まだまだ!?おジャ魔女どれみ
第28話『帰ってきてぺルル!』
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2年前の魔法堂書店、そこにはオルテガと風木の姿があった。
オルテガ「風木、だいぶ楽になったか?」
かぜき「・・・。」
オルテガ「・・・フレッドは─。」
風木は無表情にオルテガの顔を見た。
オルテガ「あいつは、俺がずっと昔から追い続けている奴なんだ。奴にはちょっとしたことがあってな、俺はあいつと決着を着けないといけないんだ。」
かぜき「・・・ちょっとしたこと?」
風木はようやく興味を示したように言った。
オルテガ「実はな・・・フレッドっていうのはあいつのよく使う偽名だ。本名はグルモス。奴は幻獣界の王を斬り、王のお后を殺した。」
かぜき「え・・・。」
オルテガ「グルモスの正体は誰も知らない。名前と・・・奴がよくつかう偽名がフレッドであること・・・。分かっているのはそれだけだ。それ以外に分かっていることは無い。だから、あいつに関する情報が少なすぎるために捕まえることが困難だった。そこで俺はこの人間界で奴を見つけようと必死になって探したんだ。」
かぜき「・・・どうして?」
オルテガ「え?どうしてかって言われてもなぁ・・・。話すと長くなるが・・・。幻獣王は昔、人間界と国交を結ぼうと必死だった。そして王はグルモスと名乗る人間と知り合ったんだ。つまり、フレッドと知り合ったんだ。そして王はその人間と友達になることによって、人間界との国交を結ぶきっかけを掴もうとしていたんだ。王は・・・巨大な龍だ。しかし、グルモスは王を全く恐れていなかった。俗に言う怖いもの知らずという奴なのか・・・とにかく、龍という存在が珍しいのか、王とはすぐに仲良くなれたそうだ。しかし、ある時事件は起こった。王はグルモスに自分の妻、つまり后をグルモスに紹介するために人間界に連れてきた。しかし、グルモスは王の后の姿を見て、豹変した。突然、持っていた鉄砲で后を打ち殺したんだ。そして、何が起こったのか理解出来ない幻獣王を横目に武器を鉄砲からサーベルに代えて幻獣王に切りかかった。王は攻撃の瞬間にとっさに反応して幸い刃の先端がかすめた程度ですんだらしい。しかし、王の体には忌々しい刀の切り傷がついてしまった。王は、斬られた瞬間にすぐにその場を逃げ出し、人間界を後にした。」
かぜき「・・・。」
風木はただただオルテガの話に聞き入った。
オルテガ「まぁ、とにかく俺は王の后を殺し、そして王を斬ったグルモスの消息を探している。つまりだ・・・もし俺がグルモスを見つければマジョフェミルとやらの魔女も見つかるかもしれないぞ。」
かぜき「え?」
オルテガ「フレッドは殺したと言っていたそうだが・・・あいつは気まぐれで物を言うことがある。死んでいるとは限らない。そしてもし生きているならこの世のどこかにいるはずだ。まぁ死んでいても死後界にはいるはずだがな。」
かぜき「そっか、まだマジョフェミルさんに会えるかも知れないんだ・・・。」
オルテガ「そうさ、だからお前も元気を出せ。信じていればきっとマジョフェミルに会えるだろう。それに、もしもフレッド・・・グルモスにお前が攻撃されそうになったときは、俺が必ずお前を守ってやる。」

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