おジャ魔女どれみ+α
第42話「ついに来た、最後の1級試験!」
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 ここは大阪の家具屋魔法堂。
どれみ「もうすぐ中学2年だよね。」
しずく「そう言えばそうだね。ついこの間入学したばっかりなような気がする。」
さつき「1年って早いよね。」
こがね「そっか。私が人間界に来てもう半年以上経つんだよね。」
どれみ「本当、時が経つのって早いなぁ。あ、そうだ。この間のバスケ部の試合、どうなったの?」
さつき「あぁ、あれ?惜しくも1点差で負けちゃったよ。」
あいこ「1点差?めっちゃ惜しいやん。」
さつき「うん。本当に惜しかったよ。最初は21点も点差ついてたもん。」
どれみ「21点差?でも、よくそこまで差を縮められたね。」
 その時、魔法の扉が開き、扉の置くからマジョセスロインが入ってきた。
どれみ「あ、マジョセスロインさん。」
マジョセスロイン「今デラがこっちの方に来ていてな。もう帰ってしまったが。それでデラが言っておったんだが、次の日曜ぐらいに魔女見習い試験があるそうだ。」
どれみ「魔女見習い試験ですか?」
あいこ「ってことは・・・。」
しずく「今度の日曜が最後の試験ってこと?」
さつき「そっか。気合入れていかなきゃね。」
こがね「うん。」
しずく「でも、今回の試験ってどんなのかな?」
どれみ「私たちの時は、人間界で魔法を使って人を助けて『ありがとう』って言ってもらったら合格だったよね?」
あいこ「そうそう。でも、今回はどうなんやろ?今まで、試験内容全部変わってるからな。」
マジョセスロイン「今回の1級試験もそれのはずだ。」
さつき「え?」
マジョセスロイン「10年前の試験改定の時も、1級試験の内容はそのままだったはずだ。恐らく今回も・・・。」
マジョラッタ「10年前か・・・そういえばそうじゃったな。」
マジョセスロイン「女王様曰く、1級試験を改定しないのは大きな理由があるそうだ。」
どれみ「大きな?」
あいこ「理由?」
 どれみとあいこはお互いに顔を見合わせて言う。
マジョセスロイン「女王様は人間界と魔女界の交流を深める事に力を入れられている。だから、少なくとも今の女王様が新しい女王様に代わるか気が変わるかしない限りは、1級試験の内容は変わらないとおもうぞ。」
どれみ「そうだったんだ。」
マジョセスロイン「それより、私は今から少し用事があってな。ちょっと出かけてくるとしよう。」
 マジョセスロインはそう言うと、魔法の扉からではなく入り口から外へ出ようとした。
あいこ「何処にいくんですか?」
マジョセスロイン「ちょっと胸騒ぎがするのでな。」
 マジョセスロインはそう言うと、その場を後にした。
どれみ「胸騒ぎって・・・なんだろう?」
あいこ「さぁ・・・?」

***

 そしてついに日曜日。今日が最後の1級試験と聞いて、はづき、おんぷ、ももこも美空市のMAHO堂に応援に来ていた。
しずく「みんな、来てくれたんだ・・・。」
はづき「最後の試験ぐらい応援してあげないといけないかな、って思って。」
おんぷ「私も今日はたまたま仕事が夜まで無かったから。」
さつき「ももこちゃんなんてアメリカからわざわざ・・・。」
ももこ「No Plobrem、出番が少ないからちょうどいいと思ってたところだから。」
どれみ「で、出番って・・・。」
ももこ「とにかく頑張ってよ。」
こがね「ありがとう。みんな。」
モタ「そろそろはじめていいかしら〜。」
 1級試験を行うため人間界に来ていた試験官のモタが言う。
しずく「はい、はじめてください。」
モタモタ「日が暮れるまでに魔法を使っていいことして、ありがとうっていってもらったら合格よぉ〜。」
モタ「但し、制限時間は日が暮れるまでよ〜。」
モタモタ「それじゃぁ〜試験はじめ〜。」
どれみ「それじゃぁ行こうか。」
マジョセスロイン「少しまってくれ。これを是非持っていって欲しい。」
 突然MAHO堂の奥の扉が開いたと思うと、そこから出てきたマジョセスロインは言いいながらどれみたちの方に近づいてきた。そして、マジョセスロインはどれみ達になにやら布の袋を渡した。
あいこ「この袋に入ってる押し花は一体・・・?」
マジョセスロイン「まぁ厄除けだ。最近どうも胸騒ぎがしてな。お前達に悪いことが起きなければいいんだが・・・。」
こがね「この押し花が厄除け・・・ですか?」
 こがねは思わず聞き返してしまう。マジョセスロインはニッコリと笑って答える。
マジョセスロイン「あぁ。私は魔女界で植物学者をしていた。間違いは無い。」
 どれみは笑みを浮かべて、
どれみ「ありがとうございます。」
 と言って、頭を下げた。8人はそれぞれ3グループに分かれて行動を開始した。

<只今の時刻:12時00分>

***

 しずくはどれみと共に二人で行動していた。
しずく「魔法を使ってありがとうって言ってもらう・・・か。とりあえず困ってそうな人は・・・。」
 しずくは辺りを見回しながら歩いていた。
しずく「ううん。そんな困ってそうな人っていないなぁ。」
どれみ「別に人じゃなくてもOKだから、焦らずに探そう。」
しずく「え、人じゃなくてもいいの?」
どれみ「私たちが1級試験を受けた時は、確か川で溺れていたキツネを助けて、ありがとうって言ってもらったんだ。」
しずく「ふうん。そうなんだ。」
どれみ「うん。だから、困ってそうな人じゃなくても困ってそうな生き物なら結構いるものだから、落ち着いて探そう。」
しずく「うん。」

<只今の時刻:12時34分>

***

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