たかがクルマのことだけど

数台でドライブするときの一般的な注意事項


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 やむを得ず数台で行動するときがあります。離れても携帯電話で連絡しあえば済むので昔ほど面倒はなくなりました。でも、1台のときと勝手が違い、気疲れが多いものです。そこで、先導車や最後尾車をしてきた経験を交えて、注意したいことをあげてみます。




どんな場合か

 大きく分ければ次の場合に数台で行動することになります。カッコにいれたのが主な理由です。

   ■クルマ好きが集まって互いの車でドライブしたいとき(経済性よりドライバーの気分を優先)

   ■住処が離れた知人や友人が集合して旅行に出向くとき(集合や解散の都合を優先)

   ■参加者が多くて1台で乗り切れない(経済性を優先して使うクルマを絞った場合)

 事情は経済性ばかりではありません。特に、互いが自分のクルマを使いたがるのは気分を優先するのでけっこう行動に乱れがでます。「1台で行動したほうが気楽だ」と何度も思ったものです。


どんな問題がでるか

 これも大きく分ければ次の4つの問題がつきまといます。運転技術や考え方に違いがあるからメンバーどうしの行き違いを生みます。特に注意したいのは、責任感が薄れて安全確認が甘くなり、グループに合わせるための無茶をしやすいことでしょう。

   ■ドライバーの運転経験や技術に差がある(ベテランはイライラし、慣れないものはオドオドする)

   ■同行車間の走行に思いがけないズレがでる(気分屋と慎重派では走らせ方にズレ)

   ■先導車が思ったことが後続車に伝わらない(合図をしても気づかず、行動に移るまでのタイムラグが大きい)

   ■関係のないクルマのドライバーに不快や不安を感じさせる運転をしやすい(渋滞を引き起こし、急ブレーキを強いる)

 互いのクルマがくっついて走りますから、低速走行をすれば葬儀の車列のように渋滞を引き起こします。また、信号待ち等で他車が入り込むとバラバラな行動になります。体勢の乱れを想定した打ち合せと連絡も欠かせません。


どんな対策を練るか

 使うクルマをできるかぎり絞るのが基本です。集合場所で乗り換えることも考えましょう。でも、ワンボックス車は、私もそうですが、運転に慣れていても視界やハンドル操作になじめないものがつきまといます。ストレスを減らすためにも多くのドライバーが違和感を感じないクルマを選びましょう。

   ■行き先や休憩場所を確かめて出発(離れても無理しないで行動できる)

   ■行動に入る前に必ず合図をする(1台のときより早めに合図し、後続車の反応を確かめて行動に移る)

   ■焦らないで運転させる(遅いクルマを先に走らせるのが原則ですが、短気なベテランを先にするのも精神安定上必要なときもあります)

   ■無理にくっついて走らない(信号無視や安全確認が甘くなりやすいので別々に行動したほうが責任感も生まれる)

   ■最後尾車はベテランが努める(追い越しや車線変更もいとわず、全体を把握できるドライバーにします)

   ■離れても慌てないように携帯電話を使う(道交法の改正で走行中にドライバーは携帯を使用できません。でも、同乗している者が使えば連絡しあえます)


どんな規制があるか

 暴走族対策と思われていますが道交法第68条の「共同危険行為」を忘れてはなりません。簡単な条文ですから読んでおいてください。昭和53年に暴走族対策で改正されたいきさつもありますが、2台以上の自動車または原動機付自転車(バイク)を連ねて危険行為をすれば適用されることもありえます。

 関心がある方は警察庁やJAFのホームページを見てください。「共同危険行為 車」では38万件も記載されています。たびたび改正されて罰則も強化されています。また、危険行為の事例も多数出ています。

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