49 音程の「完全」や長短がわからない

ギターに挑戦


 ギターを始めたついでに音程の解説を読んでいる。長・短の区別は和音(コード)の組合せを知るためには欠かせない考えである。もっとも基本的な三和音のド・ミ・ソは1度・3度・5度の組合せだが、この3度が長か短かによってメジャーとマイナーに区分されるからである。その他の和音も積み重ねる音が長か短かで種類が変わる。全音と半音はキーボードの白鍵や黒鍵でわかっても、音程の「完全」や「長・短」になると「増減」や「重増減」が加わって相変わらずチンプンカンプンである。なんでこんなに難しくなるかとホッポリおいている。ちなみに、音程は音と音のへだたりである。全音が「長2度」、半音が「短2度」というのは音と音のへだたりをさすからだろう。つまり、同じ度数でも長や短の区別がつきまとう。また、12音階は半音の組合せだと頭を切替える必要がありそうだ.。

 完全というのは1度、4度、5度、8度である。1度は同じ音で8度は1オクターブ上の音だから異論はない。完全という定義もなしに完全性を証明するのも変である。また、4度と5度が何で完全になるのかは解説がまちまちで調べるほどわからなくなる。長と短の組合せにしても不可解だ。4度には「増4度」のF〜B(ファ〜シ)、5度には「減5度」のB〜F(シ〜ファ)が含まれる。この例外は歌ってみると違和感が伴うという解説で済ますのに驚き、3度や6度を持ち出して4度や5度の完全性を説明するのもすっきりしない。ちなみに、2度、3度、6度、7度は「長・短系」と呼ばれるようだ。同じ度数に長と短が出てくるからわずらわしい。

 音楽の入門や解説を読んでとまどうのは個々的なことはやけに詳しいのに、基本的なことの定義があいまいなことだ。歴史を並べても定義にはならないし、技術を持ち出しても説明にはなるまい。用語にしても学派によって混乱している。H音が出てきてそれがB音のドイツ語だと気づいたり、この音を「シ」といわず「スィ」とこだわるのも大人げない。弾ければいいとタカをくっていたけれど読むたびにわからなくなるのも素人にはいらだちのもとだ。わからないままではシャクだから調べるために余計な出費をし、読まない本を増やして家族の鼻つまみになるのも罪作りである。(2007/03/11)