさん)

左車神社・境内=由緒=
 建長4年(1252)に嵯峨天皇の第一皇子、宗尊親王が鎌倉将軍に就くため御東下の際(鎌倉へ行く途中)当地(左車町)で乗っていた御所車の車輪が壊れ立ち往生した際に当地職人が修繕し、この神社に壊れた車輪を奉ったのが起こり。 町名の紹介にも書いたが、これが「左車」の町名由来にもなっている。

夏祭り時は、提灯がさがります!=お祭り=
 愛宕神社と同じ日が例祭。 やはり神社総代と隣組当番が祭りの運営を行う。 小さな神社で参道も極めて狭いため、子供たちはここへは寄らないで八坂神社に向かうが、すぐ神社の脇を通って行く。 例祭当日は愛宕神社の物と共に、街道沿いの大正小路入り口(参道入り口)に大きな献灯提灯が飾られる。

  • 所在地:藤枝市本町4丁目6−15 (旧地区名・左車)
  • 御祭神:岐神(くなどのかみ・道路の守護神)・八衢彦神(やちまたひこのかみ)・八衢姫神(やちまたひめのかみ)
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八坂神社(おてんのうさん)

八坂神社・境内=由緒=
 現在調査中・・・(^-^;

=お祭り=
 毎年七月の第三日曜日が例祭(平成13年はたまたま第四日曜日)。 やはり神社総代と近所の当番が運営を行う。 3日間の夏祭りのメインイベント的なお祭りになる。

 子供神輿行列渡御は初日に各町内のみを一周。 2日目に上伝馬の神明神社に参拝。 最終日に左車の愛宕神社参拝後、この八坂神社に参拝する。 境内では地区の当番から麦茶が振舞われている。 いったん各町内に引き返し、夜は中学生の神輿のみが参道や葉梨街道を往復しながら練り歩く。

夏祭り中、神社入口 昔はこの参道と葉梨街道いっぱいに、沢山の露店が出て大変に賑やかであったが、現在は全部で10件程の露店しか出ないため、以前のような賑わいは無い。 また以前は花火大会も行われていて、スターマイン、仕掛け花火などもあがったが、宅地が増えて田んぼが少なくなってしまい、1990年代半ば頃から行われていない。 昔は中学生の担ぐ神輿の掛け声も「ワッショイ!わっしょい!」のアナログ2ビート調だったが、近年は「み〜んなミテミテ○○組のみこし〜♪」などの16ビート・ラップ調で時代の流れを感じる。

  • 所在地:藤枝市天王町3丁目16 (旧地区名・市部)
  • 御祭神:現在調査中
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