2007.12.26〜27
ユングフラウ
ティトリスでのスキーが思いのほか快適だったので、今度は1泊でさらに大きいユングフラウスキーエリアへ行くことにしました。ちなみに24〜26はクリスマス休暇、27, 28は有休をとったので、1月2日の出社日まで11日間の連休です。

ユングフラウはいくつもの山や村にまたがる広大なスキーエリア。今回はグリンデルヴァルトの村をベースにすることしました。朝6時にバーゼルを出て、8時頃にグリンデルヴァルトの村はずれにあるグルント駅に到着。例によって駐車場はガラガラです。

駅前にレンタルショップがあり、前回同様、道具一式をレンタルしました。今回は2日間借りて1人1万円くらい。長く借りるほどお得になります。このショップでスキーパスも買い、駅から登山電車に乗ってゲレンデへ向かいました。この電車もスキーパスで乗ることができます。

一見通勤電車で新聞を読むサラリーマンのようにも見えるが、登山電車でゲレンデマップを研究中のスキーヤー。マップはレンタルショップでもらえます。


朝8時のグルント駅前。自販機でパーキングチケットを買い、車の中に置いておきます。

電車は1時間に2本。屋内の待合室で行列して待ちます。寒くないのでgood!

美しいと言うよりは、なんかすごいとこ来ちゃったなー、という感じ。

眼前にそびえる荒々しい岩肌と巨大氷河に圧倒されつつ、そーっと滑り出してみると、ティトリス山と同じく圧雪された滑りやすい斜面でした。ただ、数日いい天気が続いているためか、ところどころが堅いアイスバーンになっています。急斜面で突然エッジが聞かなくなったりするので、かなりスリリング。ところでアイスバーンの色がやけに青っぽいというか透明な感じがしたんですけど、実はぜんぶ氷河の上ってことはないですよね?

美しい景色を眺めながら、30分弱でクライネ・シャイデック駅に到着。ここで電車を乗り継ぐと、1時間ほどで有名なユングフラウヨッホに行けます。ちょっと見に行ってみたい気もしましたが、すでにスキー靴を履いちゃってるので、観光はあきらめて駅の外へ。ホームのすぐ横がもうゲレンデです。


人が乗ってるリフトのちょうど後ろあたりがグリンデルヴァルトの村


案内板は真っ赤でよく目立ちます
コースは全エリアあわせて66本。分岐点には、行き先(村名またはリフト名)とコース番号が書かれた案内板があります。難易度によりコース番号が色分けされており、青は初級、赤は中級、黒は上級、紫はソリ&歩行者用のコースです。

意外とソリの人気が高く、子供だけでなく大人も楽しめる長い専用コースがいくつも用意されています。ソリ自体もハンドルがついていたりバイク型だったり、日本のより進化していてなかなか楽しそう。中には犬連れの人もいて、猛スピードで滑る飼い主の後を必死で追いかけていく健気な犬の姿をあちこちでみかけました。

ほかにもスノートレッキングを楽しむ人や、ゴンドラに乗って観光や食事をしに来る人が結構いて、ゲレンデで普段着というのがちょっと不思議な感じでした。


バイク型ソリ with 犬

森の中をまっすぐに滑り降りる道


ベーシック型そり with 犬
短いコースを何本か滑って足慣らしをしたところで、山の上からふもとまで一気に降りるロングコースに挑戦。中級と書いてありましたが、斜面は全体的になだらかで人もあまりいないため、景色を楽しみながらのんびり滑ることができます。森の中の細い道が続いたかと思うと突然見晴らしの良い場所にでたり、どこからともなく牛小屋の匂いが漂ってきたりと、気分はすっかりハイキング。夏は数時間かけて歩くコースのようですが、数十分でふもとのグルントに到着しました。

今度はゴンドラに乗ってメンリッヘンというポイントを目指します。ヨーロッパ最長のゴンドラだそうで、乗ってる時間がこれまた30分。ちょっと飽きます。メンリッヘンに到着したところで昼ごはんにしました。ティトリスと同じくセルフサービスのレストランで、焼きソーセージが旨かったです。

