おジャ魔女どれみ+α
第28話「月の魔法と制約」
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あいこ「あった、あったで。」
 あいこがそう言うと、どれみたちはあいこがいる本棚の方を見た。
あいこ「『月の魔法と制約』って本があるで。でも、これだけみたいやな。」
さつき「とにかく読んでみましょう。」
 さつきはその『月の魔法と制約』と表紙にかかれた本を2冊持ち出して中央カウンター近くの机までいって手分けして本を読み始めた。
どれみ「なになに?『月の魔法は禁断魔法で古代魔法である。古代の魔女は誰もが使えたのだが、最近になって外から入ってきた魔女が増え始め、その魔法を使えるものは次第に減っていった。』マジョヘルスさんが言ってたことだね。」
さつき「ううん。ここにのってる情報のほとんどは知ってる事ばかりね・・・。」
こがね「あ、これ見て。」
しずく「何かのってたの?」
こがね「『昔から月の魔法の"寿命が減る"という制約を解除する方法が研究されてきたが、まだ分かっていない。』って・・・。」
どれみ「それがどうかしたの?」
こがね「もし今、この研究が完成していたら・・・。」
どれみ「あ・・・。」
さつき「マジョダークって人は心置きなく月の魔法を使えるわね・・・。」
 一瞬の沈黙ののち、こがねが言った。
こがね「それに、その寿命が減るという制約から免れるため方法があるとしたら、私、すごく嫌な予感がする。」
しずく「どういうこと?」
こがね「分からない。分からないけど・・・。」
さつき「"命"にかかわるほどの制約を解除する方法だから、それを解除するのにも何か多大なる犠牲が必要かもしれないものね。」
あいこ「そやな。とにかく、私らはいち早くマジョダークっていう魔女を見つけて、月の魔法を使わせんようにせんとあかん。」
どれみ「うん。」
 どれみがそううなづいたあと、どれみは背後に誰かがいるのを感じ取った。
館長「これこれ、図書館では静かにと教えられんかったか?」
どれみ「あ、ごめんなさい。」
館長「ほっほっほ。まぁ良い。それよりお前たち、月の魔法について何か分かったかのう?」
どれみ「はい。少しは・・・。」
館長「そうか。ならよい。それとその本じゃが、借りていくかのう?」
さつき「え、良いんですか?」
あいこ「わたしたち貸し出しカードみたいなの誰も持ってないんですけど・・・。」
館長「ほっほっほ。かまわんよ。」
どれみ「ありがとうございます。」
 どれみたちは館長にお礼をいうと、その本を借りて図書館を後にした。どれみたちは人間界に帰る途中で、こんな会話を交わした。
どれみ「はぁ・・・。なんかすることいっぱいあるよね・・・。」
さつき「そうね。でも、1つづつ解決していけば、いつか絶対全部解決するはずだから・・・。」
しずく「うん。まずはマジョダークの居場所を突き止めることからしないとね。」
こがね「そうだね。」

***

翌日の学校の帰り道。
どれみ「やっと授業が終わったよ。」
しずく「来週から中間テストだっけ?」
どれみ「えぇ?そうだっけ?」
さつき「知らなかったの?」
どれみ「全く知りませんでした・・・。」
こがね「大丈夫なの?どれみちゃん。中間テスト。」
どれみ「大丈夫じゃないかも。」
さつき「ははは。分からないところあったら教えてあげるよ。」
どれみ「ありがとう。そうしてもらうよ。」
そんな会話を交わしながら、どれみたちは家へと帰っていった。

***続く


次回予告
どれみ「さつきちゃんの将来の夢は・・・」
さつき「医者になることよ。」
どれみ「そうそう。だから勉強頑張ってるんだよね。次回、『さつきの夢』お楽しみにね!」
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