おジャ魔女どれみ+α
第14話「7級試験はお宝さがし?」
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さつき「え、しずくちゃん、巻物!」
しずく「うん。」
 しずくは急いで巻物をとった。そしてどれみたちはその場から逃げ出そうとした。しかし、突然上から鉄格子が降ってきて、どれみたちを閉じこめた。
どれみ「あ!鉄格子が!」
さつき「それなら魔法で・・・。」
あいこ「あかん、さつきちゃん、危ない!」
 さつきはその声に反応してとっさに伏せた。するとさっきさつきが立っていた高さに宝箱が飛んできた。
どれみ「何?何?」
 突然、宝箱が喋りだした。
宝箱1「巻物を・・・返せ・・・。」
宝箱2「返せ・・・巻物・・・。」
あいこ「宝箱が喋った!?」
 さつきはポロンを取り出し、握り締めた。
さつき「ポルパータルナータ クロロリント!しばらくの間宝箱たちの動きを止めて!」
宝箱1「な・・・何を・・・。」
さつき「宝箱さん、ごめんなさい。私たち急いでるから。」
あいこ「ほな、急ごか!」
しずく「うん。でもこの鉄格子、どうやってあけよう。やっぱ魔法?」
さつき「・・・それしか方法はなさそうね。」
しずく「よし・・・。ピルル〜カポルル〜カ パラピラピーロット!鉄格子よ、開いて!」
 しずくがそう唱えると、鉄格子は音を立てて上がっていった。
どれみ「よし、じゃぁ速く帰らないと!」
あいこ「そやな。多分もうほとんど時間ないで。」
しずく「うん、じゃぁ急ごう!」
 どれみたちは出口に向かって走り出した。不自然な道からさっきのいかにも洞窟らしい道まで戻ってきたあたりで、どれみたちは気がついた。
どれみ「ちょっと、帰り道どっちだっけ?」
あいこ「・・・あかん、覚えてないわ。」
 4人が戸惑っていると、すると左の奥のほうからコウモリが飛んできた。
さつき「コウモリ・・・。そうか、こっちよ、こっち!」
どれみ「え、なんで分かったの?」
さつき「コウモリは入口の近くに集まってた、だったらコウモリを追っていけばいつかきっと入口まで戻れるはず!」
しずく「そっか、さすがさつきちゃん!」
さつき「真っ直ぐ出口に向かってくれるかどうか分からないけど、闇雲に歩き回るよりかはましよ。」
 どれみたちはコウモリを追いかけていった。すると、だんだんあたりにいるコウモリの数が増えてきた。
さつき「間違いない、こっちが出口だわ。コウモリの数が増えてきた!」
しずく「じゃぁそろそろ出口が見えてくる筈よね。通り過ぎないように注意しないと・・・。」
どれみ「ちょ、ちょっとまって、みんな。こっち、出口こっちだよ!」
さつき「どれみちゃん?」
あいこ「出口見つかったんか?」
どれみ「うん、ほら!」
 あいこたちは一瞬外の明るさに気付かなかったが、すぐに道をコウモリたちがふさいでいる事に気が付いた。そして、奥にかすかに明かりが見えた。
さつき「でも、どうしようこのコウモリの群れ・・・。」
 さつきがコウモリたちに1歩近づいた瞬間、コウモリたちは群れをなしてどれみたちの方向に飛んできた。
どれみ「うわ、何なの?」
あいこ「それより出口や、コウモリはほっといて出口に・・・。」
 どれみたちは無我夢中で走り、洞窟から出た。
しずく「やっとでられた・・・。」
どれみ「よし、じゃぁ魔女見習い試験の屋台に・・・。」
 どれみたちは、ピアノ型の屋台まで行き、モタとモタモタに巻物を渡した。
モタ「じゃぁ〜、合格ぅぅぅ。」
しずく「やったね!」
さつき「何か宝探しみたいだったね。7級試験。」
マジョラッタ「ご苦労じゃったな。さて、帰るとするか。」
どれみ「うん。」
 7級試験はまるで宝探しのようだったが、しずくとさつきは無事合格した。そしてしずくはまた、さらに自分というものに自信を持てるようになったのであった。

***続く

次回予告
さつきの予想通り、転校生は私たちの4組に入ってきた。
でもこの転校生は何故か私たちに冷たい・・・。仲良くなれるかなぁ・・・。
次回、『謎の転校生!?』お楽しみにね!
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