まだまだ!?おジャ魔女どれみ
第42話『取り戻せない過去』
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さつき「え、風木ちゃんの魔法堂でオルテガさんが居なくなった!?」
しずく「だけどさ、オルテガさんの荷物も無くなってたんでしょ?幻獣界で急用が出来て一時的に帰っちゃったんじゃないの?」
どれみ「でも、部屋には風木ちゃんがオルテガにあげた手作りのネックレスが落ちててさ、何かに巻き込まれたんじゃないかなって。」
さつき「それは確かに心配だよね。」
どれみ「はぁ〜あ、どうしてこう大変なことばかり起こるんだろう。」
しずく「確かに、学校の勉強だけで手いっぱいなのにね。」
どれみ「しずくちゃん、それは言わないで・・・。」
さつき「あはははは。」

***

古城の一室の扉を開けたのはこがねだった。
いろは「あら、お帰り。」
こがね「いろはさん、ちょっとした情報を入手してきましたよ。」
いろは「情報って・・・もしかしてマジョユーナさん関連の?」
こがねは頷くと、続けた。
こがね「マジョユーナさんについて知っている人を見つけたんです。」
こがねがそう言って、部屋の中に入ってくると、それに続いてこがねの妖精キロルが、さらに1人の魔女が部屋の中に入ってきた。その魔女はいろはのよく知る魔女だった。
いろは「あ、あなたは・・・。」
???「久しぶりね、いろは。」
いろは「まさかマジョユーナさんのことを知っているのが、あなただなんて・・・マジョジュピター。」
マジョジュピターは、マジョダークの手下として操られていた魔女の1人だった。
マジョジュピター「まぁ当然といや、当然じゃない。マジョダークが地獄界出身の魔女だったんだから。」
いろは「・・・どういうこと?」
マジョジュピター「・・・相変わらず鈍いわね。」
いろは「う、うるさいわ、早く教えなさい。」
マジョジュピター「教えるからそう怒らないの、マジョユーナも地獄界出身の魔女だってことよ。」
いろは「・・・え?」
マジョジュピター「知りたいんでしょ?彼女のこと。」
いろは「もう、意地悪しないで教えなさいよ。」
マジョジュピター「具体的に・・・何について知りたいの?」
いろは「マジョユーナさんに娘が居たことは知ってるの?」
マジョジュピター「・・・娘?マジョユーナに?」
いろは「知らないのか・・・。」
マジョジュピター「いや、待って、そういえばマジョユーナにいつもくっついていたあの子は・・・。」
いろは「知ってるの?」
マジョジュピター「確信は持てないが・・・。」
いろは「確信は持てない?」
マジョジュピター「地獄界出身の彼女にまさか娘が居るなんて思ってなかったってことよ。でも、マジョユーナが世話をしていた魔女の子供が居たことは知ってるわ。」
こがね「き、きっとその子ですよ!その子の名前とかって分かりますか?」
マジョジュピター「名前・・・名前は・・・思い出せないわね。」
いろは「思い出せないなら・・・仕方が無いわ。」
いろははそう言って大きなため息をつく。
こがね「あ、そうだ、今、マジョユーナさんはどこで何をしているんですか?」
マジョジュピター「彼女なら・・・おそらく地獄界よ。」
こがね「え、どうして地獄界に・・・?」
いろは「まさか・・・。」
こがね「どうしたんですか、いろはさん?」
いろは「地獄界出身の魔女が地獄に戻ってるって事は、マジョユーナさんは・・・。」
マジョジュピター「えぇ、罪を犯したとされて地獄界に送り返されたわ。」
キロル「そ、そんな・・・マジョユーナさんが、あのマジョユーナさんがそんなことするわけありませんよ!」
突然、こがねの妖精が叫んだ。
マジョジュピター「な、何よ突然・・・アンタの妖精?」
マジョジュピターはこがねを指差して言う。
こがね「は、はい・・・ちょ、ちょっとキロル落ち着きなさいよ。」
キロル「マジョユーナさんが一体何したって言うのよ!」
マジョジュピター「薬がどうとかって言ってたわね。」
キロル「薬?」
マジョジュピター「彼女、人格がどうのっていう薬を作ってたでしょ?」
こがね「あ・・・そういえば、二重人格を元に戻す薬っていうのが日記に書いてありました。他にもどんなゴミでも土に返す薬、飲めば動物と話せるようになる薬とかも作ったってマジョユーナさんの日記に記してありました。」
マジョジュピター「そう、それよ。ゴミと動物の奴は知らないけど、その人格の薬が当時の魔女の間で問題になったのよ。」
キロル「・・・どういうこと?」

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