魔女界にプロ野球チームを作ろう!!
第23話「芸能人野球大会」

 東京ドーム。ここで、芸能人野球大会が行われていた。とんねるず石橋の率いる芸能人チーム対セントラルリーグ最下位の巨人との一戦である。
おんぷは2番右翼で先発出場。送りバントが内野安打になり、東京ドームで柵越え経験者の石橋に繋ぐ。相手巨人の投手は一文字。スライダーはバックスクリーンへ吸い込まれて行く。10対0。芸能人チームの圧勝で、第1戦は終了した。

 ホエールズ応援団頓所となっているMAHO堂におんぷがやって来た。
おんぷ「内野安打の一本のみよ。団長にバント講習受けたのに」
匠「それでも、内野安打を打てたんだ。講習受けたかいがあったって物だ」
MAHO堂はかなり盛り上がっていた。そこへ扉の開く音がした。
おんぷ「あ、かれんちゃん」
匠「かれん…?あの森野かれんか?」
おんぷ「知っているんですか?」
匠「特撮ファンには語り草さ。子供番組にしては芝居が上手かったと。友人が言っていた」
かれん「ありがとうございます。ここはいったい?」
匠「ホエールズ応援団の頓所さ。みんな学校や仕事の合間をついて来ている。現在入団者募集中や。入団希望なら儂に言ってくれたらいい」
ももこ「新人はパシリにされたりする確率が高いわ。団長は優しいけど、匠さんは厳しいの。厳しい中に愛がある。熱血教師みたいな感じ」
かれん(こんな優しいそうな人が…。まさか)
おんぷ「匠さん、あんまり自慢しないけどホエールズのミーナ選手と結婚して同居しているの。それに先輩芸能人意外で私を呼び捨てに出来るのも彼だけ。これでも、大空スタジアムに行くと格好いい感じするわよ」
かれん「入団するとして、私に出来るかな…。」
おんぷ「最初は誰でもそうなのよ。だけど、ホエールズのファンと打ち解けて行くうちに慣れて来るんだ。後は匠さんの前では西武と巨人の話は厳禁。ホエールズとカープのファンだから。後は普通にしていれば大丈夫」
匠「心配ならば仮入団という手もある。でも今週は週末しか大空スタジアムで試合がない。その時にスタジアムに足を運んでくれたら、こちらでどうにかするから。ちなみに西武戦だから、お早めに」

 おんぷは東京ドームに向かっていた。巨人と芸能人チームの決着をつける為である。巨人・木佐貫投手の速球におんぷは泣き出してしまう。
おんぷ「私…、まだ野球初めて一週間しか過ぎてないのに‥…。木佐貫さん酷いわ」
桑田投手コーチ「オイ、木佐貫!!おんぷちゃんを泣かすなよ。外野席のおんぷちゃんのファンが騒ぎ出したぞ」
木佐貫「わかりました」
木佐貫はマウンドから駆け出して打席の前方に向かった。その位置からボールを投げる。俯くおんぷの顔が不適な笑いを浮かべる。
おんぷ(ふふっ。この瞬間を待っていたのよ)
木佐貫の投げたボールにバットが当たった。打球のそのままおんぷファンの所に運ばれて行った。
堀内(悪魔や。小悪魔・瀬川おんぷだ…泣き演技に木佐貫のやつ引っかかりやがって。バカたれが)
この後のおんぷは堀内監督の敬遠策で途中交代となった。


−次回予告−
どれみ「泣き演技でプロの選手から本塁打を奪うなんて、流石はおんぷちゃん」
おんぷ「ちょっとハメてみた。てへっ♪」
ももこ「2人ったらもう。次回魔女野球『森野かれんホエールズ応援団入団。芸能人団員2人目』心の直球あなたに届いて」

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