おジャ魔女どれみ+α
第15話「謎の転校生!?」
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 ある日どれみはいつもよりも30分も早く家を出た。特に何も無いのだが、家にいても暇だから30分も早く家を出発した。
どれみ「いま学校に行ってもまだあいてないなぁ。ちょっと遠回りしていこうっと。」
 どれみはいつもと違う道をとおって学校へ向かった。どれみははづきの家の前を通りかかった。
どれみ「はづきちゃんの家だ・・・。はづきちゃん、元気にしてるかなぁ。魔法堂の手伝いが無かったらたまた遊びに行くのになぁ。」
 どれみがそう言いながらはづきの家を見ていると、はづきの家から誰かが出てきた。
???「あ、もしかして、どれみちゃん?」
どれみ「はづきちゃん!」
はづき「うわぁ。久しぶりね。どうしてこんなところにいるの?」
どれみ「今日はちょっと家を早く出すぎたからちょっと遠回りして学校に行こうと思って・・・。」
はづき「そうなんだ。」
どれみ「はづきちゃんはいつもこんなに早く家を出てるの。」
はづき「うん。今日はちょっと遅いかなぁ。あ、大変、もうこんな時間!急がなくちゃ。ごめんね、どれみちゃん。私そろそろ行かないと・・・。」
どれみ「あ、ごめんごめん。私こそはづきちゃん止めちゃって・・・。」
はづき「それじゃぁ、またね。」
どれみ「うん、じゃぁばいばい。またいつか遊びに来るよ・・・。」
 はづきは急ぎ足で学校へと向かっていった。
どれみ「遊びに・・・これたらね。」
 どれみは急に寂しそうな顔になって、学校へと向かっていった。
どれみ「おんぷちゃんも、ももちゃんも、ハナちゃんも元気にしてるかなぁ・・・。」
 少し懐かしさにひたってしまい卒業式のときの自分が少し揺らいだが、悩んでもどうにもならないことに気が付いたどれみは、また元気を取り戻した。

***

 学校に着いたどれみは、あまりに暇なので、まだ誰もいない教室で居眠りをしようとした。しかしその時、さつきが教室に入ってきた。
さつき「あ、どれみちゃんおはよう。今日は早いね。」
どれみ「うん。今日はちょっと家出るの早すぎたよ。」
 しずくもそれに続くように教室に入ってきた。
しずく「さつきちゃん、どれみちゃん、おはよう。」
 3人が話をしているうちに時間は過ぎ、教室に先生が入ってきた。
先生「はい、みんな、席について。」
どれみ「あ、先生がきた。」
先生「はい。じゃぁ早速・・・。えっとね。今日は転校生が来ています。」
どれみ「転校生・・・ですか?」
先生「あぁ、そうだ。」
さつき「・・・やっぱりこのクラスに来たわね。転校生。」
先生「じゃぁ、入ってきて。」
???「は、はい・・・。」
 その女の子は静かに扉を開けて、教室へと入ってきた。女の子は先生の前まで行くと、そこで立ち止まった。
先生「じゃぁ、自己紹介してもらおうかな。」
???「あ、えっと、はじめまして・・・。南井・・・こがねです。」
 その少女、こがねはなにやら自信なさげに自己紹介した。
こがね「よ、よろしくお願いします。」
先生「よし、じゃぁ南井、そこ、横川の後に座ってくれ。」
 彼女、横川信子は女子の名簿が一番後ろだった。
こがね「は、はい。」
先生「はい、それじゃ授業始めるぞ。」
 こがねからは誰かと仲良くしようという感じが無かったが、どれみにはそれが何故かこがねが悲しみ、苦しんでいるように見えた。授業が4時間目まで終わり、休み時間になると、どれみたちはこがねに声をかけてみた。
どれみ「あのさ、南井さん・・・だよね?えっと、一緒に昼ご飯食べよう。」
こがね「う、うん。」
しずく「南井さんって、どこに住んでたの?」
こがね「え、えっと・・・。その・・・。北海道。」
 どれみにはそれが思いつきで答えたかのように見えた。
さつき「ふ〜ん。そうなんだ。北海道ってやっぱり寒いの?」
こがね「う、うん。」
 そういった感じでこがねは自分から何か話そうとはしなかった。それはしずく、さつきにはただ転校したばかりで恥ずかしいのだろうと思っていたが、どれみは違った。どれみには、こがねから何かを感じ取っていた。放課後になると、どれみたちは一度家に帰り、MAHO堂へと向かった。そして、魔法の扉を経て、マジョラッタのいる魔法堂に入り、最初の話題に上ったのは転校生のこがねのことだった。
あいこ「へぇ。転校生がきたんや。」
どれみ「うん。でも何か私たちのこと、嫌ってるみたいに冷たいんだ。」
さつき「南井さんって恥ずかしがりやなのかなぁ。」
どれみ「私、違うと思うんだ。」
しずく「え?」
さつき「どういうこと?」
どれみ「こがねちゃん、きっと転校する前の学校で何かあったんだよ。」
さつき「何かって、たとえば?」
どれみ「それは・・・わからないけど。でも、ただ恥ずかしがりやなだけにしては、何か絶対へんだよ。」
しずく「う〜ん。どれみちゃんの言う事も分からなくはないけど。」
さつき「でももしそうなら話してくれそうに無いね。」
あいこ「どんな様子やったか知らへんけど、こっちから聞くわけにもいかへんしなぁ。」
さつき「失礼極まりないものね。」
どれみ「なんとかしてあげたいけど・・・。」
 どれみは一日中、どうやったら南井こがねと仲良くできるかを考えていたが、結局何も思い浮かばなかった。

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