おジャ魔女どれみ+α 〜rebirth
第02話『魔女が嫌いな魔女見習い?』
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どれみ「この川が淀川なんだ」
しずく「ってことは、この川沿いにずっと上流の方に行ったら琵琶湖に着くのかな?」
どれみ「しずくちゃん、まさか琵琶湖まで歩いて行こうなんて言い出すつもりじゃぁ・・・」
しずく「何言ってるのどれみちゃん、そんなわけないじゃない」
どれみ「そうだよね〜良かった〜」
しずく「ふふ、どれみちゃんって相変わらず変だね」
どれみ「へ?」
しずく「昔とちっとも変わってない」
どれみ「それを言うなら、しずくちゃんだって変わってないよ」
しずく「そう?」
どれみ「うん、変わってない」
???「お〜い!」
その声は、どれみたちの後方から突然聞こえてきた。
どれみ「え?」
どれみはその声に反応して振り向いた。そして、目を疑った。そこには、どれみの“親友”の1人の姿があったからだった。
どれみ「あいちゃん!」
どれみは思わず叫んだ。
あいこ「やっぱりどれみちゃんや、そんな髪型やから、すぐに分かったわ」
関西弁を話し、青い髪はおでこのところで1本アンテナのように立っている。間違いなく、それはどれみの知る『妹尾あいこ』と同一人物だった。
どれみ「あいちゃん、なんでこんな所に居るの?」
あいこ「それはこっちの台詞やって、何で大阪におるん?」
どれみ「研修旅行とか言うので来てるんだ」
あいこ「研修旅行?へぇ〜、ってことはここで会えたっていうのは凄い偶然やな」
しずく「あの・・・どれみちゃん、この人は・・・?」
あいこ「私?私は妹尾あいこ、よろしく」
しずく「あ、初めまして、相川しずくです」
あいこ「どれみちゃんの新しい友達?」
どれみ「あ、そっか、あいちゃんも知らないよね、しずくちゃんはね、実は、小学校1年の時まで美空第一小学校に通ってたんだよ。お父さんの仕事の都合でフランスに転校したんだけど、ついこの間帰ってきたんだって」
あいこ「へぇ〜、そやったんや」
どれみ「それから、しずくちゃん、あいちゃんはね、小学校3年の時に美空第一小学校に転校してきたんだけど、小学校を卒業するときに大阪に帰っちゃったんだ」
しずく「それは・・・あいちゃんもお父さんの仕事の都合か何かで・・・?」
あいこ「いや、実はな・・・私の親、離婚して・・・それがきっかけで小3の時にお父ちゃんと美空市に引っ越してくることになって・・・けどな、6年の時に再婚してん、そやから、大阪に戻って来たんや」
しずく「そうだったんですか・・・あ、ごめんなさい、変なこと聞いちゃって・・・」
あいこ「ううん、良いって、気にせんといて。それより、今は何してるん?」
どれみ「今は自由時間なんだ。あいちゃんは・・・学校の帰り?」
どれみは、あいこが制服を着ていることに気付いて、尋ねた。
あいこ「うん、今家に帰るところやってん」
どれみ「そうなんだ、家、この辺なの?」
あいこ「そ、もうすぐそこやで」
どれみ「ってことは、この辺が天下茶屋ってところなの?」
あいこ「え・・・あぁ、いや、小学校の時住んでたところと、今住んでるととこは違うねん。お父ちゃんがな、『気持ちを入れ替えて新生活を送りたい』とかなんとか言って、引っ越したから・・・」
どれみたちはそんな会話を交わしながら淀川沿いの道を歩いていた。ふと、その道に面した1件の怪しげな館が目に飛び込んできた。
どれみ「あ・・・」
あいこ「どないしたん、どれみちゃん?」
どれみ「いや、魔法堂って・・・」
その館には、『家具屋魔法堂』と書かれた看板が下がっていた。
あいこ「あ、ほんまや・・・私も知らんかったわ・・・」
どれみ「まだ魔法堂とかやってる人って居るんだね」
しずく「何の話?」
あいこ「え、いや、こっちの話や」
どれみ「ちょっと寄ってみよっか?」
あいこ「え、寄るん?別に良いけど、しずくちゃんは・・・」
どれみ「大丈夫だよ、もうあの呪いがあるわけでも無いしさ」
あいこ「それもそうやけど・・・」
どれみ「もしかしたら誰か知ってる人かもしれないしさ、寄るだけだよ、ね?」
あいこ「まぁ、そこまで寄りたいんやったら・・・」
どれみとあいこは、そんなことを言って魔法堂の中へ入っていく。
しずく「え、どれみちゃん、家具買うの?」
しずくもどれみの後を追って魔法堂の中へ入っていった。その時は、どれみたちは気付いていなかった。昔と同じく、魔法堂がどれみたちを引き寄せたことに・・・。

魔法堂の中へ入ると、そこにはいかにも魔女らしき人物が立っていた。
???「いらっしゃい」
その魔女はどれみたちの方へ近寄ってきた。
???「ん、もしかして・・・お前は・・・春風どれみとやらではないか?」
どれみ「え、私のこと、知ってるんですか?」
???「そりゃぁもちろん、春風どれみが魔女見習い試験の9級に落ちたことは有名じゃからな」
どれみ「え"・・・」
???「ははは、冗談じゃよ、あの呪いを解いた張本人だ、魔女界では有名な話じゃよ」
しずく「魔女見習い試験・・・魔女界・・・おばさんって魔女なんですか?」
しずくは、怯えるような声で尋ねた。その時だった。そのおばさんは、突然煙に包まれ、緑色の物体に姿を変えてしまった。
どれみ「え、嘘!?」
あいこ「ど、どないなってるんや、『魔女ガエルの呪い』は・・・」
煙が晴れると、そこには1匹の魔女ガエルが居た。
しずく「き、きゃぁぁああああ!!!」
しずくは突如悲鳴を上げて、走って魔法堂を飛び出していく。

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