13「おまえだけが」をかき鳴らす

ギターに挑戦


 学生時代前半に流行ったのは反戦フォークとも呼ばれた「関西フォーク」で、後半は吉田拓郎のダミ声だった。でも、その後も歌い続けたのはかぐや姫や風というグループやイルカだけである。特に伊勢正三の作品が多い。でも、そのころも今も小数派にすぎず、ギター教則本の練習曲にはめったに見かけない。幸いなことに、ブログやホームページに「想い出の唄」を掲載するために彼らの歌詞集を買い集めてきたので利用できる。

 Fのコード(和音)だけでなくBのコードも押える左指が多いから『なごり雪』は棚上げにした。そこで、『おまえだけが』を昨日から弾き始めたが、慣れないコードが出てくるとリズムが狂うのも腹立たしい。ちなみにコードは次のように進行する。

       C、G、Am、Em、F、C、D7、G7       C、G、Am、Em、 F、C、G、C、
       F、Em、Am、
       F、C、F、C、E7、Am、D7、G7
       C、E7、Am、F、C、G7、C

 一見するとFを除けば簡単そうに映る。ところがDやD7もけっこう指の押さえかたがきつい。それに気をとられて他のコードの押さえが甘くなってぎこちなさがつきまとう。凝り性の正やんの唄は4つのコードを知っていれば弾けるフォークではない。それはオフコースにも似たところがある。

 ともあれ、なじみの唄を弾くのは安心感がある。つまずきながら弾き終えると家族は呆れ返るものの、無味乾燥なコードを繰り返すより安心しているようだ。人に聴かせる状態ではないが、自己満足を充たすから根気が続く。近所迷惑にならない程度に弾ける日を夢見て続けるだけである。(2007/01/01)