おジャ魔女どれみ+α
第09話「十個のMAGIC BLUE!」
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マジョラッタ「遅かったじゃ・・・ないか。それにどうやら客を連れてきたようだね。あんたは誰だい。」
 マジョラッタは、どれみたちと一緒に入ってきた人物が魔女であることにすぐ気が付いた。
???「私はマジョヘルス。魔女界と地獄界の通用門の見張りをしている。」
どれみ「じ、地獄界?」 
さつき「そんな世界があるんですか?」
マジョラッタ「で、その門番が何をしにきたんだ?」
マジョヘルス「相川しずくという人間が昔正体をを見破った魔女をちょっとしっておってな。」
しずく「マジョライドをしってるんですか?」
マジョヘルス「あぁ。お前たち、マジョライドを殺した黒い魔女をおっているのであろう?だからわざわざきてやったんだ。参考になるかどうかは知らんがな。」
マジョラッタ「どんな事でも何かわかるかもしれん。話してくれんかのぉ。」
マジョヘルス「そのために私はきたんだ。」
どれみ「マジョライドっていう魔女はどんいう魔女だったんですか?」
マジョヘルス「そうじゃな。あいつは子供の頃から知っているが、魔力は大人並みにあった。あいつが怒ったら誰にも止められなくなるからみんな少し恐れておった。大人になるとその魔力は絶大なものになっていた。私はあいつが私のように地獄界との通用門の門番のような強い魔力を要する仕事につくと思っていた。しかし、何を思ったか、突然人間界へ行き魔法堂を開くと言い出した。」
しずく「そして私が正体を見破ってしまった・・・。」
マジョヘルス「あぁ。しかし、マジョライドの魔力はまさに本物だった。魔女ガエルになったとしても、そうやすやすと殺されるとは思えん。だから1つ忠告しておく。お前たち、中途半端の志でその黒い魔女とやらを探しているなら、やめておけ。死ぬだけだ。」
どれみ「でも・・・。」
マジョヘルス「お前たち4人で何ができるというんだ!」
 さすがは地獄界との通用門の門番をやってるだけはあり、どれみたちはすっかり固まってしまった。
マジョヘルス「すまない・・・。すこし言い過ぎた。お前達は何も悪い事はしていない。だが、命はたいせつにしろ。」
どれみ「私たちの志は決して中途半端なものではありません。確かに命に関わる危険にさらされるかも知れないけど、ただ逃げてばかりじゃ何も変わらない。だから私たちはしずくちゃんのためにもその魔女を探しているんです。」
マジョヘルス「・・・・正気か?」
どれみ「はい。」
マジョヘルス「・・・・・。どうやらお前達の志は本物のようだな。なら本当の事を言おう。」
あいこ「え?本当の事・・・?」
マジョヘルス「マジョライドは私の妹だった。私もあいつが病気で死んだと聞いたとき、嘘だと思った。そして最近になってあいつは実は殺されていたと聞いた。それも嘘だと思った。あいつがそう殺されるわけはない。何度も言うが、あいつの魔力は本物だった。いくら魔女ガエルだったからと言って、まさか殺されるなんて・・・。私だってかわいい妹を殺した魔女を探し出して復讐してやりたいのだが、仕事の関係上休みをくれんのでな。だからお前たち。私の代わりにその魔女を探し出してくれ。妹の敵をとってやって欲しい。」
どれみ「分かりました。絶対見つけ出してみせます。」
マジョヘルス「そうか。すまない。最近、地獄の住人としか話さないからなぁ。やはり人間はいい奴だ。・・・そうだ。いい物をやろう。」
さつき「いいもの?」
マジョヘルス「これだ。」
 マジョヘルスはふところからペンダントのようなものをとりだした。
どれみ「これは・・・?」
マジョヘルス「魔女界でしか手に入らない貴重な鉱物で作ったペンダントでな。"MAGIC BLUE"というんだ。この鉱物には魔力が宿っていて、持っている人の魔力を増大させたりする力がある。きっと役に立つじゃろう。このペンダントが10個ある。」
あいこ「10個もあるんですか?」
しずく「そんなに貴重なものを10個ももらっていいんですか?」
マジョヘルス「心配はいらん。貴重な鉱石といっても、魔女界にしかないだけで魔女界に行けばいくらでもある。心配するな。それにそれらは私のじゃない。死んだ私の妹、マジョライドの物なんじゃよ。」
しずく「マジョライドの・・・。」
マジョライド「あぁ。あいつは変わり者でな。何故かある日10個もMAGIC BLUEを拾ってきよった。それを加工して作ったマジョライドの手作り品じゃ。大事に持っておいてやってくれ。・・・さて、それでは私は帰るとするか。」
 そういうと、マジョヘルスは魔法堂から出て行った。
マジョラッタ「マジョヘルスのやつめ、嘘をつきおって。」
さつき「嘘をつく?」
マジョラッタ「そのペンダントに使われている鉱石は魔女界でもそう簡単には手に入らんものなんじゃ。」
どれみ「え・・・じゃぁ・・・。」
マジョラッタ「本当にお前等の事が気に入ったようだな。あいつの期待を裏切らんように、しっかりとな。」
どれみ「うん。」
 どれみはもらった10個のMAGIC BLUEに不思議な力を感じ取った。どれみはMAGIC BLUEという鉱物で作られたペンダントを握り締め、窓からまだ明るい空を見上げていた。

***続く


次回予告
あれ?今日は魔法堂臨時休業だっけ?何で私魔法堂にきてるんだろう・・・。
しかしそこでは・・・。次回、『MAGIC BLUEのSOS!』お楽しみにね。
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