たかがクルマのことだけど

子どもはちゃんと見ている


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 標識を見落して一方通行を逆走したり、時間制限を忘れて曲って反則キップを切られたことがある。子どもが同乗していたからバツが悪かった。親父が何で警察官に止められたかわからない子どもはとまどっていた。


 止められた理由を子どもに説明すると警察官を逆恨みするから、なだめるのにもてこづった。「捕まえるのも仕事だから」、「お父さんもウッカリしてたからね」と言っても親をかばう子どもは納得しなかった。


 悪いことをしたら警察に捕まると教えてきたから、子どもにはショックだったのだろう。親父がドロボウと同じ扱いを受けると思い込んでいるのも誤解を増した。行政罰と刑事罰との違いを噛み砕いて説明するのも面倒だった。


 制限速度を厳守する義弟のクルマに乗ると、我が家の子どもは乗り物酔いをした。「だって、オジチャンの運転はユックリだもの」と言い出されて冷汗をかいた。下手なことはできないとそれ以来スピードは控えている。


 自分にとっては当たり前に感じている運転もクセがある。それを子どもに何気なく言われるとドギマギすることが何度かある。子どもはそれが正しいと思い込むからゾッとする。親や兄弟の意見には反発しても子どもの言葉は笑って済ませないものがある
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