ある朝、池川さんから「海上自衛隊の船に乗らないか」とのお誘いの電話。「乗船チケット何枚いる?」「孫2人ぶん含めて3枚。。お願いします」喜んでもらおうと孫に電話すると「ダメ、ピアノの発表会のリハーサル。。」もう一人は「友達との約束がある」
結局七期会の下村さんと狭山の友人で池川さんもご存知の城戸さんと行くことになりました。
とにかくめったにない経験をさせて頂いてありがたかったです。池川さんはご子息が自衛隊の医官をしている関係で「父兄会会長」をしているとか。
そんな訳で入艦チケットが手に入ったということです。

まぁ、70歳になるまでこんな興味のある経験をしたことがありませんでした。もう二度とないでしょうね。
 
さて当日、台風一過好天に恵まれて8時30分に地下鉄・大阪港に9人が集まりました。下村さんは前日から右足が痛くなって欠席。残念なことでした。我ら「狭山」から三国丘高校の同窓生ではありませんが城戸一彦さんが参加。下村さんがいれば狭山三人衆だったのですが。城戸さんは堺市立三国丘中で池川さんや北田さんと同窓でした。また、彼は部署が違いますが丸紅で井狩さんと一緒の時期があったそうです。
9人を紹介しましょう。池川、松本、北田、井狩、泉谷、榎本、吉村、城戸と村元。
天保山公園の蝉時雨の中を大阪港へ急ぎます。(昔の天保山埠頭)ここにはもう自衛艦がエンジンの音を響かせながら待ってくれています。セキュリティチェックを受けて急な階段を登りヘリコプターの格納庫で出港を待ちます。5隻が並んでいましたが私たちが乗った「ひえい」は一番最後の出港です。この艦は旗艦で指令艦であるからでしょう
 
 「うみぎり」「あさぎり」「やまぎり」「ひえい」の順に津名港沖に集結します。はじめ私はこの5隻だけの行進?だと思っていましたら、掃海艇は津名港から、潜水艦・支援艦・護衛艦は神戸港方面から、、。
整理してみますと、大阪は「ひえい」(5050トン)、「うみぎり」(3550トン)、「やまぎり」(3500トン)、「あさぎり」(3500トン)、「くにさき」(8900トン)
神戸は「やまゆき」(3050)「まつゆき」(3050)「せとゆき」(3050)「くろべ」(2200)
津名は「ひうち」(980)「つきしま=掃海艇」(490)
それに潜水艦「ゆうしお型」(2200)とホーバークラフトと呼ばれているエアークッション艇(90)2隻。。。
好天で雲もなくも日陰を求めて座る場所を探しています。
 
しばらく走ると右舷に島影が見えてきます。淡路島です。海遊館は遠くに離れていて見えません。
これはミサイル。。
実物展示。右が薬莢、左が実弾。5インチ砲です。
船が大きいからか、また安定感があるように作られたのかほとんど揺れません。
右左に少し操舵するたびに少しは傾きますが安定走行です。それに不思議なことにエンジン音が聞こえてこないのです。フェリーに乗るとガタガタというジーゼル独特の音がしますがこの艦は音と振動がほとんどないのです。
「いい機械を使ってるのとちがうか。。セルシオやレクサスのエンジン音はほとんどないのと同じやで。」
後で井狩さんから聞いたのですが
、タービンエンジンだそうです。
 
じっとしていても退屈だし、めいめいが艦内探検に出かけました。操舵室(デッキ)は立ち入り自由ですがやはりセキュリティの厳しいところがあります。狭い廊下を行くと「艦長室」がありました。そのそばに神棚がありましたので隊員に聞きました。「この神さんは金毘羅さんでっか」。。「違います、東京の日枝神社のです」
 
このあと同じ階にある「食堂」で冷たいお茶をよばれました。
200人以上いる自衛官の食堂にしては小さめでした。きっと交替で食べるのでしょう。
艦長室・・・
食堂。。
いよいよ淡路島が近くに見え始めました。遠くに白く見えているのは大きな観音さんです。
 
観艦式はまだのようです。早朝に集合したためみんなお腹がすいています。「早弁」しようか、相談はすぐまとまりヘリの格納庫で弁当を広げました。
食べたあと、ヘリコプターの実物展示に載せてもらいました。70歳のおじいちゃんも好奇心満々です。
つい嬉しくなって少年のようにピースサインです。
 
自衛官の人に撮ってもらいました。
いよいよ観艦式です。ラッパの音とともに次々とディスプレーが始まります。ヘリコプターの着艦・離艦展示、盛りたくさんのディスプレーを見ました。これはホーバークラフト艦のくるくる回るショーのようなものでした。すれ違う旗艦に対して水兵が栄誉礼をします。
ヘリコプターのデモ飛行などいろいろ盛りだくさんの展示を見た後、帰航するだけ。急に疲れが出てきて日陰の場所で毛布を敷き寝転んでいる人もいます。
 とにかく雲一つない天気ですから日焼けと潮風で皮膚も真っ赤です。
私たちもめいめい座ってお話に夢中になりました。
そうこうしいてるうちに大阪港が近づいてきます。海水も心なしか汚く見えます。
 
着岸するまでが大変。図体が大きいと止まるのもスローです。停止してからタグボートで押してもらってゆっくりゆっくりと着岸。橋桁を隣りの船に渡し、それから地上への橋桁。疲れているみんなは待たされてイライラしだします。9時15分から15時45分まで、たっぷりの航海とショーを見せて頂きました。
最後は「ひえい」のまえで記念撮影。
いつもなら誰が言うともなく「生中でどうや」って事になりますが・・・。みんなお疲れのおじいちゃん。
そんな元気もなく、「はよ帰ってシャワーを浴びて冷たいビール飲も飲も」って事で地下鉄へ。そして三々五々、帰宅についたのでした。
 
皆様、、お疲れでした。

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自衛艦乗船体験記

平成19年8月5日(日)