おジャ魔女どれみ+α
第35話「再来!試練の塔」
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しずく「えぇ〜?今夜?」
マジョラッタ「そういうことじゃ。」
さつき「随分突然ね・・・。」
マジョラッタ「わしも今さっき魔女界からの連絡を聞いたところじゃ。」
 店の奥にいたこがねは何やら騒いでいるのを聞いてレジ(?)の前までやってきた。
こがね「どうかしたの?」
しずく「今夜3級試験があるんだって。」
こがね「へぇ〜。って、今夜?」
どれみ「普通驚くよ。普通。」
 どれみは配達する荷物をまとめながら言った。
あいこ「そやけど今夜か・・・。頑張ってや、みんな。」

***

 というわけでここは魔女界。モタ、モタモタとどれみたちは試練の塔の前にいた。
モタ「それじゃぁ〜3級試験を始めるわよぉ〜。」
モタモタ「3級試験は〜試練の塔で行うわよぉ〜。」
しずく「試練の塔?」
どれみ「たしか、ハナちゃんが誘拐された時の・・・。」
あいこ「そうそう、そこやそこ。」
モタ「3級試験は〜塔の3階にある宝石を持って帰ってきたら合格よぉ〜。」
モタモタ「制限時間は1時間だから〜それを過ぎたら失格になるから注意してねぇ〜。」
モタ「それじゃぁ〜、試験開始〜。」
さつき「よし、じゃぁ入ろう。」
 5人は塔のなかへ入っていった。
こがね「真っ暗だね。」
しずく「本当。転ばないように注意しないとね。」
あいこ「あ、何かあるで。」
 入ってすぐのところになにやら標識のようなものがあった。その標識にはこう書かれていた。
 『 1階 才 』 
あいこ「才・・・か。なんのこっちゃ分からんは。」
こがね「どんな仕掛けがあるんだろう?」
どれみ「確か階段はあっちだったような記憶が・・・。」
さつき「うん。私もそうだったと思うわ。」
 どれみたちはハナちゃん誘拐事件の時の記憶を頼りに階段を目指した。
しずく「あれ?行き止まりだよ?」
どれみ「前来たときはこんな壁無かったのに・・・。」
 どれみは壁に触れ、そしてそこに文字が刻まれている事に気が付いた。
どれみ「あ、何か書いてあるみたいだよ。」
さつき「本当だ。でも、暗くてよく見えないわね。」
しずく「こういうときは・・・。」
 しずくはポロンを構えた。
しずく「ピルル〜カポルル〜カ パラピラピーロット!灯りよ、出てこ〜い!」
 すると、懐中電灯がひとつ出てきた。しずくはすぐに懐中電灯の電源を入れた。
あいこ「えっと、なになに?"龍"?なんやこれ?あ、これ取れるで」
 その壁には"龍"とかかれていた。そして、あいこがその"龍"と書かれた破片をとると、壁は音もなく開いた。
さつき「・・・開いた?」
しずく「とにかく先を急ぎましょう」
 途中、似たような壁があと4つあり、それぞれの壁には"猫熊"、"麒麟"、"朱雀"、"玄武"とかかれてた破片があった。
 どれみたちはそれを取って先を急いだ。そして・・・。
どれみ「あれ?確かここに階段があったはずなんだけど・・・。」
あいこ「おかしいな。ないやん。」
しずく「あ、この壁・・・。」
 しずくはそう言ってその壁に懐中電灯の明かりを当てた。こがねはそれを声にだして読んだ。
こがね「"今までの壁に書かれた文字の中で仲間はずれは何か"だって・・・。」
 見ると、その文字の下になにやら溝があった。
あいこ「ここにさっきの5つの破片のうちのどれかをはめれば言いわけやな。」
しずく「"龍"だけ1文字だったけど・・・。」
さつき「待って・・・そういえば、"龍"も"麒麟"も"朱雀"も"玄武"も伝説の生き物だけど、"猫熊"は違うわ。実際にいる動物よ。」
どれみ「ねこくまってなんなのさ?」
さつき「どれみちゃん、猫の熊って書いて、"パンダ"って読むのよ。だから、答えは"パンダ"!」
 さつきはそう言って、"猫熊"と書かれた破片を壁の溝にはめた。すると、さつきの思惑通りに壁は音も無く開いた。そして、その壁の先には階段があった。
しずく「開いた・・・。やったね、さつきちゃん。」
さつき「へへへ。とにかく階段を上りましょう。」
 さつきを先頭に5人は階段を上る・・・。階段を上りきったところに扉があり、その扉にはこうかかれていた。
 『 2階 勇気 』

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