おジャ魔女どれみ+α
第17話「うそつき族と正直族」
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 美空中学校はずでに、夏休みを迎えていた。どれみたちもその夏休みを楽しむ予定だった。
どれみ「ふぅ。涼しい。やっぱ扇風機があるだけでだいぶ違うね。」
リリム「あら、どうしたの?その小型の扇風機。」
さつき「あまりに暑いからあいちゃんがわざわざ持ってきてくれたの。」
リリム「へぇ〜。随分小型の扇風機ね。かばんの中に入りそう。」
しずく「小型だから机の上にも置けるんだって。」
リリム「へぇ〜。卓上扇風機って奴ね。」
あいこ「それよか気のせいかな。さっきから風がこうへん・・・あ・・・。」
マジョラッタ「ふぅぅぅ。涼しいのう。」
リリム「マ、マジョラッタ!なにやってんの?」
 マジョラッタは扇風機にはりついていた。
どれみ「・・・・。」
 どれみたちはあきれて言葉も出なかった。
リリム「暑いんだったら扇風機ぐらい買ったらいいでしょ!」
マジョラッタ「そうじゃなぁ。考えとくとするかのぉ。いやぁ。涼しい。おう。そうじゃ。今夜は見習い試験があるのう。いやぁ。涼しい。」
どれみ「あ、そっか。今夜、6級試験があるんだ。」
さつき「頑張らなきゃね!」
しずく「うん!」

***

 夜になり、どれみたちは魔女界に来ていた。どれみたちは見習い試験の会場につくと、早速試験の説明が始まった。
モタ「6級試験はこの本の中でやるのぉぉぉ。」
どれみ「本の中?」
モタモタ「この本の中から抜け出したら試験合格ぅぅぅ。」
モタ「本当は3人以上じゃないと参加できない試験なんだけど〜。先着が一人居るからぁぁぁ。その子と協力してね〜。」
どれみ「え、その子は一人で受けてるんですか?」
モタ「そぉぉぉ。一人で受けるっていって聞かないのぉぉぉ。」
モタモタ「3人以上一組じゃないと合格できないのにぃぃぃ。」
マジョラッタ「あ〜。もう分かったからさっさと初めてやってくれ。」
あいこ「ちょ、ちょっとまって。私らはどうしたらいいんですか?」
どれみ「本の中に入ってもいいんですか?」
モタモタ「手助けしなかったらぁぁ大丈夫よぉぉ。」
モタ「じゃぁ〜。はじめぇぇぇ。」
 モタはなにやら魔法を唱えようとしていたが、それを確認する前に、どれみたちは本の中へと吸い込まれていった。4人は気がつくと、森の中に居た。
どれみ「あれ、ここは?」
 どれみたちはあたりを見回した。
どれみ「そっか。ここ、もう本の中なんだ。」
あいこ「それよりなんやここ。薄気味悪い森やなぁ。」
さつき「空が見えないわ・・・。」
しずく「まって、あっちの方から声が聞える・・・。」
どれみ「本当だ。行ってみよう。」
 3人はどれみの言った事に対してうなずくと、声の聞える方向へと走っていった。声の聞えたあたりにつくと、なにやら妖しい太鼓の音と、人の歌うような声が聞えてきた。
どれみ「何?ここ・・・。村?」
さつき「そうみたい。」
しずく「あ、ちょっと待って。看板があるよ。」
あいこ「ほんまや、何々?」
 看板にはこうかかれていた。

『ここはうそつき村と正直村。ここにはうそつき族と正直族が住んでいる。うそつき族は嘘だけを話し、正直族は本当の事しか話さない。』

さつき「どこかで聞いたような話ね。」
しずく「待って、裏にも何か書いてある。」
 看板の裏にはこう書かれていた。

『ここはあくまで本の中。同じ人は同じことしか話さない。』

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