おジャ魔女どれみ+α
第04話『4人目の魔女見習い』
1/2
 今日は何時になく晴れ渡っていた。
どれみ「春のこんな日はどうも眠くなるね。」
しずく「そういえば、どれみちゃん今日授業中ずっとねてたね。」
さつき「そんなことしてたら成績下がるよ。」
しずく「もう低いんじゃない?」
どれみ「ほ、ほっといてよ。眠いものは眠いんだから。」
さつき「確かにいい天気ね。今日は。やっぱ春はいいね。」
しずく「私も春は好きだな。夏は虫が多くて嫌。」
どれみ「私も春かな。暖かくて。眠くなるけど・・・眠い・・・。」
さつき「ずっと寝てたのにまだ眠いの?まぁわかるけどね。」
しずく「私もなんか眠くなってきたかなぁ。」
 どれみ、しずく、さつきの三人は今日も学校で仲良くしていた。さつきにはまだ正体はばれていないようだが、どれみとしずくは、内心いつばれるかハラハラしていた。

 昼休みが終わって、三人は教室に戻った。その時、さつきが行った。
さつき「今日、塾休みなんだけど、遊べる?」
しずく「え・・・今日はちょっと・・・。」
どれみ「私も無理だと思う。」
さつき「・・・そうなの?残念だなぁ。」
 実は今日、マジョラッタの言いつけで大阪の家具屋魔法堂にいかなくてはならないのだ。だから二人はさつきとは遊べなかった。

 その日の放課後、真っ直ぐ家に帰った二人は、急いでMAHO堂へと向かった。
どれみ「あ、しずくちゃん。もう来てたの。早いね。」
しずく「でも、私も今来た所よ。」
 二人はそう言いながら、MAHO堂の中に入ろうとした。その時、
さつき「あれ、二人とも、今日は遊べないんじゃなかったの?」
 とつぜんそう話し掛けられて二人は硬直した。二人が振り替えると、通りにはさつきが一人立っていた。
どれみ「さつき・・・ちゃん。」
さつき「この中になにかあるの?私もいかせてよ。」
しずく「で、でも・・・。」
さつき「・・・何で隠すの?友達でしょ?」
 二人はどうしようもなく、さつきと一緒にMAHO堂に入っていった。
マジョシス「あら、早かったわ・・・ね。」
 マジョシスは喋りながら、さつきの入店に気付いた。
さつき「お姉さん、誰?ねぇ、どれみちゃん、誰なの?」
どれみ「誰って・・・。ここに、住んでるというか、その・・・。」
さつき「ねぇ、お姉さん誰ですか?」
マジョシス「え・・・。」
 マジョシスは腹をくくった。
マジョシス「私はここに住んでいるマジョシスっていうの。」
さつき「住んでる・・・?ここってお店でしょ?」
マジョシス「あぁ、お店なら2月に潰れたそうよ。」
さつき「ねぇ、マジョシスさんって外人?なんか名前が魔女のような・・・」
 マジョシスはギクッとした。
マジョシス「あはははは。た、確かに日本人じゃないわね。」
さつき「マジョシスさん、もしかして魔女?・・・ハハハ。そんな訳・・・」
 さつきは喋りながら目の前の異変に驚いた。マジョシスが煙を出してとつぜんいなくなり、そこには魔女ガエルがいた。
マジョシス「・・・結局こうなるのね。」
 さつきは目が点になっていた。どれみ達はさつきに事情を話した。魔女のことから魔女見習いことなどを。
さつき「それで、どれみちゃんたちは私に隠してたんだ。魔女ガエルの呪い・・・やっかいな呪いね。でもまぁ、魔女見習いってなんか面白そうだし、なってあげてもいいよ。」
マジョシス「なってもらわないと私が困るわ。この年で魔女ガエルだなんて・・・(泣)」
 マジョシスはこうなることを見かねていたのか、魔女見習いのセット一式をもっていた。さつきはこうして、魔女見習いとなったのであった。どれみはさつきに今から大阪の家具屋魔法堂に行くから見習い服に着替えるように行った。さつきの見習い服は山吹色だった。どれみはさつきにポロンの出し方と、呪文の唱え方、そして魔法の扉の開け方を簡単に説明した。
さつき「ほんとうにこれだけで大阪に行けるの!?魔法ってすごい!!」
 さつきはすっかり感心していた。
さつき「でも、何で大阪なの?」
どれみ「私たちが正体を見破った魔女、大阪にいるんだよ。」
さつき「あ、もしかして研修旅行の自由時間のとき!?」
しずく「うん。」
さつき「あぁ。あの時なんか様子がおかしいと思ったら。」
マジョシス「早く行ってらっしゃい。マジョラッタ、怒るわよ。」
どれみ「はい。ピ〜リカピリララポポリナペ〜ペルト〜!!開け!魔法の扉!」
しずく「ピルル〜カポルル〜カパラピラピーロット!魔法の扉よ開け!」
さつき「ポルパータルナータ クロロリント!魔法の扉よ!開け!・・・で、いいのよね?」
 大阪の家具屋魔法堂に入った3人を見て、マジョラッタがこう言った。
マジョラッタ「誰じゃ?その黄色っぽい見習服を着た女の子は?」
さつき「あ、はじめまして。新庄さつきっていいます。」
あいこ「新庄さつき?どれみが言ってた新しい友達の?」
どれみ「うん。そうだよ。」
マジョラッタ「でも何故見習い服・・・まさか・・・。」
 魔法の扉の向こうから魔女ガエルになったマジョシスが顔を出した。
マジョシス「こういうことよ。」
マジョラッタ「なんと。やはり・・・。すまんな。わしが呼んだがために。」
マジョシス「もう。お母さん。いつかこうなるかもしれない事はわかってたけど。」
 どれみ達は耳を疑った。今確かにマジョシスはマジョラッタに"お母さん"といった。

次のページへ
リストに戻る