魔女界にプロ野球チームを作ろう!!
第34話「どれみの卒業式で大騒動!!」
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球団側はこの案を了承して、メジャースタジアム宣言を行った。公式戦に影響が無い様に、春キャンプの間に改修工事を行うことにした。スタジアムは確実に変わろうとしていたた。

***

春キャンプは沖縄でで行われる。オープン戦の初戦は暁らFALT4率いる西武ライオンズだ。そして練習試合も西武ライオンズである。
先発は暁。ホエールズ先発は纏。やはりFALT4を中心にオーダーを作って来たライオンズ。セカンド、ショート、ライトなどの主要ポジションは彼らの物になった。暁は外野を兼務する。暁が打者となるにはそうするしか無いのである。ちょっと指名打者制には腹がたつが、仕方ないことである。 宜野湾市にある球場で練習試合は行われた。
場内アナウンス「1回表、ライオンズの攻撃は、1番ライト暁。背番号18」
黄金ルーキー暁のプロ発打席。伊東監督以下コーチ陣は真剣に見守る。
瞳(フォークダメ。まっすぐで攻め落とそう)
纏(わかった。ストレート勝負ね…シュート回転で行くから注意して)
というサインのやり取りが終わった。セットから投球に入った。内角の一杯でストライク。あっさりと暁は三振に打ち取った。ところが残り3人が出塁して4番のカブレラを迎える。この回最高に伸びた直球はライトスタンドに吸い込まれて行った。エースの纏は屈辱的な1回KO。救援投手も崩れ、10対0の大敗だった。

ホエールズのロッカー室。
纏「あたし…もうダメかもしれない。球威が落ちて来た」
瞳「纏…。纏が引退する時は私も一緒だよ。入団した時に約束したじゃない」
苫米地「纏さん、纏さんが引退したらエースの座を私に下さい。私の技量ならばエースができます」
纏「わかった。あたしは今季限りで引退します。苫米地、しっかりと投手を束ねて行くんだぞ」
瞳「美咲に剣、あとは任せた。ホエールズの未来を担ってしっかり働いてくれよな」
美咲「そんなことを言わないで下さい。瞳さんたちが辞めたら、私たちが頑張った意味が無くなります。私たちの様に野球をする少女たちがもっと増えて欲しいじゃないですか!」
纏「む…一つあったよ、野球を引退しない方法が。私は今季から、セットアップに転向する。美咲はそれで良いか?あたしが引退しなければ良いんだろ。監督に直訴してみよう」

***

春風家。どれみは新聞を読んでいた。ある記事を読んで愕然となる。どれみは静かに携帯で匠のもとにダイヤルした。

匠のアパート
カープの緒方選手の応援歌がどれみの着メロである。
どれみ「匠さん、今朝の朝刊見ましたか?」
匠「ミーナが読んでいるが…」
どれみ「早く読んでみて下さい!」
匠はミーナから新聞をもらうと、スポーツ面を開いた。
匠「ええと、暁、3本塁打…ん!?擬宝珠投手がセットアップ転向?」
どれみ「それです、それ!」
匠「わかった、ちょっと読んでみる。ありがとな」
その記事には…

『擬宝珠投手がセットアップ転向』
“太陽ホエールズ擬宝珠投手が12日、セットアップ転向すると発表した。東尾監督は彼女の突然の直訴に戸惑ったが、認めたもよう。原因としては練習試合での西武のカブレラ選手の本塁打が原因のもようと書いてあった。新制ホエールズはまさに動き始めていた。”

…と書かれていた。

***続く


−次回予告−
どれみ「擬宝珠投手のセットアップ転向とか、ホエールズも変わって来たね」
おんぷ「さらに、こがねちゃんが現役復帰する為にトライアウトを受けたらしいわよ!次回、魔女野球『こがねのトライアウト!球界復帰に向けて』心の直球あなたに届いて」

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