2008年2月13日(水)
今年一番の寒波が来るという予報の中で山楽会は予定通り「金剛雪中登山」を行いました。
特筆すべき事は、今回はなんと、東京七期会の小川さんが参加してくださったことです。それも前夜から夜行高速バスに乗って朝6時に大阪について、、その足で金剛登山なんですからまったく超人です。小川さんについては当ホームページの「TOPICS」に「小川誠二郎さんの近況」としてページを作らせて貰っていますのでご存知だと思いますが岳人あびこというチームの重鎮として活躍されております。今年の1月19日、20日とテントでビバーク、赤城連山の黒檜山(1827m)と駒ヶ岳(1685m)に登ってきたばかりなんです。(下記の2枚の写真をご覧ください)
いやはやタフマンって小川さんのためにある言葉なんですね。我々は文字通りの楽な山登りの山楽会で往復ともロープウェイ・・なんて意見も出るぐらいしょぼい連中ですから圧倒されっぱなしでした。
 この日は発達した低気圧が太平洋を通過とかで全国的に冷蔵庫状態、、その上に風が酷くなるという予報でした。ロープウェイが運休したらどうしよう・・ということまで考えましたが杞憂でした。何と快晴、無風でした。
 小川さんとは午前中単独行してもらって村立香楠荘でおち合い一緒に昼食をとる事にしていました。我々は10時57分の南海バスで河内長野駅前から出発し午後5時に帰ってくるという設定をいたしました。一応大きなハプニングもなく無事帰ってきて恒例の「乾杯」までを以下紀行文をご覧ください。もう本当に最初から最後まで「小川デー」小川ワンマンショーでしたよ。。。(^-^)  詳しくは「山楽会」をクリック、動画をご覧ください。
「岳人あびこ」のメンバーとスーパー爺さん小川さん 赤城連山の尾根を歩く小川さん・・・
10時30分、河内長野駅前バスターミナルに集合。
参加者は児玉、大場、河村、村田、永楽、井狩、西谷、岩壷、岩崎と村元。後で小川が参加。(敬称略)

このバス停に居られるのは我々と同じ世代の人たちがほとんどでした。
いい天気をお互い喜び合いながら心が弾みます。
私たちがバスに乗ってから後で乗車してこられた奥さん。私より年上そうなので席を代わろうとしたら、「私は小深で降りますので結構です・・」しっかりした足どりと受け答えで年を感じません。「あんたら山に登らはるんでっしゃろ、疲れたらあかんから座っときなさい」いろいろと世間話してお年はおいくつ・・と聞きますと「大正7年生まれで91歳ですねん」座席を代わりましょうといっても頑として辞退されます。「毎日歩いてますねん」と健康の秘訣を聞きましたらこう仰っていましたよ。「気をつけていってらっしゃい」と言われて(^.^)/~~~ 皆さん、負けずに頑張りましょう。我々の母親の世代ですものね、「お母さんも長生きしてくださいね。。」
ロープウェイまで来ますと雪は20cm位。12時ジャストの便に乗ります。 ロープウェイの中から下界を見ますとたっぷりの雪と霧氷。。たった5分で約300mの標高差をかせぎました。
「金剛山駅」で降り香楠荘まで向います。去年の金剛登山は2月21日にしましたが(HPの「山楽会」をクリックして見つけてください)その時はこの辺りは福寿草の花とマンサクの花が咲いていた場所なんですよ。 井狩さんが先に香楠荘に行き小川さんを連れてきました。永楽さんなんかは「50年ぶりやで、、」と小川さんと香楠荘の手前で感激の握手。積もる話は後で後で・・・。
前列、座っているのが左から村元、井狩、西谷。。後列は岩壷、児玉、河村、小川、永楽、大場、岩崎、村田。
香楠荘内は春のように暖かい。ストーブがんがんと燃え唐辛子の入った饂飩や蕎麦などを食べると体がポカポカして出かけるのがいやになります。一歩外は・・ もうすばらしい霧氷と60cmの雪の原。道は踏み固められていて20cmぐらいでしょうか。念仏坂からの補給路がありますので車の轍もあります。
コゲラがやってきて柵の上の餌を食べています。やはり春ですね。あちこちで色んな小鳥の囀りが聞こえます。また、木々の枝には膨らんだ芽が見えます。夜明けも少しずつ早くなり2月は「光の春」だということが分かります。空気が冷たく澄んでいます。 山頂に近い葛城神社の境内が近づいて来ました。向かい合って降りてこられた人はほとんどは「お元気高齢者」です。先ほどのバスに乗っておられて登山口バス停で降りられた人とも会いました。「チワッ」「今日は」お互い挨拶します。男の青年1人、女の青年3人のパーティにあいましたので記念写真のシャッターを押してもらいました。会社の同僚という事でした。
葛城神社の次は転法輪寺です。この時点で午後2時20分ごろです。香楠荘を出発してから1時間ほどかかりました。 境内には売店やお便所、ベンチ、ブランコなどが整備されています。写真の左右の壁のようなものは「金剛登山者の登山回数」を書いた表札がかかっています。何と最高回数は1万回。30年間毎日登山した事になります。1000回ぐらいですと洟垂れ小僧扱いでしょうね。(^-^)
いよいよ下山です。途中何回となく小休止しました。頂上に近いところは雪が多いので階段が埋まり降り易かったのですが、少なくなってきますと膝のばねを利かして降りなくてはなりません。ガクガク、ドシンドシンと降りますので爪先、足首、膝、太腿・・腰。痛い痛い。
チョコレートやゼリーや飴の差し入れ。
疲れが飛びます。
千早城址あたりに近づいてきますと標高は500mぐらいですが気温が上がってきて溶けた雪の水が夜間の凍てで凍ってアイスバーン状態の道になります。千早の村は昔、凍み豆腐(しみどうふ=高野豆腐)の産地でした。この時点で午後4時30分。50分発のバスに乗らなくてはいけませんのでアイゼンを脱いだり杖をたたんだりおトイレを済ませたり。。。「しいたけセンター」でコーヒーを飲む時間がなくて大休止出来なかったのが残念でした。
小川さんの本格的なアイゼン。爪が14本ついていましたよ。。左の赤いゴムが保護栓です。
誰かが「これで喧嘩したら絶対勝ちやね」って。(ーー;)
いよいよ河内長野駅前です。この時点で5時30分、冬至の頃なら日没が早く真っ暗だったのですが・・・。みんな大きな怪我もせず無事に帰って来ました。
ナビゲーターの井狩さんと私もほっとしました。
お楽しみの「乾杯」会場へ直行です。
去年は大衆居酒屋「おおきた」で生中で乾杯しましたが、水曜日が定休日という事でしたので・・・
入り口に新酒ができました、という意味の「杉玉」を飾ってある「なまくら」という店に予約を入れておきました。ここは有名な「天野酒」のアンテナショップです。
http://www.amanosake.com/
この写真の机の上に載っているのが、天野酒の新酒「大吟醸」の蔵出しの生酒です。市販する場合はアルコール濃度14度ぐらいにするそうですが、蔵出しですからラベルも貼っていないしアルコール濃度19度なんですよ。ゴクン。このお酒は1本13000円。
http://www.amanosake.com/meigara.htm
私は下戸ですがこんな美味しいものは無いと思いましたよ。4人の女性たちも美味しい美味しいと言って飲み干しました。風呂吹き大根、温かい粕汁、、卯の花。ビールのないこのお店では乾杯乾杯の賑やかさはありませんが、歯に染みとおる美酒で酔っ払いました。
ただ一人、、賑やかに楽しそうに美味そうに饒舌だったのは小川さんでした。この雰囲気は文章では表せません。「山楽会」のところをクリックして「動画」をご覧ください。
この写真の瓶はは「吟醸」です。生酒でやはり19度の濃度。10000円/升です。確か名前は「ささのつゆ」とか仰っていました。
大吟醸と吟醸の違いについては「動画」の中で児玉さんが薀蓄を述べておられますのでご清聴ください。
私の主観ですが大吟醸は辛口、吟醸はフルーティで甘口。私はこっちの吟醸ほうが好きですね。
 このお酒が出てくる頃には20度近いお酒の酔いで声が大きくなってきています。特に小川さんはもう手に負えません。井狩さんなんかいつもなら私や榎本さんと漫才もどきでお喋りしていますが、この日は完全に受身です。負けています。私も突っ込もうとしてもその隙もありません。ギブアップです。誰か小川を止めろーって言おうとしたら、さあ大変、尼木先生の話から1年5組広田ホームの出席簿を暗記していて全員の名前を読み出したではありませんか・・・。大場さんが「小川さん、あんた英語の単語を覚えるために辞書を食べたそうやね」っていいましたら「それは誤解や、1年先輩の・・・」   でも伝説になっていたのは確かやで。
東大に行くやつは記憶力が違うなぁ。。。

