おジャ魔女どれみ+α
第37話「笑顔がくれたもの」
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 こがねは魔女学校の校舎に攻め寄るドラゴンと戦おうとしていた。そして、こがねはポロンを構えた。
こがね「プラットフォルン ペイントランロット!ドラゴンよ、自分の住む世界に帰って!!」
 こがねの魔法はドラゴンの体を包む。しかし、その光はすぐに和らいでいった。ドラゴンは何事も無かったかのように校舎に向かって攻撃を続けている。
こがね「だめだ・・・私一人じゃ魔力が足りない・・・。」
 こがねは再び空高くを飛び校舎に向かって爪で攻撃しているドラゴンを見つめた。
こがね(どうやったらドラゴンは・・・。そもそもなんでドラゴンはここに?まさか!いや・・・でも・・・。そんなことしたら・・・。)
 そんなこがねの様子をすこし離れて見ている三人の影・・・。
マジョミライ「マジョビートってあんな子だったっけ?」
マジョラーン「私が覚えてる限りじゃぁ、ただの泣き虫の弱虫だったとしか・・・。」
マジョカルス「そもそも、マジョビートって何でいじめられてたんだっけ?」
 3人は黙り込んでしまう。
マジョミライ「ただ何も出来ない役立たずだと思っていたが・・・。」
 マジョミライはドラゴンを見上げて言う。
マジョラーン「しかし、あいつは役立たずなんだ・・・。何をやってもみんなの足を引っ張る・・・。」
マジョカルス「そうそう、でも・・・。」
 マジョカルスはドラゴンに魔法を使いまくってなんとかしようとしているこがねを見て言う。
マジョラーン「わ、わたしは認めない!あいつは今は魔女ですらなく、ただの人間なんだ!」
 マジョラーンはそう大声を張り上げてこがねの方に歩いてゆく。マジョミライは一瞬戸惑うが、すぐにマジョラーンを呼び止めた。
マジョミライ「マジョラーン!」
 こがねはマジョミライの叫ぶ声に気が付いた。見ると、鬼のような形相をしたマジョラーンがいた。
こがね「マ、マジョラーン・・・。」
 こがねは顔をこわばらせてしまった。
マジョラーン「どけ・・・。」
こがね「は、はい・・・。」
 こがねは言われるがままにその場を離れた。
マジョラーン「万が一おまえに助けられでもしてみろ。私の立場はどうなる!」
こがね「マジョラーン・・・。」
 あいかわらず大声をはりあげるマジョラーンだが、こがねはいつものマジョラーンと違う気がしてならなかった。マジョラーンは水晶球を左手の平に乗せて、なにやらぶつぶつ言い始めた。マジョラーンの背中の青いマントがバサバサと揺れているのをこがねはじっと見ていた。風が止み、マジョラーンのマントが揺れるのをやめた時だった。
マジョラーン「ドラゴンよ、お前の世界に帰れ!」
 やはり大声を張り上げながら言うマジョラーン。こがねはその迫力に驚いている。マジョラーンの左手に乗っている水晶球が光り始め、そしてその光があたり全体を包む。そしてこがねはそのマジョラーンを見ながらまだ魔女界に居た時のことを思い出した。マジョラーン、彼女は魔女学校で最も魔力にたけていた。彼女よりも魔法を使える魔女はいなかった。下手な教師よりも凄まじい魔力を持っているほどだった。そんな彼女をこがねは半分尊敬していたのだった。

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