思うこと 第131話           2006年9月1日 記

オシム・ジャパンー中東遠征小話ーその1

 8月26日に出張の旅先で読んだスポーツ紙で、中京スポーツ(左)とスポーツ報知(右)は、まったく異なる報道をしていた。サウジのサッカー協会が2億円を越すテレビ中継料をふっかけてきたため、日本での中継が宙に浮くのではと私は心配していたので、ホッとする見出しではあったが、両紙であまりにも違い、中京スポーツは『テレビ朝日が2億円を泣く泣く払う』と書いてあり、スポーツ報知は『テレビ東京が6000万円で生中継』と書いてある。よく読んでみるとどちらも推定記事で、9月31日までには正式に決まるがどうやらこうなりそう、と書いてある。タイトルだけ読む人が多いから、片方だけ読んだ人はそのように決まったと勘違いすることだろう。 さて、私はこの決着を興味を持って見守った。結論は日刊スポーツの報道によると、次のようになった。

TV放送権で日本先勝!200万→25万ドル
 日本協会の川淵三郎キャプテンは30日、難航していたアジア杯予選、日本−サウジアラビア戦(9月3日午後8時半=日本時間同4日午前2時半、ジッダ)のテレビ放送が、テレビ東京系列とBSジャパンに決定したことを明かした。放送権を持つホームのサウジアラビア協会のエージェントが、日本の深夜帯にもかかわらず200万ドル(約2億3000万円)という法外な金額を要求。日本協会は五輪予選など今後の放送への悪影響を考慮し、要求を拒否し、交渉を続けてきた。タイムリミットを31日に設定してきたが、この日になって日本協会側の提示25万ドル(約2875万円)で妥結。同キャプテンは「日本が最初に言った金額から1円たりとも出していない」と“全面勝訴”に笑顔を見せた。(金額はいずれも推定)

ねばったかいがあったといえる、嬉しいニュースである。

さて、中東遠征のチームは左図のように決まった。
先のイエメン戦に選ばれた22人のうち外れたのは左足を負傷した佐藤勇(千葉)と、所属クラブで出番が減った坂田(横浜M)の2人だけで、主体は前の戦力が残った。 赤字の4人が新たに加えられたメンバーで、平均年齢が21、5歳の若さで、いずれも初選出。今季頭角を現した19歳の梅崎、G大阪で主力の二川と機動力のある2人が選ばれ、U―21(21歳以下)代表の主将であるMF伊野波、GK西川と、守備のバックアップが加わったことに、さすがオシムはすばらしい選択をしたと、どのスポーツ紙も絶賛していた。 
 サッカーの日本代表は31日深夜(日本時間1日未明)、オシム監督就任後初の海外遠征となるアジア・カップ予選A組サウジアラビア戦に向けチャーター機でジッダ(サウジアラビア)入りした。深夜の到着にもかかわらず監督の強い要望で空港から直接練習会場に向かい異例の練習が行われた。
 時差を取ると同時に練習の実をあげるという、綿密に計算されたスケジュールでさすがオシム監督である。 
 4日午前2時半キックオフのテレビ中継が待ち遠しい。