甘味にひかれて鎌倉へ
2006年11月03日
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目次
■汁粉を目指して
■ケーキはやめた
■美術館へ立ち寄る
■小町通りで煎餅を
■江ノ電の往復
北鎌倉駅です。写っている方は観光客で私たちとは関係ない方です。 | |
入りませんでしたが山里という店です。横に茶寮風花があります | |
絵本作家が作った個人美術館 | |
入らなかった去来庵です。 | |
柿の木を見上げていたら観光客に迷惑がられました | |
北鎌倉駅前だけ でなく建長寺付 近にも有名店の 出店がありまし た |
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ケーキと紅茶の ORINDOです。 |
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小町通です。 人波を避けて歩 くもの面倒でした |
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地味だった江ノ 電もこういう車 両に変わりました。 藤沢駅で撮影 |
●汁粉を目指して
連休に家でくすぶっていても子どもに迷惑顔されるのも癪だから午後から妻と鎌倉へ出向いた。北鎌倉で下車すると「ここから歩くの?」と妻が言い出す。臨時改札を出ると「店はあっちでしょう」と線路の向こうを指さす。ふだんは方向音痴を装うくせに、こういうときだけはしっかり覚えている。鉢のつく有名な店の裏側を眺めて名月院へ向かう。
何かと愚痴を並べる相方に閉口して店の名も表示されていない個人住宅を改造した甘味店へ入る。老夫婦が片手間に始めたようで注文受けも頼りない。味はまあまあだが武士の商法だろう。名月院の前にはちゃんとした喫茶店がニつある。前回出向いた時に気づいたが後の祭りである。赤毛のアンの舞台になったプリンス・エドワード島をもじった個人美術館もある。
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●ケーキはやめた
3連休の初日だから観光客やクルマであふれている。狭い歩道を歩くのも命懸けだ。頭上の柿に見取れていたら歩行者が迷惑そうな視線を向ける。仏像見学だけが鎌倉散策でもあるまい。今度は紅茶とケーキを目指す。見た目にごまかされるのはわたしも妻も同じ。紅茶がブォッーと沸き上がる音にひかれて前回と同様に立ち寄ったのはパウンドケーキで名の知れたORINDO。ここも禁煙なのが世の流れだろう。汁粉やアンミツを食べたばかりでケーキはおみやげにとどめた。
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●美術館へ立ち寄る
柄にもなく神奈川県立近代美術館の別館に立ち寄ると妻がけげんな顔付きをする。「ヨーロッパ版画との出会い」なんてタイトルは無視して館内を歩いたが「戦争の惨禍」や「神曲」なんてテーマは面白くもない。むしろ、通路にかけてあるマン・レイの「処女」のほうが大胆なグロティスクでなじめ、ムンクの「二人の人物ー孤独の人たち」にひかれた。まあ、わたしも妻も芸術など縁がないからどうでもいいだろう。それにしても角角に座る職員のひまつぶしの場所でもあるまい。監視カメラのほうが安上がりだろうに。
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●小町通りで煎餅を
ようやく小町通りへ出ると人波で歩くのが面倒だ。テレビでもおなじみという呼び込み看板には呆れた。まあ、観光地だから仕方ない。買い物客目当ての店はどこも同じことで興ざめである。なんやかや言ってもわたしたちもその一人に変わりない。子どもに注文された煎餅屋はいつものとおりにぎやかである。どこだって似たようなものだが、鳩サブレーだけが鎌倉のみやげではない。ここにも甘味喫茶は多いけれど落ち着かないのが玉に傷である。
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●江ノ電の往復
甘味めぐりはここまでである。
せっかく鎌倉まで来たのに甘味だけでは情けないと思い直して江ノ電に乗る。観光客で満員で途中下車もできないありさまである。車窓から海を眺める余地もない。車内は関西弁や東北弁も交じってにぎやかだ。藤沢まで出かけてビックカメラの店内を眺めた。数年前は丸井の店舗があった場所も時代の流れについていけなくなったのだろう。そんなことを殊勝に口にして鎌倉へ戻るのも無責任である。乗客がまばらな電車はなぜか落ち着かない。
午後八時過ぎた小町通りは人もまばらで、人波をかきわけて歩いた数時間前がウソのようである。あまりの変わりように呆れて夫婦で顔を見合わすのも久しぶりである。