魔女界にプロ野球チームを作ろう!!
第4話「私設応援団誕生!友野匠が応援団長になる」

 2005年、ペナント開幕!開幕戦のチケットはダフ屋も出てくるほど、人気だった。相手は、オリックスと合併した近鉄。場所は、大空スタジアム。今季から、ホエールズのホームグランドとなった。
 先発ピッチャーはマジョラーン。ホエールズスタメン
一番ショート、兵動
二番ライト、相川
三番キャッチャー、上村
四番セカンド、ディアス
五番ファースト、ロペス
六番サード、ミーナ
七番センター、佐竹
八番レフト、天谷
九番ピッチャー、苫米地(マジョラーン)。
 サードを勤めるミーナは、ハワイ島の出身。ピッチャーも兼ねて入団した。ロペス内野手は2Aで活躍していた。ディアス、ロペスにとって久し振りの日本。カープ時代の活躍は出来るのか!?
 苫米地は三人で攻撃を終わらした。1回ウラのホエールズの攻撃。その時、太鼓とトランペットの音がライトスタンドに鳴り響く。魔女界からの応援団ではないか。一同がオレンジの半纏を着て、トランペットを片手に太鼓を抱えて駆けつけてきた。盛り上がるライトスタンド。それに選手も答える。3回ウラに先制タ イムリー。これが決勝点となった。

***

 しかし、困難はいきなりやって来た。外野自由席は人間界のファンで埋め尽くされているのに、魔女界への扉を置いた内野年間指定席は空いていた。友野は思った。
(これは、いかん。長老魔女の方々にも野球の楽しさを知ってもらわんと俺達が頑張っている意味がない)
ホエールズは首位ダイエーを下し、首位奪回していた。新聞を見て若手の魔女達が喜ぶ。ハナはその笑顔を見るのが好きだった。かつて、人間界でどれみ達と笑ったあの日の様に…。
友野は球場内を案内していた。室内練習場、ブルペン、ダックアウト、ウェイトトレーニングルーム…。グランドで、打って、守って、走って、投げて。選手達の野球に打ち込む真剣な表情。ある人はコーチに叱られ、ある人は褒められる魔女界にはない姿がグランドにはあった。星野監督が選手を殴る。愛のムチだ。
 ノックでエラーをしよう物なら、大下さんの怒鳴り声がする。しかし、魔法でやり返すことはなかった。それが当然と彼女達は思っているから…。
長老魔女達は、えらく感動して帰って行った。空きの目立った指定席には長老魔女の姿が見えて来た。思いは伝わった。

第5話『まさにメイクドラマ西武ライオンズ。

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