まだまだ!?おジャ魔女どれみ
第30話『ももこ、最後の選択!?』
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ももこは家に着くと、すぐに自分の部屋に入っていった。そして、持っていたココアの缶を机の上に置くと、深くため息をついた。
ももこ「どうしよう、私・・・何もあそこまで言わなくても良かったのに・・・。」
ももこは再び空になって冷たくなったココアの缶を手にした。
ももこ「謝らないと・・・でも・・・。」
“─プルルルルッ”
突然電話が鳴った。
ももこ「電話?誰からだろう・・・。そういや今日家に誰も居ないんだっけ・・・。」
ももこは家に自分しか居ないことを思い出して、急いで電話のある所へ行くと、受話器を取った。
ももこ「はい、飛鳥です。」
どれみ「あ、ももちゃん?」
ももこ「その声は、どれみちゃん?」
どれみ「さすがももちゃん、そうだよ、どれみだよ。」
ももこ「どうしたの、何かあったの?」
どれみ「いや、特に何もないけど・・・どうしてるかなって思って。」
ももこ「じゃぁ、あのさ・・・ちょっと相談なんだけど・・・。」
どれみ「え、何?」
ももこは今トムと喧嘩してしまったいきさつをどれみに話した。
どれみ「そうなんだ・・・。」
ももこ「私、どうしたら良いんだろう・・・。」
どれみ「簡単だよ。謝ればいいじゃん。」
ももこ「でも・・・。」
どれみ「そのトムって人だって悪気があって言ったわけじゃないと思うよ。だから、向こうも今頃まずいこと言ったって後悔してると思うよ。」
ももこ「そうかな・・・怒ってないかな・・・。」
どれみ「それは分からないけど・・・でも、その人と仲直りしたいんだったら、自分から謝るのが一番だって。」
ももこ「・・・そうだよね。ありがとう、どれみちゃん。ごめんね、こんな話して。」
どれみ「ううん、気にしない、気にしない。」
ももこ「でもどれみちゃんに話して随分気が楽になった気がするよ。」
どれみ「あ、私、そろそろ学校行かないといけないから、またね。」
ももこ「あ、そっか、そっちはもう月曜日の朝なんだね。」
どれみ「うん、明日は終業式なんだ。」
ももこ「そうなんだ、あ、じゃぁまたね。」
どれみ「うん、バイバイ。」
ももこはどれみのその言葉を聞いてから受話器を置いた。
ももこ「謝れば良い、か。」
ももこが呟いたその時だった。
“─ピンポーン”
家の玄関のベルが鳴った。
ももこ「ん、今度は誰だろう・・・お客さんかな。」
ももこは急いで部屋を出て玄関に向かった。ももこが玄関から出てくると、そこにはトムが居た。
ももこ「あ・・・。」
ももこはとっさにトムから目を逸らしてしまう。
トム「あの・・・さっきはごめん。俺が悪かったよ。俺の言い方が悪かったと思う。別にモモコがパティシエになることを馬鹿にしたわけじゃ無いんだ。俺はただモモコはバスケが上手いってことを言いたかっただけで・・・。絶対にパティシエなんか駄目だっていう意味で言ったんじゃない。その・・・だからごめん。俺が悪かった。」
ももこ「私もごめん・・・さっきはちょっと言いすぎたと思う・・・。」
トム「ほんとにごめん・・・。」
ももこ「ううん、良いよ、もう怒ってないから・・・。」
トム「そっか、なら良かったよ。あ・・・じゃぁ、俺帰るよ。また、明日な・・・。」
トムはそう言うと走って帰っていく。
ももこ「あ、うん、バイバイ!」
ももこはトムの走り去る姿を見届けた後、呟いた。
ももこ「良かった・・・ありがとう、どれみちゃん。」
日が暮れて真っ暗の玄関先でももこはようやく安堵の表情を見せた。

***続く


次回予告
どれみ「そういえば、もうすぐクリスマスだね。」
しずく「本当、でも、次が31話だから、話数的にはまだ11月初頭だよね・・・。」
さつき「え、ってこと年52話いくつもりなら今は40話くらいじゃないと駄目ってこと?」
どれみ「そんなこと言ったら作者が焦るじゃん。ただでさえプレッシャーに弱いんだから。」
さつき「って、やば、もう次回予告始まってるよ!」
どれみ「え、あ、本当だ、えっと、次回、まだまだ!?おジャ魔女どれみ、『サンタさんなんて大嫌い!』ドキドキピース明るくて〜らせ♪」

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