おジャ魔女どれみ+α
特別編2『銀髪の魔女見習い』
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「たとえば9マスの魔法陣ならこんな感じで、縦の列も横の列も斜めも、数を足したら15になるのよ」
「へぇ〜、ふう〜ん」
「だから、16マスの場合は・・・」
はづきはそう言って黙々とパネルを並びかえはじめた。
「あれ・・・しずくちゃんは?」
ふと気が付くと、しずくの姿が無かった。はづきはパネルを並べかえる手を休めると、辺りを見回して言った。
「ついさっきまで居たはずなのに・・・どこに行ったのかしら」
「あ、居たわ、あそこ!」
キララが指差した先、部屋の外には、緑色の魔女見習い服を着たしずくが居た。
「あ、本当だ、もう、しずくちゃん、ビックリするじゃん」
「・・・」
「しずくちゃん、何してたの?」
「・・・」
「しずく・・・ちゃん?」
しずくは、ポロンを構えると、突然呪文を詠唱しはじめた。
「ピルクラージメント ラ〜イラ〜イラン!16番のパネルを渡しなさい!」
「え?」
「しずくちゃん、呪文が・・・違う!?」
ポロンから放たれた光は、はづきの手元で弾けると、16番のパネルを奪ってしずくの手に戻ってきた。
「あなた、しずくちゃんじゃないわね?」
キララが言うと、しずくは少し間をおいてから答えた。
「せいか〜い」
少女は音とともに煙をあげて姿を変えた。そこには、朱色の魔女見習い服を身に纏った少女が立っていた。
「あなた・・・まさか」
「キララちゃん、知ってるの?」
「クインダム王国の王女・・・、シグマ・クインダムね」
「さすがはキララ・スルアズマ、私のことを知ってるみたいね」
「クインダム王国・・・てことは、さっきの男の人の・・・」
「手下ってわけだね」
「あなた、しずくちゃんを何処にやったの?」
「さぁ、自分で探したら?それより、その機械のパズルを解かれたら困るのよね〜一応ミラージ総隊長さんの命令でたとえ誰が来ても、絶対にこのパズルを解かせるなって言われてるし・・・というわけであなたたち、処分させてもらうわよ・・・」
シグマはそういってどこからか取り出したピストルを構えた。その時だった。
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