まだまだ!?おジャ魔女どれみ
第22話『いろはの答え』
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いろははこがねを先に魔女界に帰らせたあと、ひとりで人間界の空を飛んでいた。
いろは「早く、早く行かなくちゃ・・・。」
いろはは急く思いを抑えながら飛び続けた。
***
ぽっぷ「魔女界が・・・今、そんな大変なことになってるんだ。」
どれみ「魔女界も幻獣界も人間界も、このままで大丈夫なのかなぁ・・・。」
ぽっぷ「そういえば、最近台風もよく来るし、地震はおこるし、火山は噴火するし・・・。」
どれみ「それもやっぱり宝石が無くなったせいなんだよね・・・。」
2人は雨が降り続ける窓の外を眺めている。
***
その頃、いろははロシアの上空を飛んでいた。
いろは「さっむ〜い。このままじゃ風邪ひいちゃうよ・・・。」
いろはは辺りを見回した。そして、誰も居ないところを選んで降り立った。
いろは「ここまで近づいたらそんなに魔力も使わないよね。よし・・・。」
いろはは水晶玉を取り出した。
いろは「フランスのマルセイユへ私を連れていって!」
いろはの体が淡い光に包まれた。
***
ここはフランス、マルセイユにあるとある家。
メアリー「久々の休みだから部屋の片付けでもしようかな。」
メアリーはそういって部屋を見回したあと、ふと自分の机の引き出しに手を伸ばした。引き出しをあけると、そこには一枚の写真が入っていた。
メアリー「いろ・・・は。」
メアリーはそう呟くと、何かに気付いたような表情を見せて、部屋を飛び出した。
***
いろはは気が付くとどこか見覚えのある、人気のない森にいた。
いろは「ここは・・・。」
いろはの脳裏に幼い頃の記憶が甦ってきた。
それは7年前のある日のこと。
しずく「いろはさ〜ん、どこですか〜?」
メアリー「いろは〜、どこ?」
しずく、メアリー、いろはの3人はその森でかくれんぼをしていた。メアリーがオニで、しずくはメアリーに一瞬で見つけられてしまったが、いろはがなかなか見つからなかった。
メアリー「どこ行ったのかしら、もうかれこれ2時間くらい探してるのに・・・。」
しずく「もしかしていろはさん、悪い人にさらわれたんじゃ・・・。」
メアリー「ま、まさか・・・。大丈夫よ、いろははこの森のどこかに居るわ。」
メアリーがそう言うと、心配そうな顔をするしずくの表情がやわらいだ。
メアリー「とにかく、しずくはここで待ってて。」
しずく「え?」
メアリー「大丈夫、ちゃんと戻ってくるから、ね?」
しずく「・・・はい。」
メアリーはしずくのその返事を聞いてから、しずくのもとから離れた。そして、しずくから見えないくらい離れると、メアリーはポケットから何かをとりだして、それの真ん中を押した。すると、メアリーのまわりを魔女見習い服が飛びかった。
メアリー「着替え完了♪」
そう呟いたあと、メアリーはポロンを構えた。
メアリー「ポラートタグルス ハルフィネゼガント!いろはの居場所はど〜こだ。」
ポロンの先から放たれた光がある一点をさした。メアリーは普段着に戻るとその一点を目指した。その先、すなわち木の上の生い茂る茂みの中にいろはを見つけた。
メアリー「いろは、見つけた。」
いろは「魔法、使ったでしょ?」
メアリー「え?」
メアリーはいろはの言葉に驚いた。
いろは「魔法使ったでしょ?」
メアリー「・・・使ったよ。」
いろは「卑怯だよ、魔法使うなんて。」
メアリー「だって・・・なかなか見つからないから心配したんだよ?」
いろは「・・・そうなの?」
メアリー「そうだよ。ほら、しずくが待ってるから早く降りてきて。」
いろは「うん、分かった。」
***
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