娘を連れて山梨の温泉へ
2009年08月15日


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 妻は朝から3日分の洗濯に追われている。久しぶりの運転に疲れて寝ていれば、妻が勤め休みの娘に出向いた温泉をあれこれ吹聴する。風呂好きの娘にそれはないだろう。
 午後2時過ぎていつものとおり国道16号で八王子へ向かえば、妻は娘にここに何があそこに何がと日帰り温泉の解説を始める。相模原市や町田市に日帰り温泉が増えた。
 中央道の小仏トンネルから談合坂サービスエリア間の反対車線の渋滞を尻目に快調に走るのも心地よい。
「お父さんはこの渋滞が嫌いで、一般道を走るのよ」と妻が言うのもうっとうしい。渋滞が好きなドライバーなんているものか。抜け道を探すのだって面倒なんだぞ。

反対車線は渋滞
長い階段を上る
大菩薩の湯
大文字焼き
9時過ぎての花火


 勝沼インターを降り、わき道を抜けて甲州市塩山の「大菩薩の湯」に着けば午後5時20分だった。うっすら曇って期待した富士山が見えないのが残念だ。娘は関所風の門構えや案内図を撮りまくる。
「この前にここへ来たときは閉館してたのよ。奥多摩で入浴した帰りに寄ったから真っ暗だったわ」と妻が言い出す。都合の良いことはいつまでも覚えているやつだ。
 ここは内湯と露天風呂のほかに寝湯とサウナのシンプルな施設である。源泉掛け流しは内湯で、露天風呂はハーブ湯だ。アルカリ泉質で透明でややぬるい温泉である晴れていれば露天風呂から南アルプスが眺められるそうだ。
 大菩薩峠にハイキングするには手頃な位置にだけど、ものぐさな我が家には煙たい話である。この先にある柳沢峠から眺める富士山がすばらしくて独身時代には青梅市からクルマで出向いたものだ。



 山梨市の「ほったらかし温泉」は笛吹川フルーツ公園の上にある。午後7時に到着したが一昨年より駐車場が3倍に広がっているのに驚いた。テレビで取り上げられて有名になったからだろう。あっちの湯とこっちの湯の二つの名前も温泉名と同様に奇抜だ。過去に3回出向いてが一度も富士山を眺めていないのもしゃくだ。
 何でそこにあるかと悩んだ編笠人形が撤去され、歩きつらかった階段も整備されたがそのぶんおもしろさが欠けたような気がする。「観光地化しておもしろくないわ」と娘が言い出して入浴は中止だ。奇抜さやおもしろさで出向いたけれど、有名になるほど関心が薄れるのも皮肉である。
 山裾を取り巻くフルーツラインを利用して甲府市に向かうと大文字焼きがくっきり浮き上がる。温泉に入らなかったものの甲府盆地の夜景を眺めただけで来た甲斐があった。



 中央道の韮崎インターを過ぎると雨が降り出した。「お盆の日にうろつき回るバチかしら」と言いながら、「一カ所だけで帰るなんてもったいないわ」と言うのも妻子だ。そして「ちゃんと運転してね、お父さん」はないだろう。
 北杜市小淵沢の「延命の湯」には9時40分に到着した。雨だというのに駐車場も風呂もごったがえしている。夜の12時まで営業しているからだろう。道の駅に併設されたナトリウム・塩化物・炭酸水素塩温泉(中性低張性高温泉)である。ゆっくりつかれば命も延びるそうだけどけっこう熱い。利用を始めた頃は臭みのある黄土色の風呂になじめなかったものだが最近は風呂上がりの爽快感にひかれる。 



 久しぶりの入浴に満足した娘は後ろの席ででぐっすり寝入っている。「まったくノー天気な娘だわ。誰かさんにそっくり」と妻がつぶやくんおもおかしい。どっちに似ても同じだろう。娘が留守番してくれるから夫婦で安心して出歩けるのだ。



【データ】
 8・15 土 晴れ、雨 381km 14:00ー01:40 山梨県 F甲州市:大菩薩の湯、G北杜市小淵沢:延命の湯 (混雑でパス)山梨市:●ほったらかし温泉 娘が同行、横浜で給油、甲府市で夕食、自宅に戻る、中央道往復ETC割引

  


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