思うこと 第132話           2006年9月2日AM5:00 記

オシム・ジャパンー中東遠征小話ーその2

 昨日福永秀敏先生から送られてきた8月の病院月報(管理診療会議議事録)を今朝早朝、眠気眼で開封したところ、巻末の福永語録で『HPで納教授がオシムに感動』を話題にとりあげてあったので、いっぺんに眠気が吹っ飛んだ。 福永先生も結構オシム語録を評価しており、幾つか引用している中に、私も同じく感動していたオシムの次の言葉について論じてあった。
『日本の失望からの再生は、「失望と言うからには前段として楽観があったはず。 その楽観の根拠は何だったのかと。対戦相手の情報を持っていなかったのか。情報はあったが相手をみくびったのか。現実を見つめる事から始めるべきであろう」。彼の現実主義者としての思想がよく現れている。 確かに今回のドイツ大会前の、意味のない視聴率確保の道具とされた楽観論は、第二次世界大戦前の情報操作とも似ていたのではなかろうか。 』  『敵を知り、己を知れば百選危うからず』は中国の「孫氏」に出てくる有名な言葉であるが、オシムの兵法もしかりである。 8月28日、都内のJFAハウスで行われた代表スタッフ会議では、オシム監督はサウジアラビアのインド戦、UAE戦のビデオをスタッフと見て、徹底解剖し、戦術を練っている。さらに、己の陣営に予備登録してあった40人の個々の選手のストロングポイントやウイークポイントの分析がなされた。そこから先がさらにすごく、サウジのすべての選手に対し、誰をマッチアップしたらいいのか、各スタッフにとことん意見を聞いたとのことであった。 このような分析を通じ、例の24人が選出されたのである。ベンチに入れるのは20人であるが、サウジ、イエメンと全く環境のことなる2つのアウエーでの連戦に備えるために4人増となったわけである。
 今朝はうれしい福永語録の紹介をさせてもらいました。