18 楽譜の読み方を探しまわる

ギターに挑戦

 コード(和音)の組合せが分かったら、メジャーやマイナーのほかに7やsus4がなぜ加わるのか気になる。そもそもメジャーとマイナーはどう違うのか。またト音記号やヘ音記号の違いは何なのか。それは省略記号のダ・カーポ(DC)やダル・セーニョ(DS)とFine(フィーネ)、Vide(ヴィーデ)、Coda(コーダ)の組合せを知っておくことと別の基本的なことではではないかと思い直す始末である。

 そいうことに寄り道するから弾くのがおろそかになるのは十分承知している。でも、分からないままで済ませるのが挫折者だろう。そこで本屋へ立ち寄るが雑誌はあっても音譜の読み方が見当たらない。店員に尋ねると裏手の音楽教室に案内されて怯えた。ともあれ音楽教室に隣接して楽譜や楽典が置いてある。何度か立ち寄っている本屋の近くにこんな店のあることさえ知らずにいた。

 ところが、楽典や音楽理論という仰々しいものはあってもズブの素人向けの楽譜の読み方を扱う本が見当たらない。子ども向けのドラエモンのマンガもあるがそれも悲しい。シニア向けは文字ばかりでうんざりだ。読んでも分からないからCD付きを探しても見当たらない。

 どうせ飽きるのはみえているからタイトルや薄さで『これだけは覚えよう! ポイント16 超やさしい楽譜の読み方』(甲斐彰著、音楽之友社、2006年)を買った。CDはついていないがしかたない。また頭でっかちになりそうである。せっかくの機会だから店内に置いてあるギターの本を立ち読みしたらコードはギターに限らないようだ。同じ音楽だものそんなことも知らないのと笑われるにせよ、わたしは今まで気がつかなかった。無関心というのは無知のことだと気づくありさまである。(2007/01/05)


【追記】

 簡単をうたう本はけっこう難しい。書く人にとっては簡単でも、それに慣れていない部外者には使われる言葉や言い回しになじめない者がある。クラッシック畑の人の書かれたものはやけに敷居が高いのは何でだろうか。楽器を楽しむことより音楽知識を詰め込むほうが先立っているような気がする。せっかく関心を持った者を門前払いするのも音楽離れを生むだけではないか。これも忍耐力が欠ける親父のつぶやきだろう。ここに2冊の本の写真を掲載したが、上は素人向けの解説がされているが下のほうは音楽専攻の学生向けの本である。



    【ベンチャーズのテケテケ音を聴いて】

 高中正義のギターを聴いて墓参りに出向く途中、高速道路のパーキングエリアで見つけたザ・ベンチャーズのベストCDを買った。やたらとテケテケ音が入り、高橋竹山の三味線のバチさばきのような感じがする。

 ターンタタタ、タタターン、ターン・・・・テケテケテ、テケテケの音が何度も繰り返すと娘が「ボーカルはいないの」と言い出す。まったくもう・・・。ボーカルがいなきゃ音楽と言わないのかと呆れる。

 「ダイモンドヘッド」と「パイプライン」のタイトルを間違えると助手席の妻が誤りだと指摘する。どちらもサーフィン・ミュージックだからどうでもいいだろうに。エレキブームはもう40年前だから覚えているはずもない。

 今聴けば単調で、どうしてこんなものに夢中になったかと思う。でも、単調なリズムの繰返しが心地よかったのも惹かれた魅力だった。テケテケ・・・の響きがエレキというのが十分染み着いた。(2006/09/23 )