前歯の噛み合わせがしっかり出来ました。ベロのクセを取り除く装置と、トレーニングを併用し、上顎と下顎の骨のズレとなってきた顎の関係を改善する装置を使って貰いました。残念なことに下の前歯にはガタガタが出てきたので、今後どのように解決するか検討中です。開咬傾向が強いケースでは結果的に抜歯を行った方が安定性が高いので、将来的にはその様なことも視野に入れておいた方が良いかもしれません。小学生の時期から行う治療にて、よりよい環境にはなりますが、全ての問題が解決するわけでは有りません。よりよい歯並びと噛み合わせのために、中学生以降の本格的な矯正治療(マルチブラケット治療)が必要になることも多いです。
小学生の時期から始める矯正治療での利点を列挙すると
☆抜かない
身体の財産を失わずに済む可能性が出てくる
抜かずに済むように調和を整えるので、結果的に自然な治り方になる
歯をこねくり回さないので、後戻りが少ない
特別な条件では計画的に抜くことで治療期間を短くできる場合がある
☆早い時期に治る
コンプレックスを感じる時間が短くて済んだり、思わぬ外傷の機会が減る
不正咬合を放置すると歯、歯茎、顎関節などに悪影響が有ったかも知れない
あるいは既に起こり始めていたダメージを回復できるチャンスが生まれる
☆見えない
内側の装置、夜だけ使用する装置なので見た目を気にする必要がない
☆痛くない
骨に対するアプローチだと歯を動かさないので痛みがほとんどない
歯を動かす場合でも、大人とは比較にならないほど痛みの程度が小さい
☆簡単
複雑な装置ではないので虫歯になりにくい
壊れにくいからトラブルも少ない
条件が良ければ安価な治療費だけで終わる場合もある
欠点としては、マルチブラケット治療が必要な場合ではダラダラ治療が長引くこと、
治療の協力度が本人次第といったこと、成長が関与するので不確定部分が大きい、
などです。しかしながら行った治療が全く無駄に終わる ということも無いので、
早期治療・一期治療・子供の治療・小学生で始める矯正はお勧めしたいところです。
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