おジャ魔女どれみ+α 〜rebirth
第03話『新たな魔女見習い生活!』
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時間は経ち、昼食を終え、どれみたちはもう帰りの新幹線に乗った頃のこと。
さつき「はぁ〜あ、あっという間だったね、この2日」
どれみ「うん、そうだね」
さつき「でも1泊2日だとちょっと短いよね、修学旅行は何泊なのかな?」
どれみ「ううん、どうだろう。私の小学校は2泊3日だったけど・・・」
さつき「美空第二も2泊3日だったよ。第一はどこ行ったの?」
どれみ「奈良と京都だよ」
さつき「奈良と京都かぁ・・・こっちは広島だったんだぁ」
どれみ「広島?結構遠いじゃん」
さつき「そ、遠かったよ〜、新幹線で行ったんだけど、3、4時間ぐらいかかったもん」
どれみ「うわぁ、それはちょっと遠いよねぇ」
さつき「しずくちゃんの所は・・・フランスの小学校だよね?修学旅行とかなかったの?」
しずく「私の学校はそういうのは無かったなぁ・・・」
そう言ってしずくが見た窓の外では、建物が前から後ろに猛スピードで過ぎていった。線路に近い家は高速で、遠い家はゆっくり流れていった。まばらに並んだ家が高速に後ろへ遠ざかっていったかと思うと、また違う家が今度は少しゆっくり目に遠ざかっていく。しばらくすると、新幹線は名古屋駅のホームに差し掛かった。

***

数時間後の美空市、空は雲ひとつ無い快晴で、太陽は少し西に傾き、空を着実に赤く染めようとしていた。
どれみは研修旅行から帰ってきてようやく家についたところだった。
どれみ「ただいま〜!」
はるか「あら、お帰りなさい。思ったよりは早かったわね」
帰ってきたどれみを出迎えたのは母のはるかだった。
どれみ「じゃ、行ってきま〜す!」
はるか「え、ちょっと、何処行くの?」
どれみ「ちょっと友達と約束してるんだ。大丈夫、すぐ帰るからさ」

『明日の夕方、その美空市の魔法堂へ来い』
マジョラッタにそう言われていたため、どれみは家に帰ったらすぐにMAHO堂へ向かわなければならないのだ。だから、母親がどうこう言っていることに構っていられなかった。

はるか「すぐ帰るってでも今帰ったばっかしじゃないって、どれみ?」
どれみは荷物を玄関に置くと、すぐさま制服のまま玄関を飛び出して行った。

***

ここは美空市のMAHO堂。そこはつい数日前までどれみとその親友たちが集っていた思い出の場所。どれみはその建物の前までたどり着くと、先日まで看板の下がっていた辺りを見つめた。どれみがそれを見つめる瞳は、どこか寂しげだった。
どれみ(はづきちゃん、あいちゃん、おんぷちゃん、ももちゃん・・・ハナちゃん・・・)
しずく「あ、どれみちゃん!」
しずくのその言葉で、どれみはようやく我に返った。
どれみ「しずくちゃん、もう来てたんだ、ごめんごめん、待った?」
しずく「ううん、私も今来たところだよ。とりあえず、中に入ろう」
どれみ「うん」
どれみは頷くと、MAHO堂の敷地に入る階段のところで立ち止まり、再びMAHO堂の屋根を見上げた。
どれみ(私、また魔女見習いやるんだ・・・)
どれみはそう思った。そして、少し微笑んで見せた。
どれみ(私の新しい生活が始まる・・・)
しずく「どれみちゃん、何してるの?」
MAHO堂の玄関前からしずくが叫んだ。
どれみ「え、あ、ごめんごめん、今行くよ!」
そう言ってどれみはMAHO堂の中へ入って行った。

***続く


次回予告 しずく「えぇ〜!?今夜もう9級試験があるの?」
どれみ「しずくちゃんなら経験があるんだし、大丈夫なんじゃないの?」
しずく「うう〜そうだけど・・・でも試験ってやっぱり不安だよぉ〜」
どれみ「次回、<おジャ魔女どれみ+α 〜rebirth>、『しずくのために得た魔法』、ピ〜リカピリララ落ち着いていこう!」
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+α〜rebirth第03話の旧版範囲
+α第02話『新任の魔女』の冒頭から2ページ目の半分ぐらいまで