まだまだ!?おジャ魔女どれみ
第35話『さつきの想い』
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その頃、春風家。
どれみ「は・・・はっくしゅん!」
ぽっぷ「あれ、お姉ちゃん風邪?」
どれみ「ううん・・・誰か私のこと噂してたのかな・・・。いやぁ、美少女はやっぱり大変だね。」
ぽっぷ「ありえないね・・・それよりお姉ちゃん宿題終わったの?」
どれみ「ギクッ。」
ぽっぷ「はぁ、やっぱり・・・。もうすぐ始業式だよ?」
どれみ「そうだ、早く宿題やらなきゃ!」
ぽっぷ「お姉ちゃんを噂してた人は多分『どれみちゃんまだ宿題終わってないだろうな』とか言ってたんだよ、きっと。」
ぽっぷがぼそりと呟く。

***

かずき「そういや、春風と小竹って付き合ってるんだろ?上手くいってるのか、あいつら。」
さつき「どれみちゃんは小竹君と電話があった事とかよく嬉しそうに話してるから上手くいってるんじゃない?」
かずき「そっか、なら良かったぜ。」
さつき「そういえば白岩君って小竹君と仲良かったよね。」
かずき「まぁね、そういや年賀状ちゃんと小竹の所届いてんのかな・・・。今日群馬から帰ってきたところだから小竹からの年賀状もまだ見てないし・・・。」
さつき「あ、そういやどれみちゃんが言ってたけど、小竹君ってサッカーで九州大会に出場したとか・・・。」
かずき「あぁ、らしいね、小竹からメール来たからしってるよ。」
さつき「メールで?」
かずき「そ、あいつはケータイ持ってないからパソコンからだけど、俺はケータイ持ってるからね。」
白岩はそう言って携帯電話を取り出す。
さつき「白岩君、ケータイ持ってるんだ。」
かずき「新庄は持ってないの?」
さつき「あるよ、えっと・・・。あ、ほら。」
さつきは鞄の中からピンク色の携帯電話を取り出して見せた。
かずき「そっか、じゃぁついでにアドレス教えてくれよ。」
さつき「え?」
かずき「あれ、ダメなら良いけど・・・。」
さつき「ううん、良いよ。はい。」

白岩はさつきとアドレス交換を終えると、ふと、辺りがだいぶ暗くなってきていることに気づく。
かずき「そうだ、俺、宿題書初めだけ残ってるんだよな、だからそろそろ帰らないと。あ、じゃぁ、気をつけて帰れよ。」
さつき「うん、分かった。バイバイ。」
かずき「またな。」
白岩はそう言うと自転車に跨って丘を一気に下っていった。
さつき「ありがとう。」
さつきは白岩の走りさる姿を見て密かに呟いた。

***

さつきが家に帰ると、ちょうど晩御飯の用意が出来ていた。
さつき「ただいま〜。」
けいこ「あら、お帰り。今日も疲れたわね、おなかすいたでしょ?晩御飯できてるわよ。」
さつき「うん、おなかペコペコだよ。この鞄、部屋に置いてきたらすぐ降りてくるね。」
けいこ「はいはい。」
さつきはそう言って2階の自分の部屋へ、そして鞄を椅子の上に乗せ、部屋を出ようとした。その時、さつきの鞄の中から、携帯電話の着メロが鳴った。さつきはドアノブを握っていた手を離し、鞄から携帯電話を取り出した。
さつき「あ・・・。」

『そういえばさっき言うの忘れてたけどあけましておめでとう!
  それから、大変だとは思うけど勉強頑張って行きたい学校に絶対受かってください。新庄なら出来る!
白岩一樹より』


届いたメールにはそう書かれていた。
さつき「白岩君・・・。」
さつきは胸がドキドキするのを感じながら、窓の外に光る街灯りを望んだ。

***続く


次回予告
いろは「家出したこがねの妖精を探しに、魔女界を探索に出かけます。」
こがね「いろはさん、本当にすいません、妖精探し、手伝ってもらって・・・。」
いろは「良いの、マジョダークの件でこがねたちにはいっぱい迷惑かけてるからね、お互い様よ、お互い様。気にしたらダメよ。」
こがね「いろはさん、ありがとうございます。次回、まだまだ!?おジャ魔女どれみ、『こがねの妖精』、ドキドキピース輝きは〜なて♪」

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