2009.3.14
セルン
セルン(CERN)とは欧州原子核研究機構のことで、ジュネーブ郊外にある世界最大の素粒子物理学研究機関です。

ここにはスイス・フランス国境をまたぐ地下に、1周27kmの大型ハドロン衝突型加速器という世界最大の衝突型円型加速器があり、陽子と陽子を超高速で衝突させることで、素粒子の標準模型の中で唯一未発見の粒子であるヒッグス粒子の発見を目指しています。以上
wikipediaなどから、理系アレルギーの私がかろうじて分かった事です。



とてもややこしそうな部品接合部


せっかくスイスにいるのだからということで、見学に行ってみました。3時間の見学コースは予約制ですが、その他にも訪問者向けの常設展示施設(Microcosm)があります。残念ながら地下100mにある27kmの加速器は実験が本格始動した2008年から直接見れなくなってしまったのですが、加速器の整備工場や、前世代の各種加速器を見せてくれます。



案内されるこちらが心配になってしまうぐらいオープンな見学コース。むき出しのスイッチなどが手の届く距離にあります。


それにしても、直ぐには何ももたらさないこの研究に、戦後間もない1954年から着手し実験と投資を続けてきた欧州社会のコミットメントには素直に感心してしまいます。




カキフライが絶品

初期の加速器


2008年9月にいよいよ実験を開始した際には、この実験で小さなブラックホールが出来て地球が無くなるという噂が広く流布し、世界中で皆がよく分からないまま騒いでいましたが、結局ヘリウム漏れで実験は延期に。約1兆円近い費用と12年の歳月をかけた設備の故障原因は、ハンダ付不備だったらしいです。。。



見学の申込みはこちらから。大人気のようで、4ヶ月待ちでした。


説明は丁寧で質疑応答にも応えてくれますが、もともと日本語でもさっぱり分からない分野だけに理解するのに大苦戦。でも加速器などを見ながら目に見えない粒子の世界に想像を巡らせるのは普段では絶対出来ない経験ですし、少し頭を使った気になって施設を後にしました。行かれる方は、是非事前にネットなどでの予習と、よく出てくる用語の英語訳を頭にいれておかれることをお奨めします。



要予習


←関係ないけど、こちらは帰り道に寄ったジュネーブの山水海外で美味しい和食を食べさせてくれるレストランにも、素直に感心してしまいます。

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