おジャ魔女どれみ+α
第48話「友情はいつまでも」
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小竹「そっか、南井の奴、転校するんだ。」
どれみ「うん・・・。」
小竹「どうしたんだよ、元気出せよ。お前らしくねぇなあ。」
どれみ「何で私の身近の人ってみんな遠くに行っちゃうんだろう・・・。はづきちゃんもあいちゃんも、おんぷちゃんもももちゃんもこがねちゃんも・・・。それに小竹だって・・・。」
小竹「どれみ・・・けど、もう二度と会えなくなった訳じゃないだろう?」
どれみ「そうだけど・・・。」
小竹「お前俺に言ったじゃねえか。どんなに離れ離れになっても、お互いがお互いを忘れない限り、必ず会えるんだって。」
どれみ「・・・ありがとう。」
小竹「なんだよ、お前らしくねえなぁ。本当に。」
どれみ「ごめん、そろそろこがねちゃんが出発する時間だから見送るに行ってくるね。」
小竹「お、おう。」
 どれみは受話器を置くと、一瞬笑みを浮かべてから家を出た。

***

 どれみは扉をあけてMAHO堂の中に入った。
どれみ「もうみんな来てたんだ。あれ・・・?こがねちゃんは?」
あいこ「それが・・・まだ来てないねん。」
どれみ「夕方の5時に来てみんなと挨拶したら帰るってこがねちゃん言ってたのに・・・。」
はづき「こがねちゃん、何かあったのかなぁ・・・。」
ももこ「みんなに別れを言うのがつらくて先にもう帰っちゃったのかなぁ?」
おんぷ「でも、最後にみんなと会いたいから来てって言ったのはこがねちゃんよ?」
マジョラッタ「うむ、それにわしらはずっとここにおったがこがねどころかお前達以外に誰も人は来ておらん。」
どれみ「じゃぁ何処に行ったんだろう・・・。」
 その時だった。MAHO堂の入口の扉が開き、そこから人が入ってきた。しかし、それはこがねではなかった。
しずく「あなたは確か・・・こがねちゃんのお母さんですか?」
こがね母「はい、あなた達が娘の友達の方々ですか?マジョビートが・・・こがねがいつもお世話になっています。いろいろとありがとう。」
 こがねの母親はどれみたちに頭を下げた。
さつき「あのぉ、実はこがねちゃんがまだ来てないんですけど・・・。」
こがね母「え・・・?あの子なら私より30分も先に家をでてMAHO堂に向かったはずなんだけど・・・。」
あいこ「30分も前に・・・ですか?」
こがね母「えぇ、私がアパートの管理人に家を離れると言いに言っている間に先に・・・。まさか・・・。」
ももこ「どうか・・・したんですか?」
こがね母「実は・・・あの子が一級試験に受かってみんなにお別れ会をしていただいたあの日・・・。こがねは家に帰ってきてから部屋で泣いていたの。」
しずく「え?」
こがね母「だから私があの子に人間界を離れるのがいやなら、このまま今の生活を続けても良いって言ったの。あの子はそのときは悩んで答えを出せなかったんだけど、翌朝になって結局魔女界に帰ると・・・。でも、本当は魔女界に帰りたくなかったのじゃないかって・・・。」
どれみ「私・・・こがねちゃんを探してきます。」
あいこ「待って、私も探しに行く。みんなも、手分けして探そう。」
 どれみたちは頷いてMAHO堂を後にした。こがねの母親はその後ろ姿をじっとみて、全員がMAHO堂を去ってから呟いた。
こがね母「あの子もいい友達を持ったものね。」
マジョラッタ「あぁ、私の知っている中でもあの子らが一番良い子供たちじゃ。」

***

 どれみたちは手分けして美空市中を探し回った。
どれみ「そっちはいた?」
さつき「ううん、居ない。そっちも居なかった?」
どれみ「うん。じゃぁ、次は私あっちの方を探してくる。」
さつき「じゃぁ・・・私はあっちを探してくるわ。」
 時間は刻一刻と過ぎていった。そして日がすっかりと暮れた頃だった。
ももこ「見つかった?」
おんぷ「ううん、駅の方まで探しに行ってみたけど、居なかったわ。」
しずく「何処にいったんだろう、こがねちゃん・・・。」
 そこへどれみとはづきが走ってやってきた。
どれみ「隣町の近くまで探してきたけど、居なかったよ。」
はづき「私もこがねちゃんが居そうなところは全部探したけど、見つからなかったわ。」
あいこ「おかしいなぁ。いろんなところ探して回ったけど、何処にも見あたらへん。」
さつき「仕方が無いわ・・・。こんな時は魔法よ。」
 どれみたちは顔を見合わせた。すぐに人通りの少ない道まで来ると、どれみたちは見習い服に着替えた。
どれみ「ピ〜リカピリララ 伸びやかに〜」
はづき「パイパイポ〜ンポイ しなやかに〜」
あいこ「パメルク〜ラルク〜 高らかに〜」
おんぷ「プ〜ルルンプルン すずやかに〜」
ももこ「ペルタンペットン さわやかに〜」
しずく「ピル〜ルカポル〜ルカ すこやかに〜」
さつき「ポルパータルナータ したたかに〜」
「マジカルステージ!こがねちゃんの居場所へ私達を連れて行って!」
 白い光が7人の真ん中で光りはじめ、その光は大きくなってどれみたち全員を包みこんだ。そして、光が消えると、どれみたちは見覚えのある川ぞいに居た。
どれみ「ここは・・・。」
 どれみは辺りを見渡す。

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