2010.9.10 - 13                 
ポーランド

友人(元同僚)を訪ねて、ポーランドに行ってきました。金曜朝のフライトでワルシャワ入りし、さっそく空港で白タクに声をかけられたりしながらホテルへ。荷物を置いた後、先ずは街の観光にでかけました。



大統領官邸前。4月に飛行機事故で亡くなったカチンスキ大統領への追悼の花が捧げられていました。事故の真相究明をめぐり政府の対応に抗議する人たちもいて、ちょっとものものしい雰囲気。

 
旧王宮とジグムント3世の像


ワルシャワの街は、第二次世界大戦の市街戦で徹底的に破壊されてしまったのですが、過去の資料や住民の記憶を元に戦後忠実に復元されたそうです。東欧らしい落ち着いた色合いが美しい街並みですが、よく見ると壁の一部が穴だらけで残されていたり、復元前の写真が飾られていたり、少年兵士の像に花が捧げられていたりと、あちこちに戦時の記憶が留められていました。



旧市街の北にある円形の砦バルバカン
 
 
ワルシャワという名の由来となった人魚の像
 
コペルニクス像。広場のモザイクが地動説模様になってます。

スターリンからの贈り物、文化科学宮殿。
今日でもまだかなり嫌われているとか。
 
ランチはお約束で和食。
中央駅近くの「日本海」へ行きました。
 
 
とんこつラーメン、美味しかったです。

午後からは、友人が旧王宮などを案内してくれました。友人の解説はそのへんのガイドツアーよりよっぽど詳しくてわかりやすく、質問にもちゃんと答えてくれるので、とても興味深く見て回ることができました。たぶん自分たちだけで行ったら、いやーおきれいだね、で終わっていたことでしょう。

夜は友人の奥さんもjoinし、旧市街のレストランでポーランド料理のディナー。注文も友人にお任せで、美味しい料理を堪能しました。
 
幻想的な夜の旧市街広場



公園内にあるショパンの像。
ここでピアノのコンサートが開かれることもあるとか。


公園内にはリスがたくさんいて、どんぐりを拾って呼ぶと手から直接持っていきます。が、リスは、もらったどんぐりを2mほど離れたところで地面に埋める「ふり」だけして放置。そのへんに落ちているものだけに、運ぶ途中で「そんなに大事じゃない」と気づくのかも。


  翌日は、ヨーロッパで最も美しい公園のひとつと言われるワジェンキ公園を案内してもらいました。あいにくの曇り空でしたが、緑に囲まれての散歩は気持ちよかったです。



友人の一人娘ゾーシャちゃん(2歳)よりも熱心にリスと戯れる私。ちなみにポーランドでは動物を呼ぶ時「バーシャバシャバシャ」と言います。それじゃ逃げるだろう、と思うんですが。

    

左の茶色い建物が聖マリア教会


中央市場広場に立つ聖マリア教会では、1時間ごとに塔の上からラッパが鳴らされます。その昔クラクフが他国から攻撃を受けた際、急襲を知らせようとした勇敢なラッパ吹きが敵兵の矢に倒れたことを悼むラッパだそうで、そう思って聞くせいか、なんとも物悲しい響きでした。
  午後は列車でクラクフ(Krakow)へ。結構混んでいたので一等車を予約しておいて正解でした。ちなみに一等も二等も座席の広さなどは同じです。出発が20分ほど遅れた上に、所要2時間半のところを3時間以上かかって到着。友人の予言どおりです・・・。

17世紀までポーランド王国の首都がおかれていたクラクフは、世界遺産にも登録されている古都。観光客だらけで、ドゥブロヴニクやプラハを規模を小さくしたような印象を受けました。



内部見学は有料、撮影する場合はさらに別料金がかかります
 

アウシュビッツ収容所のゲート。「働けば自由になれる」という標語が掛かっています。


事前に資料などを取り寄せて少し勉強して臨んだのですが、やはり実際に行くと全然違いました。収容所は、静かで綺麗で整然としていて、それが逆になぜか非常に居心地が悪いのです。
この居心地の悪さは一生忘れないでしょうし、将来また思い出して自分を助けてくれる時が
来るような気がします。



先頭がガイドの中谷さん。唯一の心残りは、中谷さんの著書を持っていったが、恥ずかしくてサインをお願いできなかったこと。


クラクフに戻ってからは、戦災を免れた中世の美しい街並みを散策し、スイスではできない週末ショッピングや美味しいポーランド風餃子などを堪能し、翌日スイスに戻ってきました。
 
翌日はクラクフから車で1時間の所にあるアウシュヴィッツ収容所へ。正直、見に行くのはためらいがありましたが、そこで起こったことをこの目で見て、感じて、人について考えることはやはり戦後に生まれた世代としての義務ではないかと考え、行くことにしました。


第2収容所ビルケナウのゲート



アウシュヴィッツ収容所には、唯一の日本人ガイド中谷さんがいらっしゃって、感情を抑えた丁寧な解説で、より理解を深めることができました。(中谷さんのガイドは、事前予約が必要ですので、申し込みたい方はメールで直接問い合わせてください)
観光として行くと場違いな所で、鎮魂と勉強を兼ねてという気持ち(と覚悟)で行く場所だと思いました。



クラクフの丘にそびえるヴァヴェル城(旧王宮)。ここの王様はとにかくタペストリーが大好きだった模様。

    

どうもやる気が感じられないお土産屋台
 
巨大な専用パンに入ったキノコスープ。
ラーメンどんぶりぐらいの大きさ。
 
巨大な専用パン皿に乗ったポーランド風揚げ餃子。フリスビーくらいの大きさ。
                 
             
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