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2008.12.22 - 23
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カンボジア |
年末の休暇でタイに行ったついでに、カンボジアのアンコール遺跡を見に行きました。
カンボジアへ旅行というと大変そうに聞こえますが、HISバンコク支店のツアーが出ていて、1泊2日で気軽に行くことができます。しかも全て日本語!入国ビザは到着時に空港でとれますが、ネットで事前取得することも可能(e-visa)。今回試してみると、申請は簡単で翌日にはビザがe-mailで届き、当日空港で手続きの列に並ぶ必要がないので、とても便利でした。オススメです。
シェムリアップ(Siam Reap)の空港では、日本語ペラペラの現地ガイドが出迎えてくれました。彼の話では、クメール語は発音が複雑なため、カンボジア人は耳がよく、他の言語を習得することはそれほど難しくないのだとか。
ドライバー付きの移動車(普通のセダン)に乗り込み、さっそく最初の見学場所、アンコールトムの遺跡へ向かいました。到着したのは南大門。四方に仏様の顔がついた巨大な門です。
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おお、テレビとかでみたことある光景だ!
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参道の両脇にあるのは神々と阿修羅の像。龍で綱引きをしているのだそうです。
※以下、小さい写真はクリックで拡大できます |
寺院内部の装飾からは、当時の人々の生活を垣間見ることができます。こちらは宴会準備中。 |
柱に彫刻されたアプサラダンス(宮廷舞踊)の踊り子
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アンコールトムは12世紀に建設された城塞都市の遺跡で、その中央には大きなバイヨン寺院があります。
この頃ヒンズー教に代わって仏教が信仰されるようになり、バイヨンも仏教の寺院として建てられましたが、信者同士の争いを避けるため、装飾にはヒンズーと仏教双方のモチーフが使われているそうです。 |
こちらは「象のテラス」の上に鎮座する閻魔様。昔はここで裁判が行われたそうです。テラスの前に12の塔があり、裁判のときはこの中に蟻や蚊をいっぱい入れて両当事者を閉じ込め(干支だか誕生月によってどの塔に入るかが決まる)、虫に多く食われた方が負けとなったのだとか。蚊に好かれるうちの嫁にはとても不利な時代だったようです。
テラスの名前の由来となった象の彫刻など見ながら車に戻り、次の遺跡へ。タプローム遺跡は、ガジュマルの木に呑み込まれてしまった寺院。近隣国による侵攻などでしばらく打ち捨てられていた間に木々が根を伸ばし、再発見された時にはもうこうなっていたそうです。
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かなり衝撃的な光景 |
木の根の間から仏様が微笑んでいました |
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昼食後、午後の観光開始まで時間があったので、ホテルで聞いて街のマッサージ屋に行ってみました。送迎つきで1時間20ドル、意外とバンコクに比べ割高です。翌日ガイドに連れて行ってもらった店も20ドルでしたが、揉まれながら店頭での勧誘を聞いていると、1時間15ドルと言っていました。つまり、誰かに聞いたり頼むと、5ドル加わるようです!? |
午後はいよいよアンコールワットへ。同じく12世紀に建てられたヒンズー教の寺院です。寺院の中は三重構造になっていて、中心にある5つの塔を第一、第二、第三の回廊がぐるりと取り囲んでいます。
回廊と回廊の間はひどく急な階段でつながれていて、手すりもないため上り下りは命がけ。最近も観光客が事故にあったそうです。ガイドの説明によると、寺院はあくまで神様のものであり人間が住むところではないため、人間にとっての登りやすさや歩きやすさは考慮されていないのだとか。お坊さんが生活する場所も寺院そのものには無く、別に木造の僧房を寺院敷地内や近くに建てて生活しているそうです。
現在のアンコールワットは黒っぽい砂岩色ですが、かつては内部が赤やピンクで彩色され、王様を描いた部分には金箔が貼られていたそうです。第一回廊の壁を埋め尽くすレリーフの中に、わずかに痕跡が残っていました。一番の見所っぽい第三回廊への階段は修復のため閉鎖され、中央塔を間近でみることはできませんでした。残念。 |
他の寺院は東向きに建てられているが、唯一アンコールワットは西が正面。そのため午後に見るほうが、写真が逆光にならずきれいに撮れるそうです。拡大してお楽しみください。 |
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右側から塔入り口に伸びているのが第三回廊への階段 |
裏側には観光客用に作られた木製の階段がありますが、やっぱり急角度。 |
第一回廊。壁面にびっしりと彫刻が施されています。 |
泣きながら歩くシャム(タイ)人捕虜の図。隣国タイとは今でも領土をめぐる対立など複雑な関係のようです。 |
番外編:遺跡そばにある女子トイレの注意書き。言われなくても、どれもしません。 |
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地平線と夕陽を見慣れているなら、そんなに魅力的ではない。 |
次は夕日を見にプノンバゲンという山の上の遺跡へ。ゆるやかな山道を20分ほど登り、さらに山頂に立つ遺跡の急な階段をよじ登ります。あたりには他に高い山もなく、遺跡からの眺めは抜群。ここで眼下に広がる森と遠くの西バライ(アンコール時代の巨大貯水池)を眺めながら、日が沈むのをひたすら待ちます。
