まだまだ!?おジャ魔女どれみ
第27話『交わった風』
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ここは魔女界。こがねといろはは魔女界の精霊探しに励んでいた。
こがね「いろはさん、スティックの反応は・・・?」
いろは「無いわ。この辺りに精霊はいないみたいね。あっちの丘の方を探してみましょう。」
こがね「はい。」
2人が丘を登ると、そこから魔女界の町並を見渡すことができた。あちこちで火の手が上がっているのがはっきりと分かる。
いろは「戦争・・・。」
いろはがポツリと呟いた。
こがね「じっと見ていることしか私たちには出来ないなんて・・・。」
いろは「こがね、それは違うわ。今の私たちにできることならあるわ。精霊を、それから宝石を盗んだ犯人を捜すことよ。」
こがねはそれを聞いて気づいたように頷いた。
こがね「どれみちゃんたち、人間界にで頑張ってくれているんだろうなぁ・・・。」

***

ここは人間界、美空第一小学校の4年2組の教室前の廊下。
ぽっぷ「あれ、あの子って確か・・・。」
ぽっぷは隣の1組の教室から出てきた女の子を見て言う。
のりか「あの子?あぁ、この間転校してきた子でしょ?」
ぽっぷと同じ4年2組の少女、三十海のりか(みそがい のりか)は答える。
ぽっぷ「そうそう、転校生の子。」
のりか「あの子がどうかしたの?」
ぽっぷ「そういえばあの子とあんまし喋ったこと無いなぁ、って・・・。」
のりか「まぁクラスが違うからね。」
ぽっぷ「そうだけど・・・私ちょっとあの子と話をしてみようかな。」
のりか「え、あぁ、そうだね。」
ぽっぷはそう言ってその少女の方へ走り寄っていった。
ぽっぷ「あ、ねぇ、ちょっと・・・。」
???「え、私?」
のりか「あなたってこの間転校してきた子よね?」
???「うん、そうだけど・・・。」
ぽっぷ「えっと、名前なんて言うんだっけ・・・?」
???「私は・・・水野風木よ。」
ぽっぷ「風木ちゃんか・・・私は4年2組の春風ぽっぷ、よろしくね。」
のりか「ちなみに私は4年2組の三十海のりかよ。」
かぜき「あ、うん、よろしくね。え・・・春風?」
ぽっぷ「え、どうしたの?」
かぜき「春風って・・・あ、いや、何でも無いよ。」
ぽっぷ「そう?」
かぜき「それより、ありがとう、私その、まだクラス内に2、3人しか友達いなかったからさ・・・。」
ぽっぷ「ううん、私たちもクラス違うから転校生がどんな子かよく知らなかったからさ。」
のりか「風木ちゃんって転校してくる前は何処に住んでたの?」
かぜき「美空市港、って分かるかな?」
ぽっぷ「うん、美空市のはずれの方にある・・・美空駅から3、4駅くらいのところだよね、確か。」
かぜき「そう、その港の近くに住んでいたの。」
のりか「へぇ〜、じゃぁ結構近くから引っ越してきたんだ。」
ぽっぷ「今はどの辺に住んでるの?」
かぜき「青ヶ崎町。線路沿いにあるアパートに住んでるの。」
のりか「青ヶ崎町か・・・じゃぁ結構学校まで遠いよね、あそこだと。」
かぜき「うん、そうだね。」
ぽっぷ「あ、お姉ちゃんとかって居るの?」
かぜき「え、うん、お姉ちゃんが居るよ。2人は?」
のりか「私は一人っ娘だから兄弟姉妹は居ないよ。」
ぽっぷ「私はお姉ちゃんだけ。」
かぜき「その・・・春風さんのお姉さんってもしかして、どれみさん?」
ぽっぷ「え、どうして知ってるの?」
かぜき「そ、それは・・・。」
風木はなぜか微笑んで話を誤魔化そうとしている。

***

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