「なまくら」の女将さんは、吟醸の生酒はお魚のおつくりと同じですから温くなったら鮮度も味も落ちますから冷やして早くお飲みくださいね。

生酒の威力はすごい。みんな好い顔色をしていましたよ。岩壷さんなんかデジカメのメモリを転記させたはずなのに記憶するハードディスクの取り扱いを間違って転記できませんでした。完全に岩壷さんは頭がくるくる回っていたはずです。
この時点で6時50分。。児玉さんも河村さんも岩壷さんもあっけにとられています。(^-^)「せや、都ホテルで都と杉野と中野陽典と和田とが待ってくれているねん」もう小川さんは完璧に大阪弁に戻っています。
「そんならもうお開きにしよか。吟醸が4合ほど残っているから持って行ってやって」「おおきに」

  雪山を下りて乾杯大吟醸   小川誠二郎
この「なまくら」での様子はぜひ動画をご覧ください。
「山楽会」をクリックしてください。

小川さん、都ホテルでの後日談をお聞かせください。
良かったらぜひ来年もおいでください。

       記者  村元伸行

追伸・・小川誠二郎さんの「紀行文」は「山楽会」に置いてありますのでご覧ください。
後日、小川さんから次のような俳句が送られてきました。

雪の棒落ちて深山(みやま)の枝の黙(もだ)
長短の煌く(きらめく)氷柱(つらら)きつねそば
日矢(ひや)受けて霧氷一山(いちざん)息殺す
頂上の神社は雪の磴(とう)の上
薄墨(うすずみ)の空へ伸び伸び霧氷かな
 
俳句は三国同級生の土生重次氏が創立した扉俳句会で習っています。
大阪支部もあって、毎月句会をやっています。
世話役は三国同級生の中野陽典(なかのようすけ)氏
(〒562−0025箕面市粟生外院3−14−24
電話0727−29−3194)です。
ご興味のある方は覗いてみて下さい。
扉俳句会では土生重次氏は神様ですから、
同級生というだけで尊敬されます。
見本誌ご希望あれば小川宛メールを下さい。
お送りします。

 小川さん宛メール
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山楽会 金剛雪中登山

MIDI音楽は「春よ来い」