おジャ魔女どれみ+α
第12話「謎に包まれた過去」
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 どれみが開いた扉からは、机の上に一台のコンピューターが見えるだけだった。そのコンピューターはデザインは少し変わっているが、人間界で売っているパソコンなどとなんら変わりなく見えた。既に電源の入っているコンピューターの画面に目をやった。画面にはこう表示されていた。

 現在の魔女見習い:130人
 人間界:108人
  南北アメリカ:36人
  アフリカ:23人
  アジア:23人
  ヨーロッパ:15人
  その他:11人
 魔女界:1人
  その他:1人
 その他の世界:21人 
   
どれみ「へぇ。今、130人も魔女見習いがいるんだ。」
しずく「でも、魔女ガエルの呪いが解かれる前はもっとたくさんいたのかなぁ。」
さつき「どうだろう。」
あいこ「そやけど、魔女界1人ってどういうこっちゃ。」
さつき「魔女界出身の魔女見習いがいるってことでしょ。」
どれみ「水晶球でも壊しちゃったのかな。」
 その時、部屋に誰かが入ってきた。入ってきたのは図書館の館長だった。
館長「そのコンピューターの使い方、知っておったかのぉ?」
どれみ「あ・・・。」
館長「ほっほっほ。やはりな。私も使い方教えるのを忘れておった。」
しずく「で、どうやって使うんですか?」
館長「そうじゃな、まず一番右上のボタンを押してくれ。」
あいこ「・・・これやな。」
 あいこは、一番右上のボタンを押した。すると、コンピューターの画面に、『名前を入力してください』と、表示された。
館長「次に、名前を入力じゃ。魔女見習服を着ていたらキーボードの文字が読める筈じゃが、大丈夫じゃの?それと検索が終わったらまた一番右上のボタンを押せ。あと電源は切るな。あ、そうそう。それら情報は勝手に保存されていくから私だって知らん情報がほとんどじゃ。だからけっして関係の無い事は調べぬようにな。」
どれみ「勝手に保存されていくっていうことは、誰も知らない真実があるかもしれないということですね?」
館長「あぁ。そういうことじゃ。ゆっくり調べていけ。」
 館長はそういって、その部屋から出て行った。
あいこ「・・・とりあえず検索はじめようや。」
どれみ「そうだね。」
 どれみたちは藤崎いろはの過去について調べることを開始した。
さつき「えっと、ふ・・じ・・・さき・・・いろは、ね?」
 さつきがそう入力し、『検索』をおすと、違う画面が表示された。コンピューターは、
『しばらくお待ちください』
 と表示したまましばらく沈黙した。そして、検索開始から30秒ほどしたとき、また画面が変わった。
どれみ「え、な、なんで?」
 表示された内容はどれみたちが想像し得なかった光景だった。コンピューターの画面に表示されたのは、
『検索した人物が見つかりませんでした。』
 というものだった。
あいこ「どないなってんねん。」
さつき「入力・・・し間違えたかな・・・。"ふじさきいろは"だよね?」
しずく「う、うん・・・。」
 さつきは、もう一度ふじさきいろはと入力しなおした。しかし、しばらくの沈黙の後、表示された結果は同じだった。
しずく「なんで・・・。」
どれみ「女王様だって知ってるっていったのに・・・。」
あいこ「うん。だから、検索したらでるはずや。」
さつき「なのになんで・・・。」
 どれみたちはしばらく考えたが、その理由は出てこなかった。

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