日没が近づくにつれどんどん人が増え、観光客の見本市のようになってきました。欧米人やインド人、そして圧倒的パワーを見せつける中国人に混じって、軍手をした日本人の姿もちらほら。事前に旅行会社から渡された資料に「石段を登る際に手をつくので、軍手を持参するとよいでしょう」と書いてあったのですが、やはり日本人は素直な民族です。
約1時間後の日没を見届け撤収。帰路は足元が悪い上に暗いので結構危険です。用意周到に懐中電灯を持ってる人がいましたが、たぶん日本人だと思います。
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象に乗っていくこともできます |
階段は相変わらず急すぎ |
国際色豊かな観光客の皆さん |
何の団体かは不明 |
日没後、帰路に殺到する人々 |
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ツアーにつきもののお土産屋に連れて行かれ、しかたなく15分ほど時間をつぶした後、ダンスショーつきのレストランへ移動しました。アプサラダンスを見ながらビュッフェ方式の夕食。サテーというんでしょうか、甘辛いたれの串焼きが美味しかったです。
ここは大きいレストランなのでいろんな国の観光客が来ていましたが、昼食をとった小さいレストランのお客はなぜだか日本人ばかり。聞けば、日本人用の店、韓国人用の店、欧米人用の店というのがあって、それぞれが好む味付けのカンボジア料理を出しているそうです。
日本人の舌にあわせているだけあって、出された料理はどれも美味でした。セットメニューになっていて料理を選ぶ余地がないのも、いつも読めないドイツ語やフランス語のメニューと格闘している私たちにとってはすごくラクでよかったです。
翌日も朝から寺院めぐり。時代が違ったり、使われてる建材が違ったり、それぞれ特徴はあるのですが、数日経ってから振り返るともうなにがなんだかわかりません。
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アプサラダンスの特徴は手のそりと片足上げがだそうです |
昔の王様の沐浴場スラ・スラン |
王族のの火葬場プレ・ループ。 |
アンコールワットの縮小版のようなバンテアイ・サムレ |
内部はやけに高密度。こじんまりして観光客が少なく、感じ良かったです。 |
赤色砂岩の彫刻が美しいバンテアイ・スレイ。「東洋のモナリザ」と呼ばれるお堂両脇の女神像は、むりやりキャッチコピーをつけなくても十分な美しさ。 |
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プリア・コー。焼きレンガの上にところどころ残る漆喰の装飾が見所。 |
ピラミッド状の寺院、バコン。広いテラスの四隅に大きなゾウがいます。が、どれも鼻の部分がこわれてクマみたいに見えます。 |
最後に訪れた寺院の横には孤児院がありました。内戦やHIVで親を亡くした子供たちをお坊さんたちが引き取って育てているそうです。 |
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地震がないため古い石積みが残されていますが、自然の風化や盗難、戦争によって崩れてしまったところも多く、あちこちに修復の跡が見られました。現在も多くの国々の援助を受けて、修復や発掘調査の作業が行われているそうです。
カンボジアにはこうした遺跡が1080箇所あり、ガイド暦6年の彼も「頑張ったけどまだ30ぐらいしか行けてない」のだとか。 |
遺跡から遺跡へのポピュラーな移動手段として使われているのがバイクタクシー。2009年1月からバイクのヘルメット着用が義務化されるため、バイクタクシーの乗客にもこの着用義務を適用するかどうかが議論のまとになっているそうです。
郊外では1リットルのペットボトルにガソリンを詰めて売っている店がよくあります。値段は町中のスタンドより少し安いとか。何故なら、このボトルには特殊な細工がされ、微妙に量が少ないらしいです。日本昔話に出てくる悪徳庄屋の枡を思い出したのは私だけでしょうか。
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バイクタクシー。ちょっと楽しそうだけど土ぼこりをまともにくらいそう。 |
バイクの運転に免許は不要。3人乗り、4人乗りもあたりまえ。 |
一見ジュース屋のようなガソリン屋 |
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収穫後の田んぼで牛が稲を食んでいました。肥料にもなり一石二鳥。 |
直射日光のもと熟成(?)していく貝 |
オールドマーケット。土産物コーナーの奥ではこんな濃いい光景も。 |
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道端には他にも色々な店が並んでいます。中でも気になったのが、シジミのような貝を売る屋台。炎天下にさらされて腐ったりしないのか聞いたら、天日で干して中の水分を蒸発させてから食べるものなんだそうです。「おいしいですよ。でも短期滞在者の場合はおなかを壊すかもしれないのでおすすめしません」・・・それってやっぱり悪くなってるんでは?
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最後にオールドマーケットを覗き、マッサージ屋でしばし休憩して17時過ぎに空港へ。20時半の飛行機まで時間つぶしはきついなあと思っていたら18時発の便があり、聞いてみたらすんなり乗れちゃいました。飛行機はガラガラ。昨今の不景気でアンコール遺跡を見に来る観光客は例年の6割程度だそうです。皆さんもすいてるうちに、ぜひ。 |
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GJ、バンコク・エアウェイズ
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機内で出た水。ペンギン班へのサービスショットです。 |
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