レストラン

ウェンゲンの村。ガソリン車は入れないそうで、電気自動車が走ってました。

本当にこの道?と不安になってきたころ、ようやくヴェンゲンの駅が見えてきました。少し手前でスキーを脱ぎ、踏み切りを越えて駅のホームへ。ここまでくると、スキー客は全体の半分くらいです。駅前にはスーパーがあり、ホテルの車が宿泊客を迎えにきていたりと、なんだかスキーウェアを来ている自分が場違いに思えるほど、普通に駅でした。

やってきた電車に乗って、クライネ・シャイデックまでふたたび30分の長旅。朝はスキー板を自分で抱えていきましたが、今回は車掌さんの指示に従い、電車の後ろについてる専用の荷台に乗せました。朝は空いてたせいか誰にも注意されませんでしたが、どうも板を車内に持ち込んではいけないみたいです。
午後は短いコースを数本滑りながらエリア内を横に移動してクライネ・シャイデックへ戻り、今度は別の村、ヴェンゲンまで降りてみることにしました。こちらのコースも緩やかで快適です。木々の間を縫ってしばらく滑ると、村を一望できる場所にでました。山あいに三角屋根の建物が並び、いかにもスイスらしい景色です。先に進むほどコースはどんどん狭くなり、そのまま村に入って、標識もいつのまにか途絶えてしまいました。

ヴェンゲン駅。グルント同様、電車は1時間に2本ほどです。

窓からの景色

シンプルだけど必要なものは全部揃ってる、清潔で快適な部屋。1泊210ドルなり。

そろそろいい時間になってきたので、グルントまで一気に滑り降り、第一日目は終了。脱いだスキー靴と板を車に積み込んで、前日ネットで予約したHotel Fiescherblickへ向かいました。グリンデルヴァルトの中心部にほど近く、こじんまりとして感じの良い宿です。
夜は車で30分ほどのインターラーケンへでかけました。ラーメンと寿司がおいしいとネットに書いてあった日本食屋「加賀」を目指していったのですが、目指す住所は再開発の工事中で、建物自体がありません。電話もかけてみましたが応答なし。移転で閉めてしまったのか、冬季休業中なのか・・・泣く泣くあきらめ他の店で食事することにしました。

とはいえ気分はすっかり日本食になってるし、困ったな〜と町をさまよっていると、韓国料理屋を発見しました。結構人気店のようで1階は満席。2階席に通されてみると、隣のテーブルでは地元っぽい韓国人の大家族が宴会中でした。これはひょっとして美味しい店なんじゃないか!? 予想は大当たりで、特にオックステールのスープが絶品。堪能しました。

宿の前にはスキーバスも停まります。

10時前はこんな感じ

山頂からだんだんと明るくなってきて・・・
翌日は快晴! 
朝方は遠くの山にばかり陽が当たっていたので、もしかしてこちらのエリアは一日中ずっと日陰なのでは?と心配してましたが、時間が立つにつれ太陽の当たる面積がどんどん広がってきました。

晴れたー!

やっぱりスキーはこうでなくっちゃ。
太陽と比例するように、人がどんどん増えてきました。人気のあるリフトには長い行列ができて、まるで日本のバブル期のスキー場のよう。ふもとの村に長期滞在している人たちが「今日は天気いいからスキーでもするか」という感じで出てきたのかもしれません。

とはいえやっぱりスイス、リフトは混んでもゴンドラは相変わらず行列なし。というわけで午後からはもっぱらゴンドラのコースを滑りました。

たまに道に迷ったり。左後方おむすびっぽく見えてるのが、なんとなく聞いたことある「アイガーの北壁」。

前日と同じメンリッヘンのレストランにて。陽が当たる間はテラスが特等席になります。

緊急着陸!

離陸の際は、スキーヤーが近寄らないよう、手前に人が並んで壁らしきものを作ってました。
人が増えたせいか、この日は救急ヘリを何度か見かけました。みんな結構スピードを出すので、転んだりぶつかったりすると大ごとになるのかもしれません。ヘルメットの着用率も50%くらいとかなり高めです。

しかし救急車を呼ぶだけで数万円かかるというスイス。ヘリなんか呼んだら一体いくらとられるんでしょう・・・考えるだけでも怖いです。みなさん、スイスでスキーをするときはしっかり保険に入りましょう。
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