おジャ魔女どれみ+α
第43話「ありがとうの重さ」
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どれみ「こがねちゃん、待って!」
 どれみはこがねに追いつき、こがねの腕をつかんで叫ぶ。
こがね「どれみちゃん・・・。何で、何でそんなに私のことを・・・。」
どれみ「私、言ったよね?こがねちゃんは私たちにとっても大切な友達だって。だから、悲しませたくないし、傷つけたくない。」
こがね「大切な・・・友達・・・。」
 こがねの頬を涙が伝う。
どれみ「そう。大切な友達だから。こがねちゃんには笑っていて欲しい。」
 こがねは無理に笑って見せた。
こがね「ごめんね。私・・・。」
どれみ「ううん。気にしないよ。悲しみも悩みも、喜びも分け合うのが友達でしょ?」
こがね「ありがとう。」
どれみ「じゃぁ、帰ろう。みんな待ってるよ。」
こがね「うん。」

***

 こがねは扉を押してMAHO堂の中に入った。
こがね「みんな、さっきは心配かけてごめんね。」
 その時だった。魔女界の二階の窓が開いて、誰かが入ってきた。
どれみ「じょ、女王様。」
女王様「しずくちゃん、さつきちゃん。1級試験合格おめでとうございます。」
しずく「ありがとうございます。」
さつき「ありがとうございます。」
女王様「それとこがねちゃん。今回は残念でした。しかし、あなたならきっと、次回で必ず合格できると私は信じています。」
こがね「女王様・・・ありがとうございます。」
女王様「それと・・・皆さんにもう一つ、話さなくてはならないことがあります。」
あいこ「話さなければ・・・。」
おんぷ「ならないこと、ですか?」
女王様「えぇ。・・・マジョダークの居場所がわかりました。」
どれみ「マジョダークの居場所がですか?」
 どれみは思わず聞き返す。
女王様「はい。魔女界のはずれにある廃墟となった城に・・・彼女はいました。しかし、どうやら魔法で中に入れないようにしているらしいのです。」
さつき「中に入れない・・・。」
女王様「しかし、もしかしたら、どれみちゃんたちなら中には入れるのではないかと思うのです。」
どれみ「私たちなら・・・ですか?」
女王様「えぇ。あなたたちは一度人質として要求されています。もしかすると、あなたたちなら中に入れてもらえるのではないかと思うのです。」
どれみ「わかりました。じゃぁ、私たちをその城に連れて行ってください。」
女王様「どれみちゃんならそう言ってくれると思いました。しかし、危険です。私たちが協力して魔法を使って城の中に入ろうとしても中には入ることが出来ませんでした。つまりマジョダーク、彼女は私たち以上のとてつもなく強い魔力を持っているのですよ?」
どれみ「でも、ここまで来て見てみぬふりをするなんて、私にはできません。」
???「それに、私はどれみたちならきっと何かしてくれると思っています。」
あいこ「マ、マジョリカ〜!?」
 マジョリカは魔女界と通じる扉からMAHO堂に入ってきた。
マジョリカ「あの時のように、どれみたちならきっと・・・。」
マジョラッタ「私もそう思っています、女王様。」
女王様「分かりました。では、ついてきてください。」
どれみ「ありがとう、マジョリカ。」
マジョリカ「何、本当のことを言っただけじゃ。」
 マジョリカはMAHO堂の窓の外を見上げる。空には、もう一番星が輝いていた。

 そして、魔女界と人間界の将来に関わる物語が今、始まろうとしている─

***続く


次回予告
どれみ「この今にも崩れそうなお城にマジョダークっていう人が住んでるの?」
ももこ「あれ?誰かいるよ?」
しずく「もしかして、あなたは・・・?」
どれみ「次回、おジャ魔女どれみ+α『希望と絶望』、お楽しみにね!」
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