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矯正歯科講座
Le Fort 1 osteotomy(ルフォー1上顎骨切り術)

上顎を手術するってどんなことをするの?

Le Fort 1(ルフォー1)とよばれる切開線で上顎を離断し前後に移動させる手術です。また、上方に移動させることも多いです。上方に移動させることで、下顎は自然に噛み込みますので、開咬、上顎前突が改善します。状況に応じて下顎の手術を併用します。

傷が残るの?他に影響が出るの?

お口の中で行う手術で、上の歯の歯茎の一番深いところに傷口が出来ます。見てもほとんど分かりません。一般的に術後の腫れなども少ないオペですが、上顎の移動や筋肉の剥離に伴い鼻の変形が現れる事があります。特に、上方や前方への移動量が大きい時、鼻が元々低い場合に影響が多いでしょう。具体的な変化としては、鼻翼が拡大し、鼻尖が上方を向き、上唇が薄くなります。変形を食い止めるために、鼻中隔や前鼻棘、梨状孔下縁の修正、除去、筋膜、鼻翼の結紮、上唇舌側Y縫合などを行います。しかしながら、オペ時には経鼻の挿管ですので、対応が困難な事も多いです。後日のRhinoplastyリノプラスティで対応する事もあります。これらの変化については元々、鉤鼻のように鼻背が下方に屈曲、鼻尖が下向き、鼻翼の嵌凹感が強い場合には、むしろ良い変化として見られる事もあります。

実際の手術方法は?手術時間は?入院期間は?

単純に一塊の骨片を移動させる他、上顎の幅をかえる場合は前歯部と左右で三分割したり、前歯部を後退させるときは小臼歯を術中に抜歯し、空隙分を後退させたり左右の傾斜が強い場合には片方だけ圧下させたり色々です。手の込んだことをすると2時間をこえる手術時間になる場合もあります。また上下顎同時オペの場合は3時間を越える場合もあります。入院期間は通常の場合ですと10日です。

その他いろいろな手術方法

Le Fort 1以外には2も3もありますが、よほどの形態異常がなければ行いません。Le Fortの破骨線の高さにに届かない歯槽骨切りも存在しますが、根尖の近くになるので、危険度が高いです。必要が有ればコルチコトミーに留め、ディストラクションで動かした方が良いかも知れません。バリエーションの多い手術方法ですが、移動距離があまり大きく取れません。それを補うため延長器を取り付け、骨延長術(ディストラクション)を行うこともあります。ただし創傷の治癒が遅くなることや、上下の噛み合わせをどのようにコーディネートしていくか考慮しなければいけない事があるので、症例を選ばなければいけません